NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 10102-45-1
名称 硝酸タリウム(I)
物質ID m-nite-10102-45-1_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない
-
-
- - 硝酸塩類であり、爆発性に関わる原子団を含むが、データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス・区分5.1およびクラス・区分6.1(国連番号2727)。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
7 可燃性固体 区分に該当しない
-
-
- - データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス・区分5.1およびクラス・区分6.1(国連番号2727)。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 硝酸塩類であり、爆発性に関わる原子団を含むが、酸化性固体に分類されている。国連危険物輸送勧告がクラス・区分5.1およびクラス・区分6.1(国連番号2727)。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
-
-
- - データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス・区分5.1およびクラス・区分6.1(国連番号2727)。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 水に対して安定(水溶解度9.55g/100g(20℃)、Lide(84th,2003))。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
14 酸化性固体 区分2


危険
H272 P370+P378
P210
P220
P280
P501
酸素を含む無機化合物であり、HSDB(2006)では強力な酸化剤としているが、データがなく分類できない。国連危険物輸送勧告がクラス・区分5.1であることから「酸化性固体」に該当するが、クラス・区分6.1の危険性を持つので、容器等級IIからは区分2もしくは区分3に該当する(国連番号2727)。GHS分類では安全性の観点から区分2とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 有機化合物でない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分2


危険
H300 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
マウスを用いた経口投与試験の LD50=15 mg/kg(RTECS(2004))に基づき、区分2とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
政府による分類では以下の理由により「区分1A-1C」であるが、NITEにより区分1とした。

HSDB(2006)のヒト疫学事例に「皮膚と眼に重度の火傷をひきおこす」とあることから、皮膚腐食性を与えるものと判断し、区分1A-1Cとしたが、細区分が必要な場合には、安全性の観点から区分1Aとする方が望ましい。
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
HSDB(2006)のヒト疫学事例に「皮膚と眼に重度の火傷をひきおこす」とあることから、眼に腐食性を与えるものと判断し、区分1とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
6 発がん性 区分に該当しない
-
-
- - EPA(1990)でDに分類されていることから、区分外とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(神経系、呼吸器、心血管系)、区分2(腎臓、肝臓)


危険
警告
H370
H371
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
ヒトについては、「肺はび漫性の肺胞傷害を示した。心筋への激しい傷害が見られた。脳神経及び末梢神経のニューロパチ-も観察された」(ATSDR(1992))、「腎臓および肝臓の一過性の病変とポリニューロパチーに移行する一過性の視神経のニューロパチーがみられた」(HSDB(2005))等の記述があることから、神経系、呼吸器、心血管系、腎臓、肝臓が標的臓器と考えられた。腎臓、肝臓への影響はPriority 2に属する評価書からの引用であるため区分2に分類する。
以上より、分類は区分1(神経系、呼吸器、心血管系)、区分2(腎臓、肝臓)とした。
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(神経系、皮膚、精巣)、区分2(心臓血管系)


危険
警告
H372
H373
P260
P264
P270
P314
P501
ヒトについては、「吸入暴露されたタリウムは神経に影響を及ぼす」(ATSDR 1992)、「主訴は、腹痛、疲労感、刺激性、体重減、脚の痛みであった。脱毛が4人に見られた」(ACGIH 2001)、「興奮と不眠が最初の症状であった」(PATTY(5th 2001))、「感覚異常や筋肉および関節痛等の多発性神経炎、頭痛、不眠、疲労感等の神経症状」(EHC 182(1996))等の記述があり、さらにIPCS(J)には「心臓血管系、神経系に影響を与えることがある。」(2002)に記述がある。実験動物では、「混乱状態、攻撃性、下痢、脱毛を起こした」、「細管上皮細胞の不整、細胞質内空胞化、セロトリ細胞小胞体膨満等の精巣への影響」(EHC 182(1996))等の記述があることから、神経系、皮膚、精巣、心臓血管系が標的臓器と考えられた。また心臓血管系への影響はPriority 2に属する評価書からの引用であるため区分2に分類する。
以上より、分類は区分1(神経系、皮膚、精巣)、区分2(心臓血管系)とした。
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 0.665 mg/L(本物質換算値。タリウム測定値0.51 mg/L)(MOE初期評価, 2017)であることから、区分1とした。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性に関する十分なデータが得られておらず、急性毒性は区分1であることから、区分1とした。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
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  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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