NITE統合版 政府によるGHS分類結果

English



一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 10112-91-1
名称 塩化第一水銀
物質ID m-nite-10112-91-1_v1
Excelファイルのダウンロード Excel file

関連情報
項目 情報
分類ガイダンス等(外部リンク) ガイダンス一覧へ
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書へ
FAQ(よくある問い合わせ) よくある問い合わせへ
情報源のリスト(Excelファイル) 情報源のリストへ
用語のリスト(Excelファイル) 用語のリストへ
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortalへ

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関する原子団を含まない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
7 可燃性固体 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性(ICSC,2000)。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性(ICSC,2000)。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性(ICSC,2000)。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 水に対して安定(水に不溶、ICSC(2000))。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- - 塩素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 有機化合物でない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分3


危険
H301 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
ラットを用いた経口投与試験のLD50 210 mg/kg(RTECS(2005))から区分3とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(経皮) 区分4


警告
H312 P302+P352
P362+P364
P280
P312
P321
P501
ウサギを用いた経皮投与試験のLD50 1,500 mg/kg(RTECS(2005))から区分4とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHS定義による固体のため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
ICSC(J)(2000)に、「発赤 眼、皮膚、気道を刺激する。」との記載があることから、その程度は不明だが刺激性を有すると考えられるため、安全性の観点から、区分2とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
政府による分類では以下の理由により「区分2A-2B」であるが、NITEにおいて区分2Aとした。

ICSC(J)(2000)に、「発赤 眼、皮膚、気道を刺激する。」との記載があることから、その程度は不明だが刺激性を有すると考えられるため、区分2A-2Bとした。細区分の必要がある場合は、安全性の観点から、2Aとした方が望ましい。
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
本物質を特定したデータについてはデータ不足であるが、日本職業・環境アレルギー学会特設委員会は水銀を皮膚感作性がある物質、日本産業衛生学会は水銀(注)を皮膚感作性物質「第1群」に分類している。これらの既存分類は本物質を明示していないものの、水銀化合物をも含むと考えられる。したがって、水銀化合物である本物質も皮膚感作性を有すると考えられ、区分1とした。
(注)「当該物質自体ないしその化合物を示すが、感作性に関与するすべての物質が同定されているわけではない。」という但し書きがある。
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - データなし。
なお、無機水銀化合物の変異原性/遺伝毒性については、ID285、塩化水銀(II)、CAS:7487-94-7を参照のこと。
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
6 発がん性 区分に該当しない
-
-
- - ACGIH(2001)でA4(金属水銀及び無機水銀化合物として)、IARC(1993)でGroup 3(金属水銀及び無機水銀化合物として)に分類されていることから、区分外とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。
なお、無機水銀化合物の生殖毒性については、ID285、塩化水銀(II)、CAS:7487-94-7を参照のこと。
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(腎臓)、区分3(気道刺激性)



危険
警告
H370
H335
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
ヒトについて、「尿量減少、浮腫がみられ、腎不全が死亡の一因と考えられた」(CICAD 50(2003))との記載、また、「眼、皮膚、気道を刺激する」(ICSC(J)(2000))」の記載があることから、腎臓が標的臓器であり、気道刺激性も有するものと考えられた。
以上より、分類は区分1(腎臓)、区分3(気道刺激性)とした。

【注記】
なお、無機水銀の毒性について、「無機水銀への経口暴露による死因は、腎不全、心血管虚脱、および重症の消化器障害とされている。これらの症例中もっとも一般的な所見は消化管の病変と腎不全である。無機水銀への暴露はヒトにネフローゼ症候群を誘発するようである。」(CICAD 50(2003))の記載がある。
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(腎臓、神経系、消化管)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ヒトについて、「腹痛、吐き気、嘔吐、黒色便、腎による尿排出量の減少と腎不全、易刺激性、いらだち、不眠、衰弱、羞明、筋攣縮、腱反射の亢進や低下、錯乱、不規則な腕の運動、歩行障害」(CICAD 50(2003))、「痴呆と易刺激性、剖検で脳重量の減少、小脳の神経細胞の減少、光学顕微鏡検査で神経細胞質中の水銀顆粒」(ATSDR(1994))との記載があることから、腎臓、神経系、消化管が標的臓器と考えられた。なお、消化管については経皮経路で影響がみられているため直接的な刺激に起因したものではないと考えられることから標的臓器とした。
以上より、分類は区分1(腎臓、神経系、消化管)とした。
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)の48時間LC50=0.002mg/L(AQUIRE、2003)から、区分1とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
急性毒性が区分1、金属化合物であり水中での挙動が不明であり、生物蓄積性がある(BCF=1300(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分1とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
12 オゾン層への有害性 -
-
-
- - - - -


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

GHS関連情報トップページに戻る