NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 10025-91-9
名称 塩化アンチモン(三塩化アンチモン)
物質ID m-nite-10025-91-9_v1
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項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性である (GESTIS (Access on July 2015))。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性である (GESTIS (Access on July 2015))。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性である (GESTIS (Access on July 2015))。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 水溶解度が測定されており、水と激しく反応しないと推定される。
水溶解度:10g/100mL (25℃) (ICSC (2004))
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- - 酸素を含まず、塩素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 無機化合物である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値として、360 mg Sb/kg bw (SbCl3として:673 mg/kg)、280 mg Sb/kg bw (SbCl3として:523 mg/kg)、214 mg Sb/kg bw (SbCl3として:400 mg/kg) (DFGOT vol. 23 (2007)) に基づき、区分4とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、モルモットのLD50値として、< 314 mg/kgとの報告 (DFGOT vol. 23 (2007)) があるが、この値のみで区分を特定することはできない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
具体的な動物試験の情報はないが、本物質は皮膚に対して刺激性や腐食性をもつとの記載がある (HSDB (Access on August 2015)) 。なお、ボランティアに対するパッチテストの報告が3報あり、本物質2%を48時間適用した結果、ボランティア17人に反応はみられなかったが (DFGOT vol. 23 (2007))、本物質1%を95人に適用した結果、2人に紅斑がみられ、1人に浸潤性の紅斑がみられたとの報告や (DFGOT vol. 23 (2007))、本物質1%を80人に適用した結果、48時間後に4人に紅斑がみられ、1人に浸潤性の紅斑がみられたとの報告がある (DFGOT vol. 23 (2007))。以上より、区分2とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
具体的な動物試験の情報はないが、本物質はヒトの眼に対して強度の刺激性をもつとの記載や、深部の熱傷を起こすとの記載がある (HSDB (Access on August 2015))。以上より、区分2Aとした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、ボランティアに対するパッチテストの報告が3報において、本物質 (1%又は2%) を48時間適用した結果、アレルギー反応はみられなかったとの報告がある (DFGOT vol. 23 (2007))。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
In vivoでは、経口投与によるマウス骨髄細胞の染色体異常試験で陽性 (NITE初期リスク評価書 (2008))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の小核試験、姉妹染色分体交換試験で陽性である (NITE初期リスク評価書 (2008))。以上より、in vivo体細胞変異原性試験で陽性の結果があり、ガイダンスに従い区分2とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - 三酸化アンチモン以外のアンチモン化合物に対して、ACGIH (ACGIH (7th, 2001)) も日本産業衛生学会 (産衛誌 55巻 (2013)) も発がん性の分類区分を付しておらず、本物質についてもデータ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 妊娠ラットの妊娠期間、分娩後哺育期間を通して、さらに児動物に離乳後60日齢まで、1又は10 mg/Lの濃度 (約 0.1、1 mg/kg/day) の本物質を経口 (飲水) 投与した試験で、母動物には妊娠20日目に用量依存的な体重の低下が示されたが、妊娠期間、同腹児数には影響はみられなかった。出生前及び生後も継続的に投与された児動物には高濃度群で体重増加抑制が生じたが、肉眼的に奇形はみられなかった (DFGOT vol. 23 (2007)、HSDB (Access on August 2015)) との記述があるが、外表異常の観察のみであり、催奇形性の有無を評価するには不十分な試験報告である。この他、妊娠ラットの器官形成期 (妊娠6~15日) に本物質 187 mg/kg/day を筋肉内注射した結果、胎児毒性 (吸収胚増加、生存胎児数の減少、胎児重量の減少) がみられたが、母動物への影響の有無についての記述がない (NITE初期リスク評価書 (2008))。以上、分類に適したデータがなく、データ不足のため分類できない。
なお、旧分類では母動物に一般毒性影響のみられる用量で、次世代に影響がみられたとの記述があるが、児動物においてアセチルコリン等による投与、又は頸動脈閉塞処置により生じる昇圧反応に対する拮抗作用が本物質ばく露による影響とされたが、無処置動物に対し本物質ばく露が収縮期血圧を変化させることはなく、毒性学的意義の観点から分類根拠として妥当性を欠くと判断した。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2 (呼吸器)


警告
H371 P308+P311
P260
P264
P270
P405
P501
本物質は、ヒトに気道刺激性、鼻炎、急性肺水腫を引き起こすとの記載があり (HSDB (Access on August 2015))、呼吸器に対する影響がみられるが、List 1に情報がないため、区分2 (呼吸器) とした。
実験動物のデータはない。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (血液系)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ヒトに関する情報はない。
実験動物については、モルモットを用いた6ヶ月間経口投与試験において、区分1の範囲である2.5 mg/kg/dayで血清タンパクのグロブリン分画増加、総蛋白減少、へモグロビン量・赤血球数減少、網状赤血球数増加、血清中遊離SH基の減少がみられている (DFGOT vol. 23 (2007))。
したがって、区分1 (血液系) とした。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
甲殻類(オオミジンコ)の64時間EC50 = 19.8 mgSb/L(換算値:37 mg SbCl3/L)(NITE初期リスク評価書, 2008)であることから、区分3とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分3
-
-
H412 P273
P501
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。無機化合物で水中での挙動が不明であり、急性毒性区分3であることから、区分3とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - データなし 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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