NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 10025-87-3
名称 塩化ホスホリル
物質ID m-nite-10025-87-3_v1
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項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
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- - エアゾール製品でない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性 (ICSC (1997)) 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性、自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性 (ICSC (1997)) 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない
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-
- - 不燃性 (ICSC (1997)) 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
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- - 水と激しく反応して発熱し、塩酸、リン酸を含む分解物を生じ、火災及び爆発の危険をもたらす (ICSC (1997)) が、可燃性ガスは発生しない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 分類できない
-
-
- - ハロゲン及び酸素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 無機化合物 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分2


危険
H300 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
ラットのLD50値として、36 mg/kg及び380 mg/kg との2データの報告 (SIDS (2006)) がある。区分2と区分4にそれぞれ該当するが、LD50値の最小値が該当する区分2とした。優先度の高い新たな情報源 (SIDS (2006)) を追加し、区分を見直した。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分3


危険
H311 P302+P352
P361+P364
P280
P312
P321
P405
P501
ウサギのLD50値として、1,000 mg/kg< LD50< 1,580 mg/kg (雄)、631 mg/kg< LD50< 1,000 mg/kg (雌) との報告 (SIDS (2006)) がある。区分3と区分4とにそれぞれ該当するが、LD50値の最小値が該当する区分3とした。新たな情報源 (SIDS (2006)) を追加し、区分を見直した。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分1


危険
H330 P304+P340
P403+P233
P260
P271
P284
P310
P320
P405
P501
ラットのLC50値 (4時間) として、48.4 ppmとの報告 (SIDS (2006)、ACGIH (7th, 2001)) に基づき、区分1とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (52,320 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、腐食性ありとの結果が複数得られており (SIDS (2006))、SIDS (2006) では腐食性物質と判断している。また、ヒトにおいても強い刺激性を示すとの記載がある (ACGIH (7th, 2001)) 。以上の結果から区分1とした。なお、本物質はEU DSD分類で「C; R35」、EU CLP分類で「Skin Corr. 1B H314」に分類されている。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
ウサギを用いた眼刺激性試験において、激しい損傷がみられたとの報告が複数ある (SIDS (2006))。また、本物質は皮膚腐食性/刺激性について区分1と分類されている。以上の結果から区分1とした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、モルモットを用いたマキシマイゼーション試験及びマウスを用いた耳介膨張試験において感作性はみられなかったとの報告がある(SIDS, 2006)が、試験条件等詳細について不明であるため、区分に用いるには不十分なデータと判断した。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。In vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である (SIDS (2006))。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1 (中枢神経系、呼吸器)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
本物質は、重度の気道刺激性がある (SIDS (2006)、ACGIH (7th, 2001))。ヒトにおいては、吸入ばく露で、頭痛、眩暈、悪心、嘔吐、胸痛、咳、喘鳴、呼吸困難、気管支炎、気管支肺炎、肺水腫、経口ばく露で、胃痛、嘔吐、食道・胃の穿孔、衰弱が報告されている (SIDS (2006)、PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2001)、HSDB (Access on September 2014))。
実験動物では、ラットの吸入ばく露で、流涎、側臥位、協調運動失調、努力呼吸、痙攣、呼吸障害、ラットの経口投与では、協調運動失調、衰弱、呼吸数減少が報告されている (SIDS (2006))。
ラットの吸入での影響は区分1に相当する用量の範囲で、また、ラットの経口での影響は区分2に相当する用量の範囲でみられた。
以上より、区分1 (中枢神経系、呼吸器) とした。
なお、旧分類で記載されているラットの神経細胞の変性については、反復投与試験との記載があることから不採用とした。
平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (中枢神経系、呼吸器、腎臓)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ヒトでは職業ばく露による吸入慢性影響として、呼吸器 (咳、鼻炎、気管支炎、肺炎、肺水腫など)、中枢神経系 (頭痛、めまい、睡眠障害、脱力感、吐き気など) への影響 (SIDS (2006)、ACGIH (7th, 2001)) に加えて、腎炎の発症例がみられた (ACGIH (7th, 2001)、PATTY (6th, 2012)) との記述がある。実験動物では、ラットに本物質 (蒸気と推定) を4ヶ月間吸入ばく露した結果、0.48-1.34 mg/m3 の濃度 (ガイダンス値換算: 0.00032-0.00089 mg/L/6時間)) で、呼吸器系への刺激性影響 (鼻炎、気管支炎) に加え、腎臓への影響 (重量増加、脂肪変性) がみられた (SIDS (2006)) との記述があり、以上より、区分1 (中枢神経系、呼吸器、腎臓) に分類した。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分3
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H402 P273
P501
藻類(Scenedesmus subspicatus)の72時間ErC50 = 32.12 mg/L (SIDS, 2006) から、区分3とした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
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- - 慢性毒性データを用いた場合、無機化合物であり、環境中の動態については不明であるが、藻類(Scenedesmus subspicatus)の72時間NOEC = 12.5 mg/L (SIDS, 2006) であることから、区分外となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、環境中の動態については不明であるが、甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 > 100 mg/L(pH調整液での試験、SIDS, 2006)であることから、区分外となる。
なお、本物質は水中で速やかに分解して塩酸およびリン酸を生じpHは低下し、水生生物への影響はこのpH低下が要因であると結論されている(SIDS, 2006)ことからも、専門家判断により、慢性分類は区分外とした。
平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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