NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 109-70-6
名称 1-ブロモ-3-クロロプロパン
物質ID m-nite-109-70-6_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 引火性液体 区分3


警告
H226 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点について57℃(ICSC), >140℃(GESTIS), 不燃性(Hommel)のデータがあるが、安全側のデータ57℃を採用し区分3とした。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 自然発火しない(REACH登録情報(Accessed Jan 2022))との情報により、区分に該当しないである。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験法が確立していない。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素及び酸素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
【分類根拠】
(1)~(6)より、区分4とした。

【根拠データ】
(1)ラット(雄)のLD50:1,300~2,000 mg/kgの間(OECD TG 401、GLP)(厚労省 既存点検結果 (2000))
(2)ラット(雌)のLD50:800~1,300 mg/kgの間(OECD TG 401、GLP)(厚労省 既存点検結果 (2000))
(3)ラットのLD50:1,100 mg/kg(GLP)(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2022))
(4)ラットのLD50:680 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2022))
(5)ラット(雄)のLD50:930 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2022))
(6)ラット(雌)のLD50:1,100 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2022))
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ウサギのLD50:3,000 mg/kg(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2022))
(2)ラットのLD50:> 2,000 mg/kg(GLP)(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2022))
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分3


危険
H331 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P311
P321
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(3)より、区分3とした。なお、ばく露濃度は飽和蒸気圧濃度の90%(7,580 ppm)より低いため、蒸気と判断し、ppmVを単位とする基準値より判断した。

【根拠データ】
(1)ラット(雄)のLC50(4時間):1,009 ppm(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2022))
(2)ラット(雌)のLC50(4時間):1,129 ppm(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2022))
(3)ラットのLC50(1時間):> 2,162 ppm (4時間換算:>1,081 ppm)(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2022))
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない(国連分類基準の区分3)。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=3)を用いた皮膚刺激性試験(GLP、半閉塞、4時間適用、5日観察)において、1、2及び3日後の全例の紅斑スコアの平均は0.67、2、1であり、浮腫スコアの平均は0.33、1、1であった。みられた影響は5日以内に完全回復したとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2022))。

【参考データ等】
(2)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(半閉塞、24時間適用、3日観察)において、皮膚一次刺激指数(PDII)は2.63であったとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2022))。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=3)を用いた眼刺激性試験(GLP、7日観察)において、1例で虹彩炎を伴う角膜混濁、全例で結膜発赤と結膜浮腫がみられたが、全ての影響は7日以内に回復した(角膜混濁スコア:0/0/2、虹彩炎スコア:0/0/0.3、結膜発赤スコア:0.7/1/1.7、結膜浮腫スコア:0.3/0.7/1)との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2022))。
(2)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験(8日観察)において、6例中5例で明瞭な結膜刺激がみられ、このうち3例では角膜混濁も認められたが、すべての影響は8日以内に回復した(1~4日後及び8日後のDraizeスコア:17(フルスコア:110))との報告がある(REACH登録情報 (Accessed Jan. 2022))。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2)より、区分2とした。新たなデータに基づき分類した。

【根拠データ】
(1)In vivoでは、トランスジェニックマウスを用いた肝臓、骨髄、腺胃及び精巣を標的とした遺伝子突然変異試験(28日間連続強制経口投与、30~300 mg/kg/day)、マウスの網状赤血球を用いた小核試験(単回経口投与、645 mg/kg)、ラットの腎臓を標的とした遺伝子損傷試験(アルカリ溶出法:単回腹腔内投与、472 mg/kg)ではいずれも陰性であったが、ラットの骨髄細胞を用いた染色体異常試験(慢性吸入ばく露、45 mg/m3)で陽性の報告がある(IARC 125 (2020)、厚労省 既存点検結果 (2013、2000))。
(2)In vitroでは、細菌を用いた復帰突然変異試験、チャイニーズハムスター肺線維芽細胞(CHL)を用いた3つの染色体異常試験、マウスリンパ腫細胞L5178Y Tk+/-株を用いたマウスリンフォーマ試験で、結果はいずれも陽性であった(IARC 125 (2020)、厚労省 既存点検結果 (2010))。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 発がん性 区分1B


