項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 163515-14-8 |
名称 | 2-クロロ-N-(2,4-ジメチルチエン-3-イル)-N-[(2S)-1-メトキシプロパン-2-イル]アセトアミド (別名:ジメテナミド P) |
物質ID | R02-A-019-MHLW, MOE |
分類実施年度 | 令和2年度(2020年度) |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、区分に該当しない。 |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でないため、区分に該当しない。 |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
6 | 引火性液体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、区分に該当しない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 170℃まで安定 (農薬抄録 (2015)) との情報より、常温で発火しないと考えられるため、区分に該当しない。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験法が確立していないため、分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいないため、区分に該当しない。 |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | フッ素を含まず、酸素及び塩素を含む有機化合物であるが、この酸素及び塩素が炭素及び水素以外の元素と結合していないため、区分に該当しない。 |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、区分に該当しない。 |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
17 | 鈍性化爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 | P301+P312 P264 P270 P330 P501 |
【分類根拠】 (1) より、区分4とした。 【根拠データ】 (1) ラットのLD50: 雄: 429 mg/kg、雌: 531 mg/kg (食安委 農薬評価書 (2017)、JMPR (2005)、CLH Report (2012)、農薬抄録 (2015)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) ウサギのLD50: > 2,000 mg/kg (食安委 農薬評価書 (2017)、JMPR (2005)、EU CLP CLH (2013)、農薬抄録 (2015)) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)、(2) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) ラットのLC50 (鼻部ばく露、4時間): > 2.2 mg/L (食安委 農薬評価書 (2017)、JMPR (2005)、CLH Report (2012)、農薬抄録 (2015)) (2) ラットのLC50 (鼻部ばく露、4時間): > 5.16 mg/L (食安委 農薬評価書 (2017)、農薬抄録 (2015)) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)~(3) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) 本物質は皮膚刺激性を示さない (EU EFSA (2018))。 (2) 本物質のウサギを用いた皮膚刺激性試験で、弱い刺激性が認められた (食安委 農薬評価書 (2017))。 (3) 本物質のウサギを用いた4時間半閉塞適用による皮膚刺激性試験で、ごく軽度から軽度の紅斑がみられたが、適用72時間後までには消失した (JMPR (2005)、CLH Report (2012)、農薬抄録 (2015))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)~(3) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) 本物質は眼刺激性を示さない (EU EFSA (2018))。 (2) 本物質のウサギを用いた眼刺激性試験で、軽度の刺激性が認められた (食安委 農薬評価書 (2017))。 (3) 本物質のウサギを用いた眼刺激性試験で、軽度の結膜発赤と浮腫、中等度~重度の分泌物がみられたが、48時間後までに消失し、本物質は実質的に無刺激物と判定された (JMPR (2005)、農薬抄録 (2015)、CLH Report (2012))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1B |
