項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 106-88-7 |
名称 | 1,2-エポキシブタン(別名: 1,2-酸化ブチレン) |
物質ID | R03-B-002-METI |
分類実施年度 | 令和3年度(2021年度) |
分類実施者 | 経済産業省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 2018年度(平成30年度) 2006年度(平成18年度) |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
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OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分2 |
危険 |
H225 | P303+P361+P353 P370+P378 P403+P235 P210 P233 P240 P241 P242 P243 P280 P501 |
引火点-22℃ (closed cup)、沸点63.3℃(ICSC(2017))に基づいて区分2とした。なお、UNRTDG分類は安定剤入りのものがUN.3022、クラス3、PGⅡである。 |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | タイプG |
- |
- | - | 自己反応性に関連する原子団 (エポキシド類) を含むが、UNRTDG分類は安定剤入りのものがUN.3022、クラス3であることから、優先評価項目の自己反応性物質には該当しないため、タイプGとした。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 発火点は370℃ (ICSC(2017))であり常温で発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
17 | 鈍性化爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 | P301+P312 P264 P270 P330 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2)より、区分4とした。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:500 mg/kg(厚労省 リスク評価書 (2019)、MOE 初期評価 (2011)) (2)ラットのLD50:900 mg/kg(SIAR (2001)、AICIS IMAP (2015)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 |
警告 |
H312 | P302+P352 P362+P364 P280 P312 P321 P501 |
【分類根拠】 (1)~(4)より、区分4とした。 【根拠データ】 (1)ウサギのLD50:2.1 mL/kg(密度0.83 g/cm3による換算値:1,743 mg/kg)(厚労省 リスク評価書 (2019)、MOE 初期評価 (2011)、DFG MAK (1990)) (2)ウサギのLD50:1,757 mg/kg(SIAR (2001)) (3)ウサギ(雄)のLD50:> 1,500~2,950 mg/kgの間(AICIS IMAP (2015)) (4)ウサギのLD50:1.77 mL/kg(密度0.83 g/cm3による換算値:1,469 mg/kg)(AICIS IMAP (2015)) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分3 |
危険 |
H331 | P304+P340 P403+P233 P261 P271 P311 P321 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)、(2)より判断される最も程度の大きい区分を採用し、区分3とした。なお、ばく露濃度は飽和蒸気圧濃度の90%(166987 ppm)より低いため、蒸気と判断し、ppmVを単位とする基準値より判断した。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1)ラットのLC50(4時間): 6~20 mg/L(2050~6550 ppm、2050 ppm:死亡例なし、6550 ppm:全例死亡)(厚労省 リスク評価書 (2019)、US AEGL (2009)、SIAR (2001)) (2)ラットのLC50(4時間): > 6.3 mg/L(2136 ppm)(AICIS IMAP (2015)、SIAR (2001)) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1B |
危険 |
