NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 108-62-3
名称 2, 4, 6, 8-テトラメチル-1, 3, 5, 7-テトラオキサシクロオクタン(メタアルデヒド)
物質ID m-nite-108-62-3_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 区分2


警告
H228 P370+P378
P210
P240
P241
P280
UNRTDG(UN1332)クラス4.1PG III による。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
-
-
- - UNRTDG(UN1332)でクラス4.1PG IIIのため上位の自然発火性(4.2)には該当しない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない
-
-
- - UNRTDG(UN1332)でクラス4.1に分類されており、上位の4.2には該当しないと判断される。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素以外の元素と化学結合していない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分3


危険
H301 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
ラットLD50値が283 mg/kg(EPA RED(2006)、農薬評価書(2009))であることから区分3とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - ラットLD50値が5000 mg/kg以上(EPA RED(2006)、農薬評価書(2009))であることから区分外とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHS定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分に該当しない
-
-
- - ラットLC50(4時間)値が314 mg/L(EPA RED(2006))により区分外とした。常温に於ける飽和蒸気は0.0064 mg/Lであり、試験は粉塵、又はミストで行われたと見做せる。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギを使用した試験で刺激性なし(not irritant)(EPA RED(2006)、農薬評価書(2009))の報告による。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
ウサギを使用した試験で軽度の刺激性(mild irritant)(EPA RED(2006)、農薬評価書(2009))の報告による。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 区分に該当しない
-
-
- - モルモットを用いたBuehler法による皮膚感作性試験で陽性率0.8%(1/12)で感作性なし(農薬評価書(2009)、農薬抄録(2007))との結果、また、30%フロアブル剤及び10%粒剤についてそれぞれMaximization法及びBuehler法による試験の結果、陽性率はいずれも0%(0/25及び0/20)で感作性なし(農薬評価書(2009)、農薬抄録(2007))の結果に基づき、区分外とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - マウスに経口投与による骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)で陰性(農薬評価書(2009)、農薬抄録(2007))の報告より区分外とした。尚、in vitro試験では、エームズ試験及びCHO細胞を用いた染色体異常試験の陰性結果(農薬評価書(2009)、農薬抄録(2007))が報告されている。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - マウスを使用した78週間の混餌投与試験において、催腫瘍性が認められなかった(農薬評価書(2009)、農薬抄録(2007))との記載がある一方、ラットを用いた混餌による2年間慢性毒性/発がん性併合試験で、高用量の投与群の雌で肝細胞腺腫、肝細胞腺腫及び肝細胞癌の合計数が増加したとの記載(農薬評価書(2009))があるが、雄では認められず、ラットの雌でしか見られていないため分類できないとした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(4)より、区分に該当しない。なおEUでは(5)よりイヌの反復投与毒性試験において、精巣毒性がみられたことからRepr. 2に分類されているが、実験動物で受胎能への有害影響の証拠がないことから、分類に採用していない。旧分類からECHA CLPの分類が追加されたため、生殖毒性項目のみ見直したが、分類結果に変更はない(2021年)。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた混餌投与による2世代生殖毒性試験(GLP、50~2,000 ppm)において、親動物ではP世代の雌に後肢麻痺・脊椎骨折/脱臼・脊髄出血/壊死、F1雌雄に肝絶対及び/又は比重量増加が認められた2,000 ppm(134~164 mg/kg/day)まで受胎能への影響は認められなかった。児動物に対してはF1及びF2雌児に体重増加抑制がみられたのみであった(食安委 農薬評価書 (2017)、農薬抄録 (2018)、CLH Report (2016)、ECHA RAC Opinion (Background Doc.) (2017))。
(2)雌ラットの妊娠6~15日に強制経口投与された発生毒性試験(GLP、25~150 mg/kg/day)において、母動物に死亡(6/25例)、体重及び摂餌量の減少、腎盂拡張、水腎症及び脊椎傍出血がみられた最高用量(150 mg/kg/day)まで胎児に発生影響はみられなかった(食安委 農薬評価書 (2017)、農薬抄録 (2018)、CLH Report (2016)、ECHA RAC Opinion (Background Doc.) (2017))。
(3)雌ウサギの妊娠6~18日に強制経口投与された発生毒性試験(GLP、10~80 mg/kg/day)において、最高用量まで母動物、胎児ともに異常はみられなかった。用量設定のための予備試験では、100 mg/kg/dayで母動物に死亡例がみられたため、本試験の最高用量は80 mg/kg/dayに設定された(食安委 農薬評価書 (2017)、農薬抄録 (2018)、CLH Report (2016)、ECHA RAC Opinion (Background Doc.) (2017))。
(4)(1)~(3)から、本物質投与により繁殖能に対する影響も催奇形性も認められなかった(食安委 農薬評価書 (2017))。

