項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 106-99-0 |
名称 | 1,3-ブタジエン |
物質ID | m-nite-106-99-0_v1 |
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項目 | 情報 |
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危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
2 | 可燃性ガス | 区分1 |
危険 |
H220 | P210 P377 P381 P403 |
爆発限界 (1.1~16.3% (ICSC (J) (2000)) から区分1とした。なお、UNRTDGにおいて安定剤入りのものがUN 1010、クラス2.1である。また、化学的に不安定なガスとしては「Not classified」という評価がされている (UNRTDG試験マニュアル第5版改正37ページ)。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品ではない。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない |
- |
- | - | 国連分類クラス2.1の可燃性又は引火性のガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
5 | 高圧ガス | 液化ガス |
警告 |
H280 | P410+P403 | 沸点-4℃ (ICSC (J) (2000)) であり、それ以下の温度域では常圧で部分的に液相が存在する。低圧液化ガス (臨界温度161.8℃ (HSDB (Access on June 2017))。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 気体状の物質に適した試験方法が確立していない。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
17 | 鈍性化爆発物 | - |
- |
- | - | - | - | - |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない |
- |
- | - | ラットの4時間吸入試験のLC50値として、129,000 ppm (ACGIH (7th, 2001)、EU-RAR (2002)、NITE有害性評価書 (2008)、ATSDR (2012)) との報告に基づき、区分外とした。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。なお、液化1,3-ブタジエンの接触により、皮膚に凍傷を起こした事例報告がある (NITE有害性評価書 (2008), ATSDR (2012))。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2 |
警告 |
H319 | P305+P351+P338 P337+P313 P264 P280 |
本物質 (ガス) をマウスに90,000~140,000 ppm、ウサギに 150,000~250,000 ppm ばく露させた眼刺激性試験で、結膜炎または流涙を生じたとの報告 (EU-RAR (2002)) や、本物質 (ガス) に2,000 ppmで7時間、又は4,000 ppmで6時間ばく露された労働者に眼刺激がみられたとの事例 (ATSDR (2012)、EU-RAR (2002)) があり、ヒトと動物に眼刺激性を示すと考えられることから、区分2とした。なお、常温でブタジエンはガス状であるため通常の眼刺激性試験を行うことはできないとの記載がある (EU-RAR (2002))。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分1B |
危険 |
H340 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
In vivoでは、マウスの優性致死試験で陽性、マウスの相互転座試験で陽性、マウスの骨髄細胞、末梢血を用いた小核試験で陽性、ラットの骨髄細胞、末梢血を用いた小核試験で陰性、マウスの骨髄細胞を用いる染色体異常試験で陽性、ラットの骨髄細胞を用いる染色体異常試験で陰性、マウススポットテストで陽性、トランスジェニックマウス遺伝子突然変異試験では骨髄細胞、脾臓細胞で陽性、マウスの脾臓Tリンパ球を用いた遺伝子突然変異試験で陽性、マウスの生殖細胞を用いた小核試験、染色体異常試験で陽性、マウスの骨髄細胞を用いた姉妹染色分体交換試験で陽性、マウス、ラットの肝臓、肺、精巣を用いたDNA損傷試験で陽性、マウス、ラットの肝臓を用いた不定期DNA合成試験で陰性である (NITE有害性評価書 (2008)、CICAD 30 (2001)、ATSDR (2012)、EU-RAR (2002)、CaPSAR (1999)) 。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陽性、陰性の結果、哺乳類培養細胞のマウスリンフォーマ試験で陰性、姉妹染色分体交換試験で陽性、陰性の結果である (NITE有害性評価書 (2008)、ATSDR (2012)、EU-RAR (2002)) 。以上より、ガイダンスに従い区分1Bとした。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
6 | 発がん性 | 区分1A |
危険 |
H350 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
