項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 111-44-4 |
名称 | ビス(2-クロロエチル)エーテル |
物質ID | m-nite-111-44-4_v1 |
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項目 | 情報 |
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危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品ではない。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
6 | 引火性液体 | 区分3 |
警告 |
H226 | P303+P361+P353 P370+P378 P403+P235 P210 P233 P240 P241 P242 P243 P280 P501 |
引火点55℃ (closed cup) (GESTIS (Access on September 2017)) である。なお、UNRTDG分類はUN 1916、クラス6.1、副次3、PGⅡである。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 発火点は365℃ (GESTIS (Access on September 2017)) であり常温で発火しないと考えられる。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | フッ素を含まず、塩素及び酸素を含む有機化合物であるが、この塩素、酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
17 | 鈍性化爆発物 | - |
- |
- | - | - | - | - |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分3 |
危険 |
H301 | P301+P310 P264 P270 P321 P330 P405 P501 |
ラットのLD50値として、75 mg/kg (ATSDR (1989)、PATTY (6th, 2012))、105 mg/kg、150 mg/kg (PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分3とした。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分3 |
危険 |
H311 | P302+P352 P361+P364 P280 P312 P321 P405 P501 |
ウサギのLD50値として、870 mg/kg (ATSDR (1989)) との報告に基づき、区分3とした。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分1 |
危険 |
H330 | P304+P340 P403+P233 P260 P271 P284 P310 P320 P405 P501 |
ラットの4時間吸入ばく露試験のLC50値として、20 ppm (CaPSAR (1993)) 及び330 mg/m3 (56.4 ppm) (ChemID (Access on January 2018)) との報告があり、いずれも区分1に該当する。また、LC50値ではないが、ラットの4時間吸入ばく露試験において致死のLOAELは区分2相当の250 ppmであり、約半数が死亡したとの報告がある (ATSDR (1989))。これらの情報から、件数が多く有害性の高い区分を採用して区分1とした。なお、ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度 (2,046 ppm) の90%よりも低いため、ミストがほとんど混在しないものとして、ppmを単位とする基準値を適用した。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 |
警告 |
H315 | P302+P352 P332+P313 P362+P364 P264 P280 P321 |
ウサギを用いた皮膚刺激性試験で、本物質10 mg の適用により皮膚刺激性が認められたとの記載が複数ある (ATSDR (1989)、BUA 21 (1987)) ことから、区分2とした。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B |
警告 |
H320 | P305+P351+P338 P337+P313 P264 |
ウサギを用いた眼刺激性試験で、24時間以内に回復する中等度の痛みや結膜の刺激、角膜傷害を生じたとの記載 (ACGIH (7th, 2001)) や、別のウサギを用いた試験で中等度の眼刺激性を示したとの記載 (ATSDR (1989)、PATTY (6th, 2012))、試験動物は不明だが中等度から強度の眼刺激性を示したとの記載 (BUA 21 (1987)) から、区分2Bとした。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | In vivoでは、ラット肝臓DNAとの結合試験で陰性 (IARC 71 (1999)、ATSDR (1989))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陽性である (ATSDR (1989)、EHC 201 (1998)、NTP DB (Access on September 2017))。以上より、ガイダンスに従い分類できないとした。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
6 | 発がん性 | 区分2 |
警告 |
H351 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
