項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 100-44-7 |
名称 | 塩化ベンジル |
物質ID | m-nite-100-44-7_v1 |
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項目 | 情報 |
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危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
6 | 引火性液体 | 区分4 |
警告 |
H227 | P370+P378 P210 P280 P403 P501 |
引火点がは67℃(密閉式)(ICSC(2004))で>60℃および≦93℃である。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 発火点が585℃(ICSC(2004))で70℃を越えている。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 酸素およびフッ素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。なお、水の存在下で多くの金属を侵す(ICSC(2004))との記載がある。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
17 | 鈍性化爆発物 | - |
- |
- | - | - | - | - |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 | P301+P312 P264 P270 P330 P501 |
ラットLD50値:440-1230 mg/kg(NITE初期リスク評価書No.122(2008))、1231 mg/kg(環境省リスク評価第3巻(2004))に基づき、区分4とした。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分に該当しない |
- |
- | - | モルモットLDLo値:10mL/kg(11000 mg/kg)(環境省リスク評価第3巻(2004))に基づき区分外とした。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分1 |
危険 |
H330 | P304+P340 P403+P233 P260 P271 P284 P310 P320 P405 P501 |
ラットLC50:0.74 mg/L/2h(4時間換算:0.52 mg/L=100ppmV)(環境省リスク評価第3巻(2004))、150ppmV/2h(4時間換算:106ppmV)(ACGIH(7th, 2001))に基づき、危険性の高い区分1とした。なお、飽和蒸気圧濃度(1618ppmV)の90%以下の濃度であるため、気体(ガス)の基準値に基づき分類した。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 |
危険 |
H314 | P301+P330+P331 P303+P361+P353 P305+P351+P338 P304+P340 P260 P264 P280 P310 P321 P363 P405 P501 |
ウサギの24時間皮膚刺激性試験において、「重度の紅斑・浮腫に引き続く壊死」との記述(SIDS(1998))、またヒトへの健康影響にて「皮膚、眼、粘膜に対する刺激性が極めて強い」と報告されている(環境省リスク評価第3巻(2004))ことから区分1とした。なお、EU分類はXi;R37/38-41(EU-Annex I(2006))である。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
危険 |
H318 | P305+P351+P338 P280 P310 |
「本物質は眼に対して腐食性を示し、蒸気は眼、皮膚、気道を刺激する」(環境省リスク評価第4巻(2005))との記述があり、また、EU分類においてXi、R41であることから、区分1とした。なお、ウサギの試験では、「軽度(slight)の発赤と結膜浮腫および一過性の角膜混濁」(BUA188(1996))との報告がある。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | モルモットを用いた皮内感作試験で「感作性あり」(SIDS(1998))とする報告があるが、報告年度が1936年でデータが古く、試験法も推奨された方法ではなく、結果の詳細も不明なため「分類できない」とした。 |
平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | マウスの経口投与(NITE総合検索(2008)、IARC71(1999))、腹腔内投与(IARC71(1999))、皮下投与(NITE初期リスク評価書(2008))による小核試験(in vivo変異原性試験)がいずれも陰性であることに基づき、区分外とした。なお、in vitro変異原性試験として、Ames試験で陽性、CHO細胞を用いた遺伝子突然変異試験で陽性の結果がある(NITE初期リスク評価書(2008))。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
6 | 発がん性 | 区分1B |
危険 |