警告 |
H317 | P302+P352 P333+P313 P362+P364 P261 P272 P280 P321 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2) より、区分1Bとした。 【根拠データ】 (1) 本物質のモルモットを用いた皮膚感作性試験 (ビューラー法) では陽性であった (食安委 農薬評価書 (2017))。 (2) 本物質のモルモットを用いた皮膚感作性試験 (ビューラー法、適用濃度 100%) で、陽性 (陽性率 85%) と判定された (JMPR (2005)、農薬抄録 (2015))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)~(2) より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) in vivoでは、本物質のマウス腹腔内又は経口投与の骨髄細胞を用いた小核試験で陰性の報告がある (食安委 農薬評価書 (2017)、JMPR (2005)、農薬抄録 (2015))。 (2) in vitroでは、本物質の細菌の復帰突然変異試験で一部で陽性の結果が得られたが、総合的に陰性と判断された。哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験、遺伝子突然変異試験で 陰性の報告がある (食安委 農薬評価書 (2017)、JMPR (2005)、農薬抄録 (2015))。 【参考データ等】 (3) in vivoでは、ラセミ体のマウス経口投与の骨髄細胞を用いた小核試験で陰性、ラット経口投与の優性致死試験で陰性、ラット経口投与の肝細胞を用いた不定期DNA合成試験で陰性の報告がある (食安委 農薬評価書 (2017)、農薬抄録 (2015))。 (4) in vitroでは、ラセミ体の細菌の復帰突然変異試験で陰性、哺乳類培養細胞を用いた染色体異常試験、遺伝子突然変異試験で 陰性の報告がある (食安委 農薬評価書 (2017)、JMPR (2005)、農薬抄録 (2015))。 |
6 | 発がん性 | 区分2 |
警告 |
H351 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3) より、区分2とした。 【根拠データ】 (1) 国内外の分類機関による既存分類では、EPAでグループC (Possible Human Carcinogen) (EPA Annual Cancer Report 2019 (Access on October 2020):2014年分類) に分類されている。 (2) 本物質のラセミ体 (CAS番号 87674-68-8) を用いたラットの慢性毒性/発がん性併合試験で、雄に肝臓腫瘍の増加傾向がみられたことから、ラセミ体には弱い発がん性があるとして、ラセミ体と本物質をグループCに分類した (US Federal Register vol. 80, No.34 (2015))。 (3) 本物質と本物質のラセミ体の試験結果の比較から、両者の動態及び代謝は同等であり、毒性プロファイル及び毒性の程度もほぼ同等であると考えられた (食安委 農薬評価書 (2017))。 【参考データ等】 (4) 雌雄のラットに本物質のラセミ体 (CAS番号 87674-68-8) を2年間混餌投与した慢性毒性/発がん性併合試験において、雄で肝細胞腺腫並びに肝細胞腺腫及びがんの合計の発生頻度、雌で卵巣管状腺腫の発生頻度の増加傾向が認められた。しかし、肝腫瘍についてはFisher検定で有意差は認めらず、卵巣管状腺腫については病理組織学的な再評価後の傾向検定で有意差が認められなかったため、これらの変化は投与の影響でないと考えられた (食安委 農薬評価書 (2017))。 (5) 雌雄のマウスに本物質のラセミ体 (CAS番号 87674-68-8) を94週間混餌投与した発がん性試験では、発がん性は認められなかった (食安委 農薬評価書 (2017))。 |
7 | 生殖毒性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 本物質 (S体) の発生毒性試験データ (1) 、ラセミ体の繁殖毒性試験データ (2)~(4)、及び(5)より、区分に該当しないとした。 【根拠データ】 (1) 本物質を雌ラットの妊娠6~15日に強制経口投与した発生毒性試験において、母動物毒性 (体重増加抑、摂餌量減少、体温低下、自発運動低下等) がみられる用量において、胎児に骨化遅延がみられている (食安委 農薬評価書 (2017))。 (2) ラセミ体 (CAS番号 87674-68-8) をラットに混餌投与による2世代繁殖試験において、親動物毒性 (肝絶対及び比重量増加等) がみられる用量で、児動物に体重増加抑制がみられたが繁殖能に影響はみられていない (食安委 農薬評価書 (2017))。 (3) ラセミ体を雌ラットの妊娠6~15日に強制経口投与した発生毒性試験において、母動物毒性 (215 mg/kg/day以上で流涎、腹部被毛汚れ、体重増加抑制、肝絶対及び比重量増加体重増加抑) がみられ、胎児では425 mg/kg/dayで早期吸収胚増加がみられている (食安委 農薬評価書 (2017))。 (4) ラセミ体を雌ウサギの妊娠6~18日に強制経口投与した発生毒性試験において、母動物毒性 (流産/早産(2例)及び摂餌量減少) がみられる用量においても胎児に影響はみられていない (食安委 農薬評価書 (2017))。 (5) 本物質とそのラセミ体とは試験結果の比較から、両者の体内動態及び代謝は同等であり、毒性プロフィル及び毒性の程度もほぼ同等であると考えられている (食安委 農薬評価書 (2017))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3 (気道刺激性) |