H314 | P301+P330+P331 P303+P361+P353 P305+P351+P338 P304+P340 P260 P264 P280 P310 P321 P363 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分1Bとした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=4)を用いた皮膚刺激性試験(閉塞、1時間適用、8日観察)において、2例で皮膚全層に及ぶ壊死がみられたとの報告がある(厚労省 リスク評価書 (2019)、SIAR (2001)、AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed July 2021))。 (2)本物質は閉塞条件下では腐食性を示すが、半閉塞条件下では本物質は刺激性を示さず、半閉塞では高い揮発性により物質が揮発した可能性がある(AICIS IMAP (2015))。 (3)本物質は皮膚刺激性を有するが、刺激性の強さは適用条件や揮発性に依存する(SIAR (2001))。 【参考データ等】 (4)ウサギ(n=2)を用いた皮膚刺激性試験(半閉塞、4時間適用、8日観察)において、適用24、48時間後と8日後に観察したところ、紅斑及び浮腫はみられなかったとの報告がある。(厚労省 リスク評価書 (2019)、SIAR (2001)、AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed July 2021))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 | P305+P351+P338 P280 P310 |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分1とした。 【根拠データ】 (1)皮膚腐食性/刺激性で区分1Bである。 (2)ウサギを用いた眼刺激性試験において、中程度または重度の眼刺激性がみられたとの報告がある(DFG MAK (1990))。 (3)ウサギを用いた眼刺激性試験において、本物質0.005mLまたは0.02mLを点眼したところ、0.005mL適用群では中程度の角膜損傷、0.02mL適用群では著しい眼の損傷がみられたとの報告がある(AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed July 2021))。 【参考データ等】 (4)ウサギ(n=2)を用いた眼刺激性試験において、1時間後に軽度の発赤と浮腫がみられ、24時間後には角膜混濁もみられたが、全ての影響は8日以内に消失したとの報告がある(厚労省 リスク評価書 (2019)、SIAR (2001)、AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed July 2021))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)モルモット(n=10)を用いたMaximisation試験において、皮膚感作性はみられなかったとの報告がある(厚労省 リスク評価書 (2019)、SIAR (2001)、AICIS IMAP (2015)、REACH登録情報 (Accessed July 2021))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 |
警告 |
H341 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3)より、ほ乳類を用いたin vivo試験では陽性の結果が得られていないが構造活性相関から、本物質が対象組織に十分な濃度で移行分布していた確証がないこと、(4)の厚労省の遺伝毒性を有する結論を踏まえ、区分2とした。新たな情報源を追加して分類を見直し、分類結果を変更した。 【根拠データ】 (1)In vivoでは、ラットを用いた優性致死試験(吸入ばく露、最大1,000 ppm)で陰性、ラットの骨髄細胞を用いた染色体異常試験(吸入ばく露、単回(7時間)又は5日間連続(7時間/日)、最大1,000 ppm)で陰性の結果が得られている(SIAR (2001)、REACH登録情報(Accessed July 2021)、AICIS IMAP (2016)、MOE 初期評価 (2011)、厚労省 リスク評価書 (2019))。 (2)In vitroでは、細菌復帰突然変異試験、ほ乳類培養細胞を用いた遺伝子突然変異試験(マウスリンパ腫細胞)及び染色体異常試験(CHO)で、すべて陽性の結果が得られている(SIAR (2001)、REACH登録情報(Accessed July 2021)、AICIS IMAP (2016)、MOE 初期評価 (2011)、厚労省 リスク評価書 (2019)、DFG MAK (1990)、US AEGL (2009))。 (3)In vitroで明らかに陽性であるにもかかわらず、in vivo試験において骨髄細胞及び生殖細胞で変異原性を検出できなかったことに関して、SIDSではそれらの組織まで投与検体が十分濃度に到達していない可能性が指摘されている(SIAR (2001))。 (4)厚労省は優性致死試験の陰性結果は精巣内の本物質濃度が低かったためとのNTP見解(NTP TR329 (1988))及び本物質がアルキル化剤であることをIARCが示した(IARC 71 (1999))うえで、本物質は遺伝毒性を有すると結論している(厚労省 リスク評価書 (2019))。 |