本物質とともに1,2-ジクロロエタン及びエチレンクロロヒドリンにばく露された作業者を対象とした2件の疫学研究のうち、1件では膵がん、リンパ及び造血系腫瘍の過剰が示唆されたが、他の1件では腫瘍の過剰は示されなかった (IARC 71 (1999))。実験動物では、2系統のマウスに生後7日から本物質100 mg/kg/dayを強制経口投与し、4週齢以降には300 ppmで18ヵ月間混餌投与した試験において、両系統ともに肝腫瘍 (ヘパトーマ) の発生頻度の増加が認められた (IARC 71 (1999)、IRIS (1987)、ACGIH (7th, 2001))。また、雌マウスに皮下投与した試験では低頻度であるが、投与部位局所に肉腫の発生がみられたとの報告がある (IARC 71 (1999)、IRIS (1987)、ACGIH (7th, 2001))。一方、ラットに最大50 mg/kg/dayを78週間強制経口投与し2年後に剖検した試験では腫瘍発生の増加は認められなかった (IARC 71 (1999)、IRIS (1987)、ACGIH (7th, 2001))。IARCは実験動物での発がん性は限定的であるとして、グループ3に分類した (IARC 71 (1999))。ACGIHもA4に分類した (ACGIH (7th, 2001): 1995年提案)。これらに対し、EPAはマウス2系統での陽性の結果、及び細菌における変異原性の証拠を基にB2に分類し (IRIS (1987))、EU は Carc. 2に分類している (ECHA CL Inventory (Access on August 2017))。 以上、国際機関による発がん分類結果からは区分2又は区分1B、あるいは分類できないとなるが、動物試験結果からは動物種1種のみでの良性腫瘍か悪性腫瘍か不明な腫瘍の発生増加であるため、動物実験での発がん性の限られた証拠があるとして、本項は区分2とするのが妥当と判断した。なお、旧分類 (平成18年度: 区分外) から分類結果を変更した。 |
平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器)、区分3(麻酔作用) |
危険 警告 |
H370 H336 |
P308+P311 P260 P264 P270 P321 P405 P501 P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 |
ヒトではボランティアに本物質の蒸気を短時間、吸入ばく露した試験で、550 ppm以上で眼と鼻の耐え難い刺激、咳、吐き気、悪心を生じたとの報告がある (ATSDR (1989)、CaPSAR (1993)、ACGIH (7th, 2001)、PATTY (6th, 2012)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (1967))。また、詳細の記載はないが、高濃度では麻酔作用を発現するが、刺激作用が強いために麻酔作用は隠蔽されるとの記述がある (産衛学会許容濃度の提案理由書 (1967))。実験動物では、モルモットの単回吸入ばく露試験で、35 ppm (0.2 mg/L) で鼻の刺激、100 ppm (0.59 mg/L) 以上で肺のうっ血、浮腫、出血が認められたとの報告 (ATSDR (1989))、500 ppm (2.93 mg/L) 、90分 (4時間換算値: 1.79 mg/L) の吸入ばく露で死亡し、主な死因は肺の損傷であったとの報告 (ACGIH (7th, 2001)) がある。実験動物での肺への影響がみられた用量は、区分1に相当する。また、モルモットの単回吸入ばく露試験で、100 ppm以上で数時間以内に嗜眠と協調運動性低下が始まり、その後に意識喪失して死に至る場合もあったとの報告がある (ATSDR (1989))。以上より区分1 (呼吸器)、区分3 (麻酔作用) とした。 |
平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - | ヒトに関する情報はない。 実験動物については、ラットあるいはモルモットを用いた蒸気による130日間吸入毒性試験 (93回ばく露、7時間/日、5日/週) において、区分2のガイダンス値の範囲内である69 ppm (ガイダンス値換算: 0.47 mg/L) で、両動物種とも体重増加抑制のみがみられたとの報告があり、重篤な障害はなくストレスに対する軽度の身体的反応を反映した異常との記載がある (PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2001)、ATSDR (1989))。この試験は69 ppm (ガイダンス値換算: 0.47 mg/L) 単一濃度の試験であり、区分2のガイダンス値の範囲内 (0.2 mg/L < C ≦ 1.0 mg/L) であるが、上限よりも低濃度であることから上限付近での影響が不明である。したがって、データ不足のため分類できないとした。 |
平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 藻類 (Pseudokirchneriella subcapitata)72時間EC50(速度法)= 340 mg/L、魚類(メダカ)96時間LC50 >100 mg/L(ともに環境省生態影響試験:2017)、甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 240 mg/L(WHO EHC :1998)であることから、区分外とした。 | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:8.3%(化審法DB:1977))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC(繁殖阻害)= 3.1 mg/L、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間NOEC(速度法)= 56 mg/L(ともに環境省生態影響試験:2017)であることから、区分外となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:8.3%(化審法DB:1977))、魚類(メダカ)96時間LC50 >100 mg/L(環境省生態影響試験:2017)であることから、区分外となる。 以上の結果から、区分外とした。 |
平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし | 平成29年度(2017年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
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