NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 121-54-0
名称 塩化ベンゼトニウム
物質ID m-nite-121-54-0_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 区分に該当しない
-
-
- - 酸素および塩素を含んでいる有機化合物であるが、この塩素は四級アミンとイオン結合しているため酸化性は生じないと判断できるため区分外とした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値として、5件のデータ[368-665 mg/kg(NTP TR438(1995))、368, 420±20, 450, 665 mg/kg(JOURNAL OF THE AMERICAN COLLEGE OF TOXICOLOGY vol. 4, No. 5, 1985)]はいずれも区分4に該当する。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - マウスのLD50として、>280 mg/kg(JOURNAL OF THE AMERICAN COLLEGE OF TOXICOLOGY vol. 4, No. 5, 1985))との情報があるが、区分を特定できないので分類できない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHS定義における固体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
本物質の0.1%溶液2 mLをウサギの皮膚に適用した試験で刺激性なし(non irritating)であったが、35~280 mg/kgをマウスの皮膚に単回塗布した試験では、低用量で刺激性は認められず、高用量で水疱を伴う重度の局所反応を示した(JOURNAL OF THE AMERICAN COLLEGE OF TOXICOLOGY Volume 4, Number 5, 1985)。また、ヒトでは、ボランティア100人に本物質の5%水溶液を48時間閉塞適用したパッチテストで、100人中51人に水疱も浸潤も伴わない紅斑が認められたが、パッチ除去24時間後には軽快したと報告されている(JOURNAL OF THE AMERICAN COLLEGE OF TOXICOLOGY Volume 4, Number 5, 1985)。その結果、5%以上の濃度では皮膚に刺激性を引き起こす可能性があるとの結論付けされていることから、区分2とした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ウサギを用いた試験で、刺激性の閾値濃度は0.03%で事実上は刺激性があるとの記述、適用7日後に角膜と虹彩に障害を生じない最大耐性濃度は0.5%溶液の0.1mL適用との記述(JOURNAL OF THE AMERICAN COLLEGE OF TOXICOLOGY vol.4, No. 5, 1985)に基づき、区分2とした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、塩化ベンゼトニウムを含む混合物で処置された42人中、12人に感作性を示したとする報告があり(Acta Otolaryngol. 100: 414, 1985)、また、塩化ベンゼトニウムの作業従事者が感作性を示した報告が1例、塩化ベンゼトニウム含有衛生用スプレーを使用したヒトが感作性を示した報告が2例記載されている。(JOURNAL OF THE AMERICAN COLLEGE OF TOXICOLOGY vol. 4, No. 5, 1985)。一方、100人の被験者に対し本物質0.5%を含む洗剤の皮膚感作性試験(repeated insult patch test)において、誘導期に軽度の皮膚反応が7人に観察された。さらに惹起時に皮膚反応が6人に観察され、その6人中3人に再惹起を行った結果、1人が洗剤の研磨性によるとされる軽度の反応を示したのみで、試験物質には軽度の刺激性があるものの感作性はないと結論されている(JOURNAL OF THE AMERICAN COLLEGE OF TOXICOLOGY vol. 4, No. 5, 1985)。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro変異原性試験としてエームス試験で陰性(NTP DB(Access on Oct. 2010)、JOURNAL OF THE AMERICAN COLLEGE OF TOXICOLOGY vol. 4, No. 5, 1985)、CHO細胞を用いた染色体異常試験で陰性(NTP DB(Access on Oct. 2010))の報告がある。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、ラットおよびマウスに2年間の経皮投与による試験において、両動物種ともに発がん性の証拠は得られなかったと結論されている(NTP TR438(1995))が、経皮投与のみの結果のため「分類できない」とした。また、1954年と古い情報であるがラットに2年間混餌投与により、投与に関連する腫瘍の発生は見出されていないが、1群雌雄各10匹と動物数が少なく、結果の詳細も不明である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 分類できない
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- - 妊娠ラットの器官形成期に経口投与により、母動物が体重抑制を示す用量で化骨遅延が見られたが、その他に仔の発生に及ぼす悪影響は報告されていない(JOURNAL OF THE AMERICAN COLLEGE OF TOXICOLOGY vol. 4, No. 5, 1985)。しかし、性機能および生殖能に対する影響についてはデータがなく不明のため「分類できない」とした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
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- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
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- - ラットの2年間混餌投与試験において、1000 ppm(換算値:50 mg/kg/day)以上の用量で盲腸がかなり拡張し、組織学的には盲腸壁の菲薄化が見られたと報告されている(JOURNAL OF THE AMERICAN COLLEGE OF TOXICOLOGY Volume 4, Number 5, 1985)が、この盲腸の所見については、関連する変化やその他の異常所見もなく、本試験以外に他の動物種を含め報告がなく、毒性学的意義が不明のため分類の根拠としなかった。その他には、イヌに最高用量として500 ppm(13 mg/kg/day)まで1年間混餌投与した試験で異常が認められず(JOURNAL OF THE AMERICAN COLLEGE OF TOXICOLOGY Volume 4, Number 5, 1985)、また、ラットおよびマウスの13週間経皮投与試験において、最高用量の25 mg/kg/dayまで、全身毒性としては体重増加抑制を除き影響は認められなかった(NTP TR438(1995))と報告されているが、これらの試験については試験用量がいずれもガイダンス値範囲内の低用量であり、データ不足のため「分類できない」とした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分2
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-
H401 P273
P501
魚類(ブルーギル)の96時間LC50 = 1.4 mg/L(AQUIRE, 2011、HSDB, 2010)から区分2とした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分2


-
H411 P273
P391
P501
急性毒性区分2であり、生物濃縮性が高いと予想される(Log Kow = 4.0(PHYSPROP Database, 2011))ことから区分2とした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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