6 | 発がん性 | 区分2 |
警告 |
H351 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(5)より、国内外の評価機関による既存分類結果及び動物種1種での陽性知見に基づき、区分2とした。 【根拠データ】 (1)国内外の評価機関による既存分類結果として、IARCでグループ2B (IARC 71 (1999))、日本産業衛生学会で第2群B(許容濃度等の勧告 (2020): 2001年分類)、EUでCarc. 2(CLP分類結果)、DFGでCategory 2に(List of MAK and BAT values 2020)それぞれ分類されている。 (2)ラットを用いた2年間吸入ばく露による発がん性試験において、高濃度(400 ppm)ばく露群の雄に鼻腔の乳頭状腺腫、 肺胞/細気管支腺がん及び肺胞/細気管支腺腫又は腺がん(合計)の発生率の増加が、また、雌に鼻腔の乳頭状腺腫の発生率の増加がみられた(NTP TR329 (1988)、厚労省 リスク評価書 (2019)、AICIS IMAP (2015)、MOE 初期評価 (2011)、US AEGL (2009)、Canada CMP Screening Assessment (2008)、SIAR (2001)、DFG MAK (1990)、REACH登録情報 (Accessed July 2021))。 (3)マウスを用いた2年間吸入ばく露による発がん性試験では、高濃度(100 ppm)ばく露群の雄1/50例の鼻腔(切歯管)に扁平上皮乳頭腫がみられた以外にばく露に関連した腫瘍性病変は認められなかった(NTP TR329 (1988)、厚労省 リスク評価書 (2019)、AICIS IMAP (2015)、MOE 初期評価 (2011)、US AEGL (2009)、Canada CMP Screening Assessment (2008)、SIAR (2001)、DFG MAK (1990)、REACH登録情報 (Accessed July 2021))。 (4)NTPは上記動物試験結果に基づき、発がん性の証拠として雄ラットでは明らかな証拠、雌ラットでは不確かな証拠があり、雌雄マウスでは発がん性の証拠は示されなかったと結論した(NTP TR329 (1988)、SIAR (2001)、厚労省 リスク評価書 (2019))。 (5)厚労省は本物質はヒトに対する発がん性が疑われる物質であると結論した(厚労省 リスク評価書 (2019))。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。なお、(2)では発生毒性影響はみられなかったが、(1)では最高用量でも親動物に一般毒性影響がみられておらず用量が十分ではないため繁殖能への影響の有無は判断できない。旧分類では(2)の親動物への一般毒性影響が不明であったため、1,000 ppmでみられた児数の減少と胎児吸収の増加により区分2に分類したが、本用量では親動物に多数の死亡例が報告されているため区分を変更した。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた吸入ばく露による生殖毒性試験(交配前3週間及び妊娠1~19日、250 ppm及び1,000 ppm)において、1,000 ppmで親動物に体重の低値(非有意)がみられたが、主要臓器の重量や組織に影響はなく、生殖に関連したパラメータや胎児の成長、生存率、発生にも影響はみられなかったとの報告がある(厚労省 リスク評価書 (2019)、AICIS IMAP (2015)、MOE 初期評価 (2011)、SIAR (2001)、US AEGL (2009))。 (2)ウサギを用いた吸入ばく露による発生毒性試験(妊娠1~24日、250 ppm及び1,000 ppm)において、250 ppmで親動物に顕著な一般毒性影響(死亡12%)がみられたが、発生毒性はみられなかったとの報告がある。なお、1,000 ppmでは24腹中2腹で生存胎児数の減少及び吸収胚比率の増加がみられたが、親動物に顕著な一般毒性(死亡58%)がみられている(SIAR (2001)、厚労省 リスク評価書 (2019)、AICIS IMAP (2015)、MOE 初期評価 (2011)、US AEGL (2009))。 (3)厚労省は本物質の生殖毒性に関する情報は少なく、明確な生殖発生毒性を示した実験結果がないことから「判断できない」としている(厚労省 リスク評価書 (2019))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用、気道刺激性) |
警告 |
H336 H335 |
