NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 100-21-0
名称 テレフタル酸
物質ID m-nite-100-21-0_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
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- - エアゾール製品でない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義における固体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
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-
- - GHSの定義における固体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性及び自己反応性に関する原子団を含まない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
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- - 発火点496℃ (ICSC (1994)) であり、常温では発火しないと考えられる。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義における固体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素及び水素以外の元素と結合していない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
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- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
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-
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健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLD50値として、> 5,000 mg/kg (SIDS (2004))、> 6,400 mg/kg (環境省リスク評価第3巻 (2004))、1,900-18,800 mg/kg (DFGOT vol. 25 (2009)、NITE初期リスク評価書 (2008)) との報告がある。最多のデータが該当する区分外とした。新たな情報源 (DFGOT vol. 25 (2009)、NITE初期リスク評価書 (2008)、SIDS (2004)、環境省リスク評価第3巻 (2004)) を追加し、区分を見直した。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
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- - ウサギのLD50値として、> 2,000 mg/kg (DFGOT vol. 25 (2009)、NITE初期リスク評価書 (2008)、SIDS (2004)) との報告に基づき、区分外とした。新たな情報源 (DFGOT vol. 25 (2009)、NITE初期リスク評価書 (2008)、SIDS (2004)) を追加し、区分を見直した。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義における固体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義における固体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。なお、ラットのLC50値 (2時間) として、> 2.02 mg/L (4時間換算値:> 1.01 mg/L) (DFGOT vol. 25 (2009)、SIDS (2004))、> 295 ppm (> 0.4 mg/L) (4時間換算値:> 0.1 mg/L) (NITE初期リスク評価書 (2008)) との報告があるが、これらの値のみでは、LC50値がどの区分に該当するかを確定できないため、分類できないとした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギを用いた皮膚一次刺激性試験 (投与時間不明) の報告が複数あり、「刺激性なし」又は「軽度の刺激性あり」との結果であった (NITE初期リスク評価書 (2008)、SIDS (2004))。また、ラットにおいても、本物質0.2 mLの適用により刺激性がみられなかったとの報告がある (ACGIH (7th, 2001))。以上の結果から、軽度の刺激性を有すると考えられるため、区分外 (国連分類基準の区分3) とした。ガイダンスに従い区分を変更した。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
ウサギを用いた眼刺激性試験で「刺激性なし」又は「軽度の刺激性あり」 (NITE初期リスク評価書 (2008)、SIDS (2004)、ACGIH (7th, 2001)) との報告があることから、軽度の刺激性を有すると考えられるため、区分2Bとした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。なお、モルモットを用いた皮膚感作性試験で感作性はみられなかった (SIDS (2004)) との報告があるが、試験条件や結果の詳細等が不明であるため、分類に用いるには不十分なデータと判断した。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
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- - ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、マウスの骨髄細胞の小核試験で陰性 (NITE初期リスク評価書 (2008)、SIDS (2004)、HSDB (Access on August 2014)、DFGOT vol. 25 (2009))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、ヒト末梢血リンパ球の小核試験及び染色体異常試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験でいずれも陰性である (NITE初期リスク評価書 (2008)、環境省リスク評価第3巻 (2004)、SIDS (2004)、NTP DB (Access on September 2014)、HSDB (Access on August 2014))。
平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
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- - 国際評価機関による発がん分類はない。ラットを用いる本物質 (1,000 mg/kg/day) の2年間混餌投与毒性試験で、膀胱結石、膀胱の過形成、膀胱腫瘍が報告されている (SIDS (2004)) が、ヒトの発がん性について評価できないため、分類できないとした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
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- - ラットを用いた経口経路 (混餌) での1世代生殖毒性試験において、親動物毒性 (体重増加抑制、摂餌量の減少、下痢、腎・膀胱結石、哺育困難状態、死亡) がみられる用量 (930-1,219 mg/kg/day) において、出生児の死亡、新生児の生存率の低下、体重増加抑制、児動物に腎・膀胱結石がみられている。なお、ラットを用いた吸入経路での催奇形性試験において、催奇形性はみられていない (DFGOT vol. 25 (2009)、NITE初期リスク評価書 (2008)、SIDS (2004)、環境省リスク評価第3巻 (2004))。
旧分類では、同じ1世代試験のデータを用いて区分2としていたが、親動物毒性、児動物毒性がみられた用量は極めて高用量であったことから、区分2を分類できないに変更した。
平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3 (気道刺激性)


警告
H335 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
本物質は、軽微な呼吸器刺激性があるとの報告 (環境省リスク評価第3巻 (2004)、SIDS (2004)、HSDB (Access on August 2014)) がある。それ以外に単回ばく露の毒性データはない。以上より、区分3 (気道刺激性) とした。

平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (呼吸器)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ヒトでの反復ばく露による有害性知見はない。実験動物では、本物質 (粉じんと推定) をラットに28日間、又は6ヶ月間吸入ばく露した試験において、区分1相当濃度 (28日間投与では0.52 mg/m3 (90日換算: 0.00017 mg/L/6時間)、6ヶ月間投与では10 mg/m3 (0.01 mg/L/6 時間) 以下で、呼吸器への影響 (呼吸器刺激性変化 (6ヶ月間ばく露)、気管上皮の変性様変化 (28日間ばく露)) がみられた (SIDS (2004))。経口経路ではラットに2週間、15週間、又は2年間混餌投与した試験において、区分2を超える用量 (ガイダンス値換算: 581-4,523 mg/kg/day) で膀胱に結石、移行上皮の過形成がみられた (SIDS (2004)、NITE初期リスク評価書 (2008))。
以上より、区分1 (呼吸器) に分類した。なお、旧分類はList 3の情報源から分類し、「区分2 (膀胱)」としているが、引用元であるBUAレポート (1991) 中に記載された元データ (CIIT (1982)) では、用量相関性のない、かつ低頻度 (雄ラット、1/10例) の膀胱結石発生用量による情報に依拠したと推定されるが、BUAによるハザード評価としても採用されていない情報であり、分類には利用できないと判断した。
平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分に該当しない
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- - 魚類(ヒメダカ)の96時間LC50>10mg/L(環境省生態影響試験、2002)から、水溶解度(15mg/L(PHYSPROP Database、2005))において当該毒性を示さないことが示唆されるため、区分外とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
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- - 水溶解度までの濃度で急性毒性が報告されておらず、急速分解性があり(BODによる分解度:74.7%(既存化学物質安全性点検データ))、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=2(PHYSPROP Database、2005))ことから、区分外とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
12 オゾン層への有害性 -
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分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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