警告 |
H335 | P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
【分類根拠】 本物質のヒトでの急性ばく露影響に関する報告はない。実験動物では、(1)~(4) より、区分3 (気道刺激性) とした。 【根拠データ】 (1) ラットの単回経口投与試験において、350 mg/kg (区分2の範囲) の雌雄で流涙、摂餌量減少及び糞減少、雄で肛門及び生殖器部黄色汚染、鼻の赤色着染、流涎及び湿潤ラ音がみられ、400 mg/kg (区分2の範囲) 以上の雄で口、頬の黒色又は茶色着染、行動不活発、傾眠及び呼吸緩徐、雌で脱毛、肛門及び生殖器部黄色汚染、流涎がみられ、500 mg/kg (区分2の範囲) の雌雄で鼻、四肢の黒色または茶色着染、雄で低体温、雌で行動不活発がみられた (食安委 農薬評価書 (2017)、JMPR (2005))。 (2) ウサギの単回経皮適用試験において、2,000 mg/kg (区分2上限) で死亡例はなく、明らかな毒性影響の症状も認められなかった (食安委 農薬評価書 (2017)、JMPR (2005))。 (3) ラットの4時間吸入ばく露試験 (鼻部ばく露) において、2.2 mg/L (区分2の範囲) で呼吸困難、湿潤ラ音、流涙、血涙、鼻部からの澄明/赤色分泌物、顔部赤色物付着がみられた (食安委 農薬評価書 (2017)、JMPR (2005))。 (4) ラットの4時間吸入ばく露試験 (鼻部ばく露) において、5.16 mg/L (区分2超) で円背位、立毛、呼吸数の増加、ばく露 1日後の軽微な体重減少がみられた (食安委 農薬評価書 (2017))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 本物質のヒトでの反復ばく露に関する報告はない。実験動物の経口経路の試験結果より、経口経路では区分に該当しないと考えられるが、他経路での毒性情報は不十分またはないことから、分類できないとした。 【参考データ等】 (1) ラットの90日間混餌投与試験では、500 ppm (39 mg/kg/day、区分2の範囲) 以上の雄でAST活性、ALP活性低下、1,500 ppm (118 mg/kg/day、区分2超) 以上の雌雄で肝細胞肥大、雄で血清γ-GTP活性上昇及び肝重量増加がみられ、3,000 ppm (239 mg/kg/day、区分2超) の雌では血清γGT活性上昇及び肝重量増加に加え活性化部分トロンボプラスチン時間延長がみられたとの報告がある。但し、肝細胞肥大や肝重量増加は本物質へのばく露に対する適応反応と考えられている (JMPR (2005))。 (2) ラットの90日間混餌投与試験では、1,500 ppm (雄/雌: 110/125 mg/kg/day、いずれも区分2超) 以上の雄でγ-GTP増加、門脈周囲性肝細胞肥大、門脈周囲好酸性封入体がみられたとの報告がある (食安委 農薬評価書 (2017))。 (3) 本物質のラセミ体 (CAS番号 87674-68-8) を用いたラットにおける4日間連続経口投与試験では、肝重量の増加及び肝薬物代謝酵素の用量関連性のある誘導が確認されている (食安委 農薬評価書 (2017))。 |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 | P273 P391 P501 |
藻類(ムレミカヅキモ)72時間ErC50 = 0.029 mg/L(農薬抄録, 2015)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 |
警告 |
H410 | P273 P391 P501 |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、藻類(ムレミカヅキモ)の72時間NOErC = 0.0096 mg/L(農薬抄録, 2015)から、区分1となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、魚類(ニジマス)の96時間LC50 = 5.7 mg/L(農薬抄録, 2015)から、区分2となる。 以上の結果を比較し、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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