政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 80-43-3
名称 ビス(1-メチル-1-フェニルエチル)=ペルオキシド
物質ID R03-C-027-MHLW, MOE
分類実施年度 令和3年度(2021年度)
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 2008年度(平成20年度)  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 -
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2 可燃性ガス -
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3 エアゾール -
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4 酸化性ガス -
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5 高圧ガス -
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- - -
6 引火性液体 -
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7 可燃性固体 -
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8 自己反応性化学品 -
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9 自然発火性液体 -
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10 自然発火性固体 -
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11 自己発熱性化学品 -
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12 水反応可燃性化学品 -
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13 酸化性液体 -
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- - -
14 酸化性固体 -
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15 有機過酸化物 -
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16 金属腐食性化学品 -
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- - -
17 鈍性化爆発物 -
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健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) -
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- - -
1 急性毒性(経皮) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:ガス) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:蒸気) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) -
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- - -
2 皮膚腐食性/刺激性 -
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3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 -
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- - -
4 呼吸器感作性 -
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- - -
4 皮膚感作性 -
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- - -
5 生殖細胞変異原性 -
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6 発がん性 -
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7 生殖毒性 区分1B


危険
H360 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(3)より、ECHA RAC(欧州化学品庁リスク評価委員会)の見解を支持し、区分1Bとした。新たな情報源を利用し分類した。旧分類からEU CLPの分類が追加されたため、生殖毒性項目のみ見直した(2021年)。

【根拠データ】
(1)雌ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験(妊娠5~19日)において、母動物に死亡(1/24例)、臨床症状(流涎、立毛等)、摂餌量減少及び体重増加抑制がみられる高用量(450 mg/kg/day)群で、着床後胚/胎児死亡の増加、胎児体重の低値、外表奇形(前肢・後肢の異常回転)・骨格奇形(肩甲骨・鎖骨・上腕骨・橈骨・尺骨の短小及び/又は湾曲)の頻度増加がみられた。中用量(150 mg/kg/day)群でも母動物に流涎、摂餌量減少及び体重増加抑制、胎児に骨格奇形(肩甲骨の短小及び/又は湾曲)を有する胎児がみられたとの報告がある(CLH Report (2014)、ECHA RAC(Background Doc.)(2015)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2021))。
(2)欧州化学品庁リスク評価委員会(ECHA RAC)は(1)の高用量群における母動物からの胎児死亡の状況を個体別に調べた結果、臨床症状・剖検所見に異常のみられない母動物5例に計20/65例の子宮内死亡が認められ、着床後死亡及び子宮内死亡率の増加は母動物毒性とは必ずしも相関がないことを示したとの報告がある(ECHA RAC (2015))。
(3)(1)の結果から、提案者らは本物質の生殖分類としてCategory 2への分類を提案したが、ECHAのRACは(2)と(1)で母動物毒性が重篤でない中用量から骨格奇形がみられたことから、子宮内死亡の増加と骨格奇形の発生増加を重視しRepr. 1Bが妥当との見解を表明した(ECHA RAC (2015))。

【参考データ等】
(4)カナダのスクリーニング評価では、(1)より母動物毒性が明らかな最高用量(450 mg/kg/day)群で、胎児に着床後死亡の増加、骨格奇形の増加がみられたことから、母動物毒性と胎児の発生影響のLOAEL/NOAELはいずれも450/150 mg/kg/dayと判断された(Canada CMP Screening Assessment (2019))。
(5)EU CLP分類(Accessed Oct. 2021)はRepr. 1Bである。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) -
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9 特定標的臓器毒性(反復暴露) -
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10 誤えん有害性 -
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環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 0.262 mg/L(MOE既存点検結果, 1999、MOE初期評価, 2011)であることから、区分1とした。
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BODによる分解度:0%(METI既存点検結果, 1984))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 0.117 mg/L(MOE既存点検結果, 1999、MOE初期評価, 2011、EU REACH CoRAP, 2014、SIAP, 2012)から、区分2となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階(魚類)に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく、魚類(ヒメダカ)の96時間LC50 = 0.469 mg/L(MOE既存点検結果, 1999、MOE初期評価, 2011)から、区分1となる。
以上の結果を比較し、区分1とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
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  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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