スチレン-ブタジエンゴム製造産業での疫学研究から、職業ばく露による白血病の過剰が示され、ブタジエンへの累積ばく露量との間に用量相関関係のあることが明らかにされた。また、ブタジエンモノマー産業からの研究で職業ばく露による白血病と悪性リンパ腫の過剰が示された (IARC 100F (2012))。一方、実験動物ではラット及びマウスの吸入ばく露による発がん性試験で、両種の雌雄いずれにも複数の臓器に腫瘍発生の増加が認められた (IARC 100F (2012))。IARCはヒト、実験動物ともに発がん性の十分な証拠があるとして、本物質をグループ1に分類した (IARC 100F (2012))。その他、NTPがKに (NTP RoC (14th, 2016))、EPAがCaHに (IRIS (2002))、EUがCarc. 1Aに (ECHA CL Inventory (Access on June 2017))、日本産業衛生学会が第1群に (許容濃度の勧告 (2016): 2001年提案) それぞれ分類している。以上より、区分1Aとした。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
7 | 生殖毒性 | 区分1B |
危険 |
H360 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
雄マウスに200~5,000 ppm を5日間吸入ばく露後に無処置雌と交配させた試験では、200 ppm以上で子宮内胎児死亡を示した雌数の増加がみられた (ATSDR (2012))。また、雄マウスに65 ppm を4週間、又は12.5 ppm を10週間吸入ばく露後に、いずれも無処置雌と交配させた2つの試験において、前者では早期胎児死亡の増加、後者では後期胎児死亡の増加と外脳症及び骨格異常がみられた (ATSDR (2012))。一方、妊娠ラット又は妊娠マウスの器官形成期 (妊娠6~15日) に最大1,000 ppm を吸入ばく露した発生毒性試験では、1,000 ppm ばく露群でもラットで異常はみられず、マウスでも軽微な影響 (胎児体重の低値、過剰肋骨、骨化遅延) がみられただけであった (ATSDR (2012)、NITE有害性評価書 (2008)、EU-RAR (2002))。しかし、妊娠ラットの器官形成期 (妊娠6~15日) に最大8,000 ppm を吸入ばく露した発生毒性試験では、200 ppm以上で母動物に体重増加抑制、1,000 ppm以上で胎児に骨格異常 (波状肋骨) の頻度増加、8,000 ppm ではさらに胎児に頭蓋骨・脊椎骨・胸骨・長骨・肋骨を含む重大な骨格異常 (major skeletal defects) の頻度増加がみられた (ATSDR (2012)、NITE有害性評価書 (2008)、EU-RAR (2002))。 以上、雄マウスに吸入ばく露後に無処置雌と交配させた3つの試験において、親動物に一般毒性影響のない用量で胎児死亡の増加がみられ、うち1試験では外表奇形及び骨格異常がみられた。骨格異常は妊娠ラットの器官形成期に高濃度をばく露した発生毒性試験でも検出されている。よって、本項は区分1Bとした。なお、新たな情報源に基づき分類したため、旧分類から分類結果が変わった。 |
平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性、麻酔作用) |
警告 |
H335 H336 |
P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
ヒトでは、ゴム製造工場での作業中に本物質にばく露した労働者が鼻と喉の刺激を訴え、咳と眠気も一部に認められたが、これらの症状はばく露が終わるとともに消失したとの報告がある (EU-RAR (2002)、ATSDR (2012))。また、ボランティアによる試験で、10,000 ppm、5分間のばく露で、鼻と喉の軽微な刺激と乾燥がみられたとの報告がある (EU-RAR (2002))。実験動物ではマウスの単回吸入ばく露試験で、100,000 ppmでは影響がみられなかったが、150,000 ppmで軽度の麻酔作用がみられ、200,000 ppmでは6~12分のばく露で興奮に続いて麻酔状態に至ったとの報告 (ACGIH (7th, 2001))、及びラットの単回吸入ばく露試験で、129,000 ppm、1時間のばく露で深麻酔状態に至ったとの報告 (EU-RAR (2002)) がある。また、ウサギの単回吸入ばく露試験で、250,000 ppm、25~30分のばく露で、麻酔状態を経て死亡したが、非常に短時間のばく露の場合には、急速に回復したとの報告がある (ACGIH (7th, 2001))。更に、本物質は50年以上前から、比較的弱い中枢神経抑制性物質として知られて来たとの記述がある (ACGIH (7th, 2001))。以上の情報から区分3 (気道刺激性、麻酔作用) とした。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(生殖器(女性))、区分2(心臓、血液系、肝臓) |
危険 警告 |
H372 H373 |
P260 P264 P270 P314 P501 |
ヒトに関する情報はない。 実験動物については、マウスを用いた2年間吸入毒性試験において、区分1のガイダンス値の範囲内である6.25 ppm以上で卵巣萎縮、20 ppm以上で生存率減少、区分2のガイダンス値の範囲内である62.5 ppm以上で胸腺萎縮、心筋の鉱質化、大球性貧血、肝臓の小葉中心性壊死、区分2のガイダンス値の範囲を超える625 ppmで骨髄萎縮、精巣萎縮等がみられたとの報告がある (NITE有害性評価書 (2008)、NTP TR434 (1993))。 したがって、区分1 (生殖器 (女性))、区分2 (心臓、血液系、肝臓) とした。 なお、旧分類で骨髄、精巣が区分2に分類されていたが、再確認した結果区分2のガイダンス値を超える用量での所見であったことから分類結果が変更となった。 |
平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
10 | 誤えん有害性 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義におけるガスである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 分類できない |
- |
- | - | 信頼性のある急性毒性データが得られていない。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 分類できない |
- |
- | - | データなし | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
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