P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(4)より、区分3(気道刺激性、麻酔作用)とした。なお麻酔作用は、旧分類時から追加して情報収集を行ったため、採用した。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた単回吸入(蒸気)ばく露試験(4時間)において、2,050 ppm(6 mg/L、区分1の範囲)で眼脂、呼吸困難、6,550 ppm(20 mg/L、区分2の範囲)で死亡(全例)がみられたとの報告がある(厚労省 リスク評価書 (2019)、SIAR (2001)、US AEGL (2009))。 (2)マウスを用いた単回吸入(蒸気)ばく露試験(4時間)において、2,050 ppm(6.05 mg/L、区分1の範囲)で呼吸困難がみられたとの報告がある(厚労省 リスク評価書 (2019)、US AEGL (2009)、NTP TR (1988))。 (3)動物試験より、本物質は眼、皮膚、気道を刺激し、高濃度の場合には意識低下を引き起こすことがあり、 吸入では錯乱、咳、眩暈、頭痛、息苦しさ、吐き気、咽頭痛、意識喪失、経口ではさらに腹痛がみられることがあると報告されている(MOE 初期評価 (2011)) (4)動物試験における本物質の高濃度な吸入ばく露試験では、麻酔作用を示すとの報告がある(厚労省 リスク評価書 (2019)、DFG MAK (1990))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(呼吸器) |
警告 |
H373 | P260 P314 P501 |
【分類根拠】 (1)~(3)における鼻腔への影響より、区分2(呼吸器)とした。なお、腎尿細管の壊死がみられるが区分に該当しない範囲であるため採用していない。また、旧分類で採用された神経系への影響は、(1)~(6)でみられないことから、不採用とした。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた13週間吸入ばく露試験(蒸気、6時間/日、5日/週)において、600 ppm(1.17 mg/L、区分に該当しない範囲)で鼻腔影響(嗅上皮・呼吸上皮の平坦化や肥厚、鼻腔内の炎症細胞数増加)、肝細胞縮小、胸腺皮質細胞含有物減少、椎骨骨髄の骨髄過形成がみられた。なお、気管や肺に影響はみられなかったとの報告がある。(厚労省 リスク評価書 (2019)、MOE 初期評価 (2011)、AICIS IMAP (2015)、DFG MAK (1990)、US AEGL (2009)、SIAR (2001))。 (2)ラットを用いた13週間吸入ばく露試験(蒸気、6時間/日、5日/週)において、800 ppm(2.34 mg/L、区分に該当しない範囲)で肝臓重量の減少、鼻腔の炎症がみられたとの報告がある(厚労省 リスク評価書 (2019)、MOE 初期評価 (2011)、AICIS IMAP (2015)、NTP TR (1988)、US AEGL (2009)、SIAR (2001))。 (3)ラットを用いた103週間吸入ばく露試験(蒸気、6時間/日、5日/週)において、200 ppm(0.59 mg/L、区分2の範囲)で鼻腔影響(炎症、上皮過形成、扁平上皮化生、鼻甲介の骨化過剰、嗅上皮の萎縮)がみられたとの報告がある(厚労省 リスク評価書 (2019)、MOE 初期評価 (2011)、AICIS IMAP (2015)、NTP TR (1988)、DFG MAK (1990)、US AEGL (2009)、SIAR (2001))。 【参考データ等】 (4)マウスを用いた13週間吸入ばく露試験(蒸気、6時間/日、5日/週)において、600 ppm(1.17 mg/L、区分に該当しない範囲)で嗅上皮・呼吸上皮の平坦化や肥厚、鼻腔内の炎症細胞数増加、肝細胞縮小、胸腺皮質の細胞含有物の減少がみられた。なお、気管や肺に影響はみられなかったとの報告がある(厚労省 リスク評価書 (2019)、MOE 初期評価 (2011)、DFG MAK (1990)、US AEGL (2009)、SIAR (2001))。 (5)マウスを用いた13週間吸入ばく露試験(蒸気、6時間/日、5日/週)において、100 ppm(0.295 mg/L、区分1の範囲)で鼻甲介の炎症が、400 ppm(1.18 mg/L、区分に該当しない範囲)で肝臓重量の減少が、800 ppm(2.34 mg/L、区分に該当しない範囲)で腎尿細管の壊死、死亡(全例)がみられたとの報告がある(厚労省 リスク評価書 (2019)、MOE 初期評価 (2011)、AICIS IMAP (2015)、NTP TR329 (1988)、US AEGL (2009)、SIAR (2001))。 (6)マウスを用いた102週間吸入ばく露試験(蒸気、6時間/日、5日/週)において、50 ppm(0.15 mg/L、区分1の範囲)で鼻腔影響(化膿性炎症、上皮過形成、びらん、扁平上皮化生、嗅上皮病変、鼻涙管病変)がみられたとの報告がある(厚労省 リスク評価書 (2019)、MOE 初期評価 (2011)、AICIS IMAP (2015)、NTP TR329 (1988)、DFG MAK (1990)、US AEGL (2009)、SIAR (2001))。 |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | - |
- |
- | - | - |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | - |
- |
- | - | - |
12 | オゾン層への有害性 | - |
- |
- | - | - |
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