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)より厚生労働省がん原生指針に指定されていること、(2)、(3)より動物種2種で悪性腫瘍の発生増加が認められ、動物実験において発がん性の十分な証拠があり、区分1Bとした。なお、新たな情報源に基づき分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1)本物質は労働安全衛生法第28条第3項の規定に基づき、厚生労働大臣が定める化学物質による労働者の健康障害を防止するための改正指針の対象物質である(平成24年10月10日付け健康障害を防止するための指針公示第23号)。
(2)ラットを用いた2年間吸入ばく露によるがん原性試験(OECD TG451、GLP:蒸気、25~400 ppm)において、雌雄ともに肝細胞腺腫、肝細胞がん、肝臓の血管肉腫、肺の細気管支-肺胞上皮腺腫、皮膚/付属器官の毛嚢上皮腫、加えて雄では大腸の腺腫及び腺癌、雌では大腸の腺腫の発生増加が認められた(厚労省委託がん原性試験 (2005)、IARC 125 (2020))。
(3)マウスを用いた2年間吸入ばく露によるがん原性試験(OECD TG451、GLP:蒸気、25~400 ppm)において、雄に肺の細気管支-肺胞上皮腺腫、細気管支-肺胞上皮がん、腺扁平上皮がんおよび扁平上皮がん、前胃の扁平上皮乳頭腫、ハーダー腺の腺腫、雌に細気管支-肺胞上皮腺腫、細気管支-肺胞上皮がん、前胃の扁平上皮乳頭腫と扁平上皮がん、ハーダー腺の腺腫の発生増加が認められた(厚労省委託がん原性試験 (2005)、IARC 125 (2020))。
(4)本物質が炎症を誘発し細胞増殖を促進することを示唆する証拠、遺伝毒性を示すことを示唆する証拠があり(参考データ参照)、本物質が発がん物質の鍵となる性質を示す実験系の強力な証拠とされている(IARC 125 (2020))。

【参考データ等】
(5)国内外の評価機関による既存分類結果として、IARCでグループ2Bに(IARC 125 (2020))、日本産業衛生学会で第2群Bに(産衛学会 許容濃度等の勧告 (2021))分類されている。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。なお、(1)は明確な用量相関性を欠くこと及び統計的有意差がないことから分類に利用しなかった。

【参考データ等】
(1)ラットを用いた強制経口投与による生殖発生毒性スクリーニング試験(OECD TG421、GLP:4~100 mg/kg/day、雄:交配14日前から交配期間を含む計42日間、雌:交配14日前から授乳3日までの40~51日間)において、雌雄親動物には高用量(100 mg/kg/day)で肝臓重量増加及び小葉中心性肝細胞肥大が認められた以外に投与による有意な影響はみられなかった。しかしながら、授乳期間中に20 mg/kg/dayで2例(2/12)、100 mg/kg/dayで1例(1/12)に十分な哺育行動を行わない母動物が出現し、出生児は全例死亡した。その結果、出生児の生後4日の生存率は対照群、4、20及び100 mg/kg/day投与群でそれぞれ96.8、94.8、75.5及び72.0%となり、20 mg/kg/day以上で生後4日生存率の低下傾向(有意差なし)がみられた。個体別にみた場合、中用量以上の群ではこれら3例以外にも出生児の生後4日生存率が対照群の下限値(83.3%)をかなり下回る母動物が存在し、群平均も試験施設の2005~2010年の背景データの範囲(81.8~100%)を下回った。原著者らは用量相関性を欠くが、20 mg/kg/day以上の投与群における哺育行動の低下と出生児の生後4日生存率の低下傾向は被験物質投与による影響を否定できないとして、生殖発生毒性のNOAELは4 mg/kg/dayと報告している(厚労省 既存点検結果 (2010))。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用)


