項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 107-64-2 |
名称 | ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド(別名DODAC) |
物質ID | R03-B-005-METI, MOE |
分類実施年度 | 令和3年度(2021年度) |
分類実施者 | 経済産業省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 2008年度(平成20年度) |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
---|---|
分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。なお、可燃性との情報(GESTIS(Accessed July 2021))がある。 |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | フッ素及び酸素を含まず、塩素を含む有機化合物であり、この塩素が炭素及び水素以外の元素 (N)と結合しているが、イオン結合であるため酸化性に寄与しない。 |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
17 | 鈍性化爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分に該当しない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 401)(SIAR (2002)、EU RAR (2009)) 【参考データ等】 (2)ラット(雄)のLD50(20%水溶液):11,300 mg/kg(換算値:2,260 mg/kg)(SIAR (2002)、 EU RAR (2009)、NITE 初期リスク評価書 (2006)) (3)ラット(雌)のLD50(20%水溶液):13,000 mg/kg(換算値:2,600 mg/kg)(SIAR (2002)、 EU RAR (2009)、NITE 初期リスク評価書 (2006)) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分に該当しない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(OECD TG 402)(SIDS (2002)、EU RAR (2009)) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない |
- |
- | - |
【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 |
警告 |
H315 |
P302+P352
P332+P313 P362+P364 P264 P280 P321 |
【分類根拠】 (1)より、区分2とした。 【根拠データ】 (1)ウサギ(n=3)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、半閉塞、14日観察)において、軽度から中程度の紅斑は14日以内に回復したが、14日後に鱗片等の所見がみられた(紅斑・痂皮スコア:2/1/0.3)との報告がある(EU RAR (2009)、SIAR (2002))。 【参考データ等】 (2)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、半閉塞、4時間適用、14日観察)において、本物質77%を含む製剤は適用後中程度の刺激性を示したのち刺激性影響は増大し、観察期間終了時には腐食性を示したとの報告がある(EU RAR (2009)、SIAR (2002))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 |
P305+P351+P338
P280 P310 |
【分類根拠】 (1)より、区分1とした。 【根拠データ】 (1)ウサギを用いた眼刺激性試験(OECD TG 405)において、本物質は重度の眼損傷リスクがあるとの報告がある(EU RAR (2009)、SIDS (2002))。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分に該当しない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)~(4)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)家庭用洗剤を使用した主婦や清掃員で接触皮膚炎を生じた皮膚科の患者1,719名(内皮膚炎患者1100名、軽度の皮膚又は粘膜症状保有者619名)に対する本物質0.033%を含む溶液を用いたパッチテストにおいて、陽性反応例は認められなかったとの報告がある(EU RAR (2009))。 (2)ボランティア127名に対する本物質0.82%を含む製剤を用いたパッチテスト(閉塞、24時間、3週間で9回適用)では、17日後に惹起した際、皮膚刺激反応を示した例は少なく、惹起による遅延型接触過敏反応例もみられなかったとの報告がある(EU RAR (2009))。 (3)モルモットを用いたMaximisation試験(OECD TG 406、GLP)において、皮膚感作性はみられなかったとの報告がある(EU RAR (2009)、SIDS (2002)、NITE 初期リスク評価書 (2006))。 (4)ヒトパッチテスト及びモルモットを用いた試験結果から、本物質はヒトにおいて皮膚感作性を誘発しないと結論付けられるとの報告がある(EU RAR (2009)、SIAP (1996))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分に該当しない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)~(3)より、区分に該当しない。 【根拠データ】 (1)In vitroでは、細菌復帰突然変異試験及びほ乳類培養細胞(V79細胞)を用いた染色体異常試験で陰性であった(SIDS (2002)、SIAP (1996)、EU RAR (2009))。 (2)In vitro試験結果から本物質の遺伝毒性を疑う証拠や暗示はない(SIAP (1996)、EU RAR (2009))。 (3)OECD及びEUでは、本物質は遺伝毒性を疑う証拠はないと結論づけている(SIAP (1996)、EU RAR (2009))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 |
警告 |
H361 |
P308+P313
P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)より、区分2とした。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた強制経口投与による生殖/発生毒性スクリーニング試験(OECD TG421、交配前2週間及び交配期間含む2週間(雄)、交配前2週間、交配・妊娠期間を経て分娩後4日まで(雌))において、500 mg/kg/dayで親動物に体重増加抑制、呼吸困難、軟便、腹部膨満(雌)、交尾までに要した日数延長、妊娠率の低下(6/9 匹)、全胚吸収(1 匹)、分娩母動物数減少(5/6 匹) 、児動物に4 日目生存率の低下がみられたとの報告がある(NITE 初期リスク評価書 (2006)、EU RAR (2009)、SIAP (1997))。 【参考データ等】 (2)ラットを用いた経皮投与による試験において、生殖毒性はみられなかったとの報告がある(NITE 初期リスク評価書 (2006) 、EU RAR (2009))。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 【参考データ等】 (1)ラットを用いた単回経口投与試験(20%水溶液)において、自発運動の抑制、下痢、立毛、腹部膨張がみられ、LD50は2260 mg/kg(雄)、2600 mg/kg(雌)であったとの報告がある(EU RAR (2009)、SIAR (2002) 、NITE 初期リスク評価書 (2006))。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 (1)より、経口経路では区分1、区分2の範囲の影響が特定できず分類できない。また(2)より、経皮経路では、区分1の範囲では区分に該当しないが、区分2の範囲の影響が特定できず分類できない。吸入経路では毒性情報がなくデータ不足のため分類できない。よって、分類できないとした。 【根拠データ】 (1)ラットを用いた28日間反復経口投与試験(OECD TG 407、GLP)において、500 mg/kg/day(90日換算:155.6 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で軽度体重増加抑制、顆粒球浸潤と出血を伴う副腎皮質壊死(雌)、胃粘膜潰瘍(雌1例)、顆粒球数の増加(雄)がみられたとの報告がある(EU RAR (2009)、SIAR (2002))。 (2)ウサギを用いた4週間反復経皮投与試験(5日/週)において、40 mg/kg/day(90日換算:8.9 mg/kg/day、区分1の範囲)で適用局所の軽度の皮膚反応がみられ、全身毒性は認められなかったとの報告がある(EU RAR (2009)、SIAR (2002))。 |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - |
【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 |
P273
P391 P501 |
藻類(ムレミカヅキモ)96時間ErC50 = 0.05 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2006)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 |
警告 |
H410 |
P273
P391 P501 |
急速分解性がなく(BIOWIN)、藻類(ムレミカヅキモ)の96時間NOEC = 0.006 mg/L(SIAP, 1996、SIDS, 2002)から、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
|