NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 108-18-9
名称 ジイソプロピルアミン
物質ID m-nite-108-18-9_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品ではない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分2


危険
H225 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点-7℃ (closed cup)、沸点82℃ (GESTIS (Access on September 2017)) に基づいて区分2とした。なお、UNRTDG分類はUN 1158、クラス3、副次8、PGⅡである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点は285℃ (GESTIS (Access on September 2017)) であり常温で発火しないと考えられる。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 酸素、フッ素及び塩素を含まない有機化合物である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
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-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値として、770 mg/kg (ACGIH (7th, 2001)、PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分4とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - ウサギのLD50値として、> 10,000 mg/kg (ChemID (Access on January 2018)) との報告があり、区分外に該当する。ラット又はウサギ (いずれの動物種かは不明であるが、OECD TG 402と同等の試験と記載) のLD50値として、> 2,000 mg/kgとの報告 (SIAP (2013)) があり、区分外に該当する。以上より区分外とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分3


危険
H331 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P311
P321
P405
P501
ラットの2時間吸入ばく露試験のLC50値として、4.8 mg/L (1,162 ppm) (4時間換算値: 3.4 mg/L (821 ppm)) (HSDB (Access on August 2017)) との報告に基づき、区分3とした。なお、ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度 (104,792 ppm) の90%より低いため、ミストがほとんど混在しないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1A


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
ウサギを用いた皮膚刺激性試験 (OECD TG 404準拠) で、本物質の3分間の適用で24時間以内に明らかな壊死の証拠 (適用部位の赤褐色及び緑褐色への変色) が観察されて乾燥と粗面化が続き、落屑や開放創を生じて瘢痕となった。皮膚組織は全層にわたり非可逆的損傷を示したとの記載 (ECHA登録情報 (Access on December 2017)) がある。また、本物質を含むアルキルアミン類は強い皮膚刺激性及び腐食性を示すとの記載 (SIAP (2013)) や、本物質のpHが12.5であったとの記載 (HSDB (Access on August 2017)) がある。よって、区分1Aとした。なお、EU CLP分類において本物質はSkin Corr. 1B, H314に分類されている (ECHA CL Inventory (Access on August 2017))。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
本物質の皮膚腐食性/刺激性が、区分1Aに分類されている。ウサギを用いた眼刺激性試験 (OECD TG 405準拠) で眼の障害は8日間の観察期間内で回復せず、21日目のデータはなく障害の非可逆性は不明だが、本物質は角膜、虹彩、結膜に障害を与え腐食性としている (ECHA登録情報 (Access on December 2017))。また、本物質を含むアルキルアミン類は眼刺激性があり、さらには腐食性の可能性があるとの記載 (SIAP (2013)) がある。よって、区分1とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
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-
- - データ不足のため分類できない。モルモットを用いた皮膚感作性試験 (OECD TG 406準拠) で、本物質に皮膚感作性は認められなかったとの記載 (ECHA登録情報 (Access on December 2017)) があるが、その他の動物試験やヒトでの情報が得られなかったため、分類できないとした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である (NTP DB (Access on September 2017)、HSDB (Access on August 2017))。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。なお、ラットに1ヵ月間吸入ばく露した結果、腐食性など様々な影響を呈する2.0 mg/Lの濃度で、精嚢の萎縮及び分泌減少、精巣相対重量の増加がみられたとの報告がある (SIAP (2013))。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(呼吸器)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
ヒトでは本物質は重度の肺刺激性物質であるとの記述がある (PATTY (6th, 2012))。また、25~50 ppmの本物質を吸入ばく露した労働者が視覚障害、吐き気、頭痛を訴えたとの報告がある (ACGIH (7th, 2001)、PATTY (6th, 2012))。実験動物では、いくつかの動物種 (明確な記載はないが、同じ参考文献の他の引用での記述からウサギ、モルモット、ラット、ネコの可能性がある) を用いた試験で、2,207 ppm、3時間の吸入ばく露で、流涙、角膜混濁、気道の重度の刺激がみられ、剖検では肺の水腫と出血が認められたとの報告がある (PATTY (6th, 2012))。動物で影響がみられた用量の4時間換算値は1,911 ppm (7.9 mg/L) であり、区分1に該当する。以上のヒトと動物の情報から、本物質は呼吸器を標的臓器とすると考えられる。したがって、区分1 (呼吸器) とした。ヒトでの視覚障害は、本物質が眼に対する重篤な損傷性/刺激性クラスで区分1に分類されていることから、根拠とせず、ヒトでの吐き気、頭痛の情報も、分類根拠としては不十分であるため採用しなかった。旧分類は区分2 (呼吸器系) としていたが、PATTYとACGIHがList 1の情報源であるため、旧分類から区分を変更した。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。
  なお、本物質は強いアルカリ性の液体であり (PATTY (6th, 2012))、ヒトでは平均濃度25~50 ppmで作業者に視覚障害 (光の周りのボケやハロー)、吐き気、頭痛の報告がある (ACGIH (7th, 2001)、PATTY (6th, 2012))。また、ラット、ウサギ、モルモット、ネコに600 ppmを8週間吸入ばく露した試験 (7時間/日、40回) で視力の一部または全部の損失を伴う刺激による角膜の混濁、ウサギとモルモットで死亡の報告がある (ACGIH (7th, 2001))。
  これら、眼に対する作用は、重篤な損傷性/刺激性クラスで区分1に分類されており、採用しなかった。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
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-
- - データ不足のため分類できない。なお、HSDB (Access on August 2017) に収載された数値データ (粘性率: 0.40 mPa・s (25℃)、密度 (比重): 0.7169 (20/4℃)) より、動粘性率は0.56 mm2/sec (25/20℃) と算出される。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
藻類(Oscillatoria agardhii)72時間EC50 = 0.21 mg/L(EPA AQUIRE:2017, Hanstveit,A.O. et al(1985))であることから、区分1とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、魚類(イトヨ)の35日間NOEC(生残率)= 187 mg/L(EPA AQUIRE:2017, Van den Dikkenberg,R.P. et al(1989))であることから、区分外となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、藻類(Oscillatoria agardhii)72時間EC50 = 0.21 mg/L(EPA AQUIRE:2017, Hanstveit,A.O. et al(1985))であることから、区分1となる。
以上の結果を比較し、区分1とした。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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