H350 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 ヒトでの発がん性についての情報は、(6)に限られている。 (1)、(2)のIARCと日本産業衛生学会の分類結果及び(3)~(5)の試験結果を考慮し、旧分類から区分を変更し区分1Bとした。 【根拠データ】 (1)IARCは本物質の実験動物では十分な証拠があるとし、α-塩素化トルエン(塩化ベンジル)類及び塩化ベンゾイルの混合ばく露をグループ2Aに分類している(IARC 71(1999))。 (2)日本産業衛生学会は、本物質の動物試験で発がん性が確認されていること、変異原性試験で陽性の所見が得られていることから、第2群Aに分類している(産衛学会発がん性分類提案理由書(2001))。その他、国内外の分類機関による既存分類は、ACGIHがA3(ACGIH(7th, 2001))に、EPAがB2に(IRIS(1989))、EU CLPがCarc. 1B(2008公示)に、それぞれ分類している。 (3)ラットに強制経口投与した試験において、雌に甲状腺C細胞腫瘍が増加し、雄に前胃腫瘍のわずかな発生が認められた(IARC 71(1999)、MOE初期リスク評価(2005))。 (4)マウスに強制経口投与した試験において、雌雄に前胃の乳頭腫及びがんの増加が認められた(IARC 71(1999))、環境省初期リスク評価(2005))。 (5)マウスの皮膚塗布試験では皮膚がん、ラットの皮下投与試験では投与部位に肉腫の発生増加が認められた(IARC 71(1999))、産衛学会発がん性分類提案理由書(2001)、MOE初期リスク評価(2005))。 【参考データ等】 (6)英国と米国において、各種塩素化トルエンと塩化ベンゾイルにばく露した作業者を対象とした小コホート研究において、肺がんの過剰発生がみられたとの報告がある(IARC 71(1999)、産衛学会発がん性分類提案理由書(2001))。 |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | ラットおよびウサギを用い器官形成期に経口投与した発生毒性試験において、両動物種とも仔の発生に対する悪影響は認められなかった(環境省リスク評価第4巻(2005))が、性機能および生殖能に及ぼす影響に関してはデータがなく分類できない。なお、ラットの妊娠期間中に経口投与した別の試験で胚死亡率の増加が報告されている(NITE初期リスク評価書No.122(2008))が、「試験の詳細が不明で信頼性を確認できない(NITE初期リスク評価書No.122(2008))」と記述されているので、分類の根拠としなかった。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器、神経系) |
危険 |
H370 | P308+P311 P260 P264 P270 P321 P405 P501 |
本物質は粘膜に対する刺激性が極めて強く、蒸気は気道を刺激し、多量の摂取により肺水腫、四肢麻痺、意識喪失などを生じ、死亡することもあるとの記述(環境省リスク評価第3巻(2004))、また、10mg/m3の本物質に暴露された労働者に健康診断で無力症、自律神経失調症が認められたとの報告(環境省リスク評価第3巻(2004))があることから、区分1(呼吸器、神経系)とした。なお、動物試験においては、ラットに経口投与後の症状として自発運動低下と鎮静(NITE総合検索(2008))が記載され、ネコに吸入暴露により呼吸器への刺激症状及び麻痺、肺水腫が認められた(NITE初期リスク評価書No.122(2008))ことが報告されている。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(肝臓、神経系、呼吸器系)、区分2(心臓) |
危険 警告 |
H372 H373 |
P260 P264 P270 P314 P501 |
10mg/m3以上の濃度を定期的ばく露された労働者が脱力感、疲労感、頭痛、食欲不振、不眠を訴え、健康診断で血清ビリルビンの高値を伴う肝機能障害が明らかになり、さらに震戦のような神経症状も観察されていた(DFGOTvol.6(1994))。また、肝臓についてはマウスの26週間(週3回)経口投与試験で重度~中等度の過形成が認められたとの報告(環境省リスク評価第4巻(2005))もある。以上の主にヒトでの情報に基づき基づき区分1(肝臓、神経系)とした。一方、マウスに3週間吸入ばく露により240mg/m3(90日補正:40mg/m3/6h)で重度の呼吸上皮及び嗅上皮傷害(環境省リスク評価第4巻(2005))、ラットに5週間吸入ばく露により530mg/m3(90日補正、206mg/m3/6h)で呼吸障害(環境省リスク評価第4巻(2005))、モルモットに5週間吸入ばく露により180mg/m3(90日補正、69mg/m3/6h)で慢性の肺水腫および出血(環境省リスク評価第4巻(2005))がそれぞれ認められ、発現用量がいずれもガイダンス値区分1に相当していることから、区分1(呼吸器系)とした。さらに、ラットの26週間経口ばく露により、62mg/kg/day(週3回)以上の雌で心筋の壊死が認められ、またラット雄37週間、雌27週間の経口ばく露試験で雌雄共に62mg/kg/day群で、心筋の過形成および限局性壊死の発生率の有意な増加(環境省リスク評価第4巻(2005))が認められたことから、区分2(心臓)とした。なお、ラットを用いた2年間(週3回)経口ばく露試験で、30mg/kg/day群の雄で甲状腺の変性が見られたが、同時に甲状腺腫瘍の発生頻度の増加が認められており、発がん性の項で採用しているため分類根拠としなかった。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 | P273 P391 P501 |
甲殻類(クルマエビ属)での96時間LC50 = 140μg/L(環境省リスク評価第4巻, 2005, 他)であることから、区分1とした。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 急速分解性があり(BODによる分解度:70.9%(既存点検, 1975))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=2.3(PHYSPROP Database、2009))ことから、区分外とした。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 | 平成21年度(2009年度) | ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009) |
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