NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 100-61-8
名称 N-メチルアニリン
物質ID m-nite-100-61-8_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品ではない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分4
-
警告
H227 P370+P378
P210
P280
P403
P501
引火点79.5℃ (closed cup) (ICSC (J) (2006)) である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点は500℃ (GESTIS (Access on September 2017)) であり常温で発火しないと考えられる。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 酸素、フッ素及び塩素を含まない有機化合物である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値として、716 mg/kg (雌)、782 mg/kg (雄) (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on August 2017)) との報告に基づき、区分4とした。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、ウサギの経皮ばく露試験において、区分外 (国連分類基準の区分5) に相当する3,000 mg/kg以上で死亡がみられたとの報告がある (DFGOT vol. 6 (1993)、ACGIH (7th, 2001))。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、本物質は直ちに経皮吸収され、高用量でも局所刺激はないとの記載 (DFGOT vol. 6 (1993)) があるが、局所刺激についての詳細が不明なため採用しなかった。旧分類で分類に用いたCERIハザードデータ集 (2002) はList 3の資料のため使用しなかった。今回の調査で入手した情報をもとに区分を変更した。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、ニワトリ摘出眼球を用いる眼刺激性試験 (OECD TG 438準拠) で軽度 (mild) の眼刺激性を示したとの記載 (ECHA登録情報 (Access on November 2017)) があるが、本試験は眼に対する重篤な損傷性を引き起こすかどうかを確認する試験のため採用しなかった。旧分類で分類に用いたCERIハザードデータ集 (2002) 及びICSCはList 3の資料のため使用しなかった。したがって、分類結果を変更した。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。マウスを用いたLLNA法による皮膚感作性試験 (OECD TG 429準拠) で本物質は皮膚感作性を示さなかったとの記載 (ECHA登録情報 (Access on November 2017)) があるが、その他の動物試験やヒトでの情報が得られなかったため、分類できないとした。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陽性である (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on August 2017)、環境省リスク評価第12巻 (2014)、DFGOT vol. 6 (1993)、NTP DB (Access on August 2017))。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - ヒトの発がん性に関する情報はない。実験動物では本物質の塩酸塩をラットに混餌投与 (0.06%) した試験 (投与期間不明) で、肉眼的に肝臓、その他の臓器に腫瘍発生はみられていない (環境省リスク評価第12巻 (2014)、DFGOT vol. 6 (1993))。また、本物質をマウスに28週間混餌投与 (0.195%) し、12週間後に剖検した試験でも、肺腫瘍発生率の増加はみられなかった (投与群17% vs 対照群14%) が、本物質と同時に0.1%で亜硝酸ナトリウムを添加し飲水投与した群では肺腺腫の発生率は61%と有意に増加した (環境省リスク評価第12巻 (2014)、DFGOT vol. 6 (1993))。原著者らは、亜硝酸ナトリウム併用群では発がん性のあるニトロソアミンを生成するニトロソ化が生じたものと結論した (DFGOT vol. 6 (1993))。
  以上、本物質をラット、マウスに単独投与した試験で発がん性は示されなかったが、1用量のみ、投与期間が不十分又は不明、かつ病理組織学的検査を十分に実施しない試験であり、いずれの試験も発がん性評価に適した試験とはいえない。この他、分類に利用可能なデータはなく、データ不足のため分類できない。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(血液系、腎臓)、区分2(神経系)


危険
警告
H370
H371
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
本物質のヒトでの単回ばく露の情報はない。実験動物では、ラットの単回経口投与試験において、区分2相当の512 mg/kgで自発運動低下、チアノーゼ、褐色尿が認められ、致死量の1,000 mg/kg以上で側臥位、腹臥位、全身の攣縮、流涙、体温低下が認められたとの報告がある (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on August 2017))。また、ウサギの単回経口投与試験で、区分1相当の180 mg/kgで血中メトヘモグロビン濃度が23~45%まで上昇し、赤血球数減少、骨髄での造血反応の増加、蛋白尿、糖尿、褐色尿が認められたとの報告 (DFGOT vol. 6 (1993)) 及び最小致死量は区分1相当の240 mg/kgであり、急性毒性症状はチアノーゼ、衰弱、体重減少、呼吸困難、死亡前の痙攣であったという報告 (DFGOT vol. 6 (1993)、ACGIH (7th, 2001)) がある。経皮ばく露では、ウサギの皮膚に本物質を1時間適用した試験で、3,000 mg/kg以上で、チアノーゼと死亡がみられたとの報告がある ((DFGOT vol. 6 (1993)、ACGIH (7th, 2001))。以上の情報から、本物質は区分1相当の用量で血液系と腎臓、区分2相当の用量で神経系に影響を及ぼすと考えられる。したがって、区分1 (血液系、腎臓)、区分2 (神経系) とした。旧分類はCERIハザードデータ集 (2002) の記載を根拠として、区分3 (気道刺激性) としていたが、CERIハザードデータ集は現在ではList 3の情報源であり、他に根拠となる情報がないため不採用とした。したがって分類結果を変更した。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(血液系、呼吸器、肝臓、腎臓)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ヒトに関する情報はない。
  ラットを用いた28日間反復経口投与毒性試験において、区分1のガイダンス値範囲内である5 mg/kg/day (90日換算: 0.6 mg/kg/day) 以上で脾臓の充血、色素沈着、腎臓の硝子滴変性、25 mg/kg/day (90日換算: 7.8 mg/kg/day) 以上でヘマトクリット値・赤血球数の減少、網状赤血球比率の増加、骨髄の造血亢進、肝臓及び脾臓の髄外造血亢進、125 mg/kg/day (90日換算: 38.9 mg/kg/day) で、プロトロンビン時間の延長、総ビリルビンの増加、黄褐色尿、腎臓の近位尿細管の色素沈着がみられた (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on August 2017)、環境省リスク評価第12巻 (2014))。また、ラットに130回吸入ばく露した試験 (7時間/日) において、区分1のガイダンス値 (蒸気) の範囲内である2.4 ppm = 10.5 mg/m3 (ガイダンス値換算: 0.0123 mg/L) でハインツ小体、7.6 ppm = 33.3 mg/m3 (ガイダンス値換算: 0.038 mg/L) で死亡、メトヘモグロビン血症、肝臓の小葉中心性の肝細胞壊死、中程度の腎障害、肺の浮腫、間質性肺炎の報告がある (ACGIH (7th, 2001)、環境省リスク評価第12巻 (2014))。
  以上、主に血液に対する影響とそれに対応した影響がみられた他、呼吸器、肝臓、腎臓にも影響がみられたことから、区分1 (血液系、呼吸器、肝臓、腎臓) とした。なお、新たな情報源を用いたことから旧分類と分類結果が異なった。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 5.58 mg/L(環境省リスク評価第12巻:2014)であることから、区分2とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分2


-
H411 P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:1.4% (化審法DB:1977))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC(繁殖阻害)= 0.29 mg/L(環境省生態影響試験:2017、環境省リスク評価第12巻:2014)であることから、区分2となる。
  慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:1.4%(化審法DB:1977))、魚類(メダカ)96時間LC50 = 57.5 mg/L(環境省リスク評価第12巻:2014)であることから、区分3となる。
  以上の結果から、区分2とした。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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