NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 12026-57-2
名称 リンモリブデン酸
物質ID m-nite-12026-57-2_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - エアゾール製品でない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない
-
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- - 不燃性である (GESTIS (Access on August 2016))。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
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-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
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- - 不燃性である (GESTIS (Access on August 2016))。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない
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-
- - 不燃性である (GESTIS (Access on August 2016))。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
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- - 水に可溶 (GESTIS (Access on August 2016)) との観察結果があり、水と激しく反応することはないと考えられる。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 分類できない
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- - 酸素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。ただし、リンモリブデン酸は酸性物質であり、塩基性染料と安定な塩を生成し、顔料として使用され、染料との反応生成物がクレヨン・絵具等の顔料として使用される(化学大辞典(2006))との記載から、酸化性はないものと推定される。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 無機化合物である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
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- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
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健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
本物質のデータはない。水溶性モリブデン化合物であるモリブデン酸ナトリウムにおいて、in vivoでは、マウス骨髄細胞の小核試験で陽性が認められたが、小核誘発の程度は小さい。また、モリブデン酸ナトリウムのマウスを用いた優性致死試験で陽性と報告されているが、パイロット試験による予備的なデータのため、確定的な結論は導けないと原著者が結論している (化学物質の環境リスク初期評価 (2012)、ACGIH (7th, 2003)、Titenko-Holland et al. (1998))。In vitroでは、モリブデンの可溶性塩 (詳細不明) における細菌の復帰突然変異試験で陰性、七モリブデン酸六アンモニウム、モリブデン酸ナトリウムにおける哺乳類培養細胞の染色体異常試験、小核試験、姉妹染色分体交換試験で陽性の報告がある (化学物質の環境リスク初期評価 (2012))。以上より、水溶性モリブデン化合物の情報により、区分2とした。
なお、化学物質の環境リスク初期評価 (2012) 及びACGIH (7th, 2003) は七モリブデン酸六アンモニウムでもマウス骨髄細胞の小核試験、マウスの優性致死試験で陽性と報告しているが、原著 (Titenko-Holland et al. (1998)) 確認の結果、七モリブデン酸六アンモニウムについては検討されていない。
平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 区分2


警告
H351 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
本物質自体の発がん性に関する情報はヒト、実験動物ともにない。ただし、ACGIHが三酸化モリブデン (CAS番号 1313-27-5) を用いたNTP試験データに基づき、可溶性モリブデン化合物が実験動物に対しては発がん性が確認された物質であるとして、可溶性モリブデン化合物に対しA3に分類している (ACGIH (7th, 2003))。本物質も可溶性モリブデン化合物に該当することから、本項は区分2とした。
平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
本物質自体の生殖影響に関する情報はない。ただし、可溶性モリブデン化合物であるモリブデン酸ナトリウム二水和物を用いたラットの試験で生殖影響が認められている。すなわち、雌ラットに6週間飲水投与で性周期の遅延がみられたとの報告 (環境省リスク評価第10巻 (2012))、また雌雄ラットに13週間混餌投与後交配させた結果、20 ppm 以上で体重増加抑制がみられ、80 及び 140 ppm で受胎率の低下が認められた。すなわち、80 ppm 以上の投与群では雄8例中2例で子孫が得られただけで、不妊であった雄6例を無処置雌と交配させた場合に、受胎雌は1例もみられなかった。不妊の原因は雄側にあり、精巣の病理組織学的検査で精細管の変性が認められたとの報告がある (環境省リスク評価第10巻 (2012))。本物質は可溶性モリブデン化合物に属し、モリブデン酸ナトリウムのように実験動物で性機能・生殖能への有害影響を生じる可能性があると考えられるため、本項は区分2とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3 (気道刺激性)


警告
H335 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
本物質は水に可溶であるとの記載がある (環境省リスク評価第10巻 (2012))。
本物質のヒト及び実験動物での単回ばく露のデータはない。可溶性モリブデン化合物であるモリブデン酸アンモニウム (CAS番号 12027-67-7) 及びモリブデン酸ナトリウム (CAS番号 7631-95-0) は気道刺激性を示すことが報告されており (DFGOT vol. 18 (2002)、ACGIH (7th, 2003)、環境省リスク評価第10巻 (2012))、いずれも厚生労働省/環境省平成27年度GHS分類で区分3 (気道刺激性) と分類されている。本物質もこれらの可溶性モリブデン化合物と同様に気道刺激性を示す可能性があると考えられる。したがって区分3 (気道刺激性) とした。
平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
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- - 本物質は水に可溶であるとの記載がある (環境省リスク評価第10巻 (2012))。
本物質のヒト及び実験動物に関するデータはない。
また、可溶性モリブデン化合物であるモリブデン酸アンモニウム (CAS番号 12027-67-7) 及びモリブデン酸ナトリウム (CAS番号 7631-95-0) についてもヒトに関する情報はない。
なお、実験動物については、モリブデン酸ナトリウムでは区分1相当の用量で全身毒性 (標的臓器を特定できない死亡や極端な削そう、体重減少)、精巣への影響、区分2相当の用量で腎臓への影響がみられ、モリブデン酸アンモニウムでは区分2相当の用量で腎臓に対する影響が認められている。これらの所見が認められた用量を本物質に換算すると、いずれも区分2を超える用量であった。
以上、本物質について標的臓器の分類根拠となる情報はないことから分類できないとした。
平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データなし 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データなし 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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