【参考データ等】
(5)(1)~(3)からは生殖発生影響は検出されなかったが、イヌの52週間慢性毒性試験において、精巣毒性(精巣の両側性限局性萎縮)がみられ、受胎能に悪影響を及ぼすおそれがある。ラットでは精巣毒性はみられなかったが、種差の可能性も否定できない。ECHA RAC(欧州化学品庁リスク評価委員会)により、イヌの慢性毒性試験における精巣毒性に基づき、Repr. 2に分類された(ECHA RAC Opinion (2017))。
(6)EUではRepr. 2に分類している(CLP分類結果 (Accessed Nov. 2021))。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(神経系)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
ヒトでメタアルデヒドの誤飲により痙攣(3日間)、昏睡(7日間)、記憶喪失が観察された(PIMs(1999))。ラットに100~800 mg/kgを経口投与後、曲背位、嗜眠、立毛が見られ、散発的な症状として運動失調、全身の振せん、強直性痙攣などの記載がある(農薬評価書(2009)、農薬抄録(2007))。また、マウスに経口投与した試験においても30 及び100 mg/kg(いずれも区分1のガイダンス値内)ではそれぞれ9/10例及び全例の動物に強直性屈曲、伸展痙攣が発現した(農薬評価書(2009)、農薬抄録(2007))。以上の記載より区分1(神経系)とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(神経系、肝臓、精巣)


警告
H373 P260
P314
P501
ラットを用いた107週間混餌投与試験において20~100 mg/kg/day bwで後肢麻痺が観察され、高用量では脊髄損傷も認められている(JMPR WHO/FAO Data Sheets on Pesticides No.93(1996))。また、イヌの52週間混餌投与試験の90 mg/kg/day群で、運動失調、振戦、痙攣および雄で精巣巨細胞を伴う精上皮の限局性萎縮または変性、前立腺の萎縮などの症状が観察されている(農薬評価書(2009)、農薬抄録(2007))。これらの症状はガイダンス値区分2の範囲に該当する用量で発現していることから、区分2(神経系、精巣)とした。一方、ラットを用いた90日間混餌投与試験の750及び2500 ppm(約37.5及び125 mg/kg/day相当)で雌雄の肝臓に病理学的変化(小葉中心性肝細胞肥大)が認められ、マウスの90日間混餌投与試験では10000 ppmで肝細胞壊死、肥大、過形成、炎症、核大小不同、肝細胞空胞化等が認められ、100及び300 ppm(15及び45 mg/kg/day)でも軽微ながらこれらの変化が認められたと記述されている(農薬評価書(2009)、農薬抄録(2007))ことから、区分2(肝臓)とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分に該当しない
-
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- - 魚類(ブルーギル)での96時間LC50=149.8 mg/L(AQUIRE, 2010)であることから、区分外とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
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- - 急性毒性区分外であり、難水溶性でなく(水溶解度:222 mg/L(PHYSPROP Database, 2009))、低濃縮性(LogKow=0.22、既存点検, 2004)であることから、区分外とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 オゾン層への有害性 -
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分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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