警告
H336 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(4)より、区分3(麻酔作用)とした。なお、新たな知見に基づき分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた単回経口投与試験(OECD TG 401、GLP)において、500 mg/kg(雄、区分2の範囲)及び800 mg/kg(雌、区分2の範囲)で流涎が、1,300 mg/kg(区分2の範囲)で半眼が、2,000 mg/kg(区分2の範囲)で自発運動の減少、腹臥位、半眼、閉眼、歩行失調、流涎等がみられたとの報告がある。なお、LD50は1,300~2,000 mg/kg(雄)、800~1,300 mg/kg(雌)である(既存点検結果 (2000))。
(2)ラットを用いた単回経口投与試験(GLP)において、歩行異常、嗜眠、呼吸数減少が、800 mg/kg(区分2の範囲)で姿勢異常、四肢の蒼白化、眼瞼下垂が、1,000 mg/kg(区分2の範囲)で目頭膜の膨張(4/5例(雄)、1/5例(雌))、振戦(1/5例(雌))がみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Nov. 2021))。
(3)ラットを用いた単回経口投与試験において、抑うつ、活動性の低下がみられたとの報告がある。なお、LD50は930 mg/kg(雄)、1,100 mg/kg(雌)である(REACH登録情報 (Accessed November 2021))。
(4)ラットを用いた単回吸入ばく露試験(蒸気、4時間)において、気管粘膜のうっ血と刺激、脳の神経組織の浮腫と腫脹、剖検所見では内臓のうっ血、肺の出血、病理組織所見では肝臓の脂肪変性、腎臓のアルブミン様変性がみられたとの報告がある。なお、LC50は6.5 mg/L(1,009 ppm(雄))、7.27 mg/L(1,129 ppm(雌))である(REACH登録情報 (Accessed Nov. 2021))。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(呼吸器)、区分2(肝臓)


危険
警告
H372
H373
P260
P264
P270
P314
P501
【分類根拠】
(1)~(4)より、呼吸器と肝臓への影響がみられたことから、区分1(呼吸器)、区分2(肝臓)とした。また、(3)でみられた腎臓への影響は、加齢に伴う症状であると考えられるため、標的臓器として採用していない。ガイダンスに基づき分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた強制経口による28日間反復経口投与試験(OECD TG407、GLP)において、100 mg/kg/day(90日換算:31.1 mg/kg/day、区分2の範囲)で流涎、肝臓の絶対・相対重量の増加、小葉中心性肝細胞肥大、Htの減少(雄)、平均赤血球血色素濃度の上昇(雄)、腎臓の絶対/相対重量増加(雄)、精細管萎縮(雄)、前胃粘膜の過形成(雄)、血清塩素濃度の上昇(雌)がみられたとの報告がある(厚労省委託がん原性試験結果 (2000))。
(2)ラットを用いた13週間反復吸入ばく露試験(OECD TG413、GLP、蒸気、6時間/日、5日/週)において、0.322 mg/L(ガイダンス換算:0.23 mg/L、区分2の範囲)で鼻咽頭の杯細胞の増生(中等度~軽度)、肝臓重量増加(雄)、鼻腔の杯細胞の増殖(軽度)(雄)が、0.644 mg/L(0.46 mg/L、区分2の範囲)で肝臓重量増加(雌)、鼻腔の杯細胞の増殖(軽度)(雌)が、1.288 mg/L(0.92 mg/L、区分2の範囲)で腎臓重量増加、呼吸上皮の過形成、心臓重量の増加(雌)がみられたとの報告がある(がん原性予備試験 (2002))。
(3)ラットを用いた104週間反復吸入ばく露試験(OECD TG451、GLP、蒸気、6時間/日、5日/週)において、0.161 mg/L(ガイダンス換算:0.115 mg/L、区分1の範囲)で呼吸上皮の炎症(雄)、慢性腎症の発生増加(雌)が、0.644 mg/L(0.46 mg/L、区分2の範囲)で肝臓重量の増加、腎臓重量増加、慢性腎症の重度の例数増加傾向、尿素窒素の増加、胆管増生、鼻腺の呼吸上皮化生(雌)がみられたとの報告がある(厚労省委託がん原性試験結果 (2005))。
(4)マウスを用いた104週間反復吸入ばく露試験(OECD TG451、GLP、蒸気、6時間/日、5日/週)において、0.161 mg/L(ガイダンス換算:0.115 mg/L、区分1の範囲)で細気管支-肺胞上皮増生の発生増加が、0.644 mg/L(0.46 mg/L、区分2の範囲)で前胃の扁平上皮過形成の発生増加(雌)、鼻咽頭上皮のエオジン好性変化の発生増加(雌)、血小板数の減少(雌)がみられたとの報告がある(厚労省委託がん原性試験結果(2005))。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 オゾン層への有害性 -
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