政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 71850-09-4
名称 ジイソヘキシル=フタラート
物質ID R02-A-005-MHLW, MOE
分類実施年度 令和2年度(2020年度)
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク)  
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、区分に該当しない。
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でないため、区分に該当しない。
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
6 引火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、区分に該当しない。
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験法が確立していないため、分類できない。
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいないため、区分に該当しない。
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素及び水素以外の元素と結合していないため、区分に該当しない。
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、区分に該当しない。
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、区分に該当しないとした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため、分類できない。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため、分類できない。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため、分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため、分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
6 発がん性 分類できない
-
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- - 【分類根拠】
データがなく分類できない。
7 生殖毒性 区分1B


危険
H360 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
本物質のデータはないが、(1)~(4) より、区分1Bとした。

【根拠データ】
(1) 本物質 (DIHP) と直鎖のフタル酸ジ-n-ヘキシル (DnHP:CAS番号 84-75-3) とからなる混合物 (DIHPが主体、DnHPを< 25%含む) がジヘキシル (分岐・直鎖) = フタレート (DHP:CAS番号 68515-50-4) である (RAC (Background Document) (2017))。
(2) 本邦の政府によるGHS分類において、DnHPについては、雄性生殖器毒性、生殖能への影響、発生影響 (胎児死亡の増加、口蓋裂、眼の異常、雄胎児の肛門性器間距離の減少、停留精巣の増加等) を根拠に区分1Bに分類された (本年度 (令和2年度))。DHPについては、EUにおける構造の類似した6種類のフタル酸エステルのデータを元にしたRead-across法によりRepr.1Bと分類されており、6種類中5種類について本邦の政府によるGHS分類において区分1Bと分類されていることを根拠として区分1Bに分類された (本年度 (令和2年度))。
(3) 本物質について、入手可能な哺乳動物の生殖能または発生毒性試験はないが、構造的に類似したフタル酸エステル(Diisobutyl phthalate (DIBP) (CAS 84-69-5)、Di-n-butyl phthalate (DBP) (CAS 84-74-2)、Diisopentyl phthalate (DIPP) CAS (605-50-5)、Di-n-pentyl phthalate (DPP) (CAS 131-18-0)、Diethylhexyl phthalate (DEHP) (CAS 117-81-7)、Di-n-hexyl phthalate (DnHP) (CAS 84-75-3)、1,2-benzenedicarboxylic acid, dihexyl ester, branched and linear (DHP) (CAS 68515-50-4)) のデータを元にRead-across法を用いてRepr. 1Bと提案されている (EU CLP CLH (2017)、EU CLP分類 (Access on June 2020))。
(4) 上記 (3) のフタル酸エステルのうち、(2) に示した物質のほか、DIBP、DBP、DPP、DEHPは本邦の政府によるGHS分類において、生殖毒性区分1Bに分類されている (各々平成30年度、平成25年度、平成20年度、平成26年度)。さらに、DEHPは追加区分 (授乳に対する又は授乳を介した影響) が付加されている (平成26年分類)。なお、DIPPは本邦の政府によるGHS分類は現在まで実施されていない。

【参考データ等】
(5) DHP及びDnHPは、EUでは生殖毒性物質として先にRepr. 1Bに分類されている (EU CLP分類 (Access on June 2020))。
(6) DPP、DnHP及びDEHPでは生殖毒性所見 (生殖能力、生存可能な児動物数の減少及び男性生殖器官(精巣病変)への影響がみられ、DIBP、DBP、DPP、DnHP及びDEHPでは、発生毒性所見 (肛門性器間距離の減少、精細管の変性および精巣損傷) がみられている (EU CLP CLH (2017))。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
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- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
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- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
10 誤えん有害性 分類できない
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- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データがなく分類できない
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データがなく分類できない
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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