NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 109-66-0
名称 n-ペンタン
物質ID m-nite-109-66-0_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分2


危険
H225 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点-49℃ (closed cup)、沸点36℃ (ICSC (1999)) に基づいて区分2とした。
なお、国連分類1265、クラス3、PGⅡである。
平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
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-
- - 発火点が309℃ (ICSC (1999)) であり、常温で発火しないと考えられる。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
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-
- - 酸素、フッ素及び塩素を含まない有機化合物である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
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-
- - 試験温度である55℃において、気体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLD50値として、> 2,000 mg/kg との報告 (ACGIH (7th, 2014)、SIDS (2010)、EU-RAR (2003)) に基づき、区分外とした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - ウサギのLD50値として、3,000 mg/kg との報告 (SIDS (2010)) に基づき、区分外とした。新たな情報源 (SIDS (2010)) を追加し、区分を見直した。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLC50値 (4時間) として、> 6,106 ppm との報告 (SIDS (2010)) があるが、このデータから区分は特定できない。マウスのLC50値 (2時間) として、98,662 ppm (4時間換算値:69,765 ppm) との報告 (EU-RAR (2003)) に基づき、区分外とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (526,160 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギを用いた皮膚刺激性試験 (OECD TG 404、GLP準拠) において、一次刺激性スコアは0.67であったことから刺激性なしと判断されている (SIDS (2010)、EU-RAR (2003))。また、本物質をヒトに24時間半閉塞適用 (GLP準拠) した結果、刺激性なしとの記載がある (EU-RAR (2003))。一方、本物質との皮膚接触は脱脂と刺激作用を引き起こすとの記載や (産衛学会許容濃度の提案理由書 (1987))、ボランティアでの皮膚適用により痛み、灼熱感、水疱などの刺激性があるとの記載があるが (ACGIH (7th, 2014))、試験条件や刺激の程度についての記載はない。以上の結果から、テストガイドラインに準拠した試験の結果を採用し、区分外とした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
ウサギを用いた眼刺激性試験 (OECD TG 405相当、GLP準拠) において、一過性の結膜炎が認められ刺激性スコアは3/110であったことから、軽度の刺激性と判断されている (SIDS (2010)、EU-RAR (2003))。以上の結果から区分2Bとした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 区分に該当しない
-
-
- - モルモット (20匹/群) を用いた感作性試験 (OECD TG 406、GLP準拠) において、感作誘発による皮膚反応はみられなかったことから、感作性なしと判断されている (SIDS (2010)、EU-RAR (2003))。以上の結果から区分外とした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、マウスの優性致死試験、ラット骨髄細胞の小核試験で陰性である(SIDS (2010)、ACGIH (7th, 2014)、EU-RAR (2003))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性である (SIDS (2010)、ACGIH (2014)、EU-RAR (2003)、NTP DB (Access on October 2014))。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - ラットを用いた吸入経路での催奇形性試験において母動物毒性、胚・胎児毒性はみられていない。また、ラットを用いた経口経路 (強制) での催奇形性試験において母動物毒性、胎児毒性ともにみられていないとの報告がある (ACGIH (7th, 2014)、SIDS (2010)、EU-RAR (2003))。
以上のように胎児に対する影響はみられていない。旧分類で催奇形性試験において胎児に影響がみられていないこと、反復投与毒性試験において生殖器に影響がみられていないことから「区分外」としていたが、生殖能に関する十分な情報が得られていないことから分類できないとした。
平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3 (気道刺激性、麻酔作用)


警告
H335
H336
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
本物質は気道刺激性、麻酔作用がある(産衛学会許容濃度の提案理由書 (1987)、ACGIH (7th, 2014)、EU-RAR (2003)、PATTY (5th, 2001))。ヒトにおいては、目まい、頭痛、麻酔性、中枢神経系抑制の報告がある(ACGIH (7th, 2014)、EU-RAR (2003)、PATTY (5th, 2001)、HSDB (Access on September 2014))。
実験動物では、マウスの吸入ばく露で麻酔作用、協調運動低下、正向反射抑制が認められており (EU-RAR (2003)、PATTY (5th, 2001))、本物質の麻酔作用によるものと考えられる。
以上より、区分3 (気道刺激性、麻酔作用) とした。 

平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - 本物質を含む混合溶媒 (ペンタン80%、ヘプタン14%、n-へキサン5%) にばく露 (ばく露濃度、ばく露期間不明) されたベルト製造会社の従業員5名中3名が食欲低下、無力感、疲労感、両側性の筋肉機能不全 (主に足の筋肉) など中枢及び末梢神経症状を訴え、筋電図及び神経伝達速度の結果から末梢神経障害が示唆された (ACGIH (7th, 2014)、SIDS (2010)、EU-RAR (2003)) が、神経系への有害影響は混合物中のn-ヘキサンが原因物質と推定されるとの記述がある (ACGIH (7th, 2014)、EU-RAR (2003))。
実験動物ではラットに本物質蒸気を13週間吸入ばく露した試験で、20,000 mg/m3 (20 mg/L/6時間) まで投与しても、毒性影響は全くみられず (EU-RAR (2003)、SIDS (2010)、ACGIH (7th, 2014))、また、ラットに本物質を8,970 mg/m3 (9 mg/L/6時間) で30週間吸入ばく露し、神経毒性の有無を後肢着地開脚幅、神経病理組織学的検査で評価したが、神経毒性の兆候は検出されなかった (EU-RAR (2003)、ACGIH (7th, 2014))。
以上、吸入経路では実験動物の知見からは区分外相当と考えられるが、ヒトでの知見が少ないこと、及び他の経路での毒性情報がないことから、データ不足のため「分類できない」とした。なお、旧分類では吸入経路での動物試験データのみから、「区分外」と分類された。
平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 区分1


危険
H304 P301+P310
P331
P405
P501
炭化水素で、動粘性率が0.355 mm2/sec. (25/20℃、CERI計算値) であることから、区分1とした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分2
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-
H401 P273
P501
甲殻類(オオミジンコ)による48時間EC50=2.7 mg/L (EU-RAR, 2003; SIDS, 2010) であることから、区分2とした。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
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-
- - 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(BODによる分解度:96%(既存点検, 1997))、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間NOEC(r) = 2 mg/L (RU-RAR, 2003; SIDS, 2010) であることから、区分外となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、甲殻類(オオミジンコ)による48時間EC50=2.7 mg/L (EU-RAR, 2003; SIDS, 2010) であるが、急速分解性があり(BODによる分解度:96%(既存点検, 1997))、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow = 3.39 (EU-RAR, 2003))ことから、区分外となる。
以上の結果から、区分外とした。
平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 平成26年度(2014年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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