NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 123-72-8
名称 ブチルアルデヒド
物質ID m-nite-123-72-8_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
6 引火性液体 区分2


危険
H225 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点が-6.67℃(密閉式)(Merck 14th(2006)No.1591)で、初留点が74.8℃(Merck 14th,2006 No.1591、Ullmanns(E)6th,2003 vol.5)であることから区分2とした。また、TDG分類においてもクラス3、パッキンググループIIであるので区分2である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点が190℃~230℃(Chapman Ver.16:1,2008、NFPA 13th,2006、ホンメル,1996)で70℃以上であり、TDG分類がクラス3(UN No.1129)であることから区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属又は半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
17 鈍性化爆発物 -
-
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健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLD50値2490、2500、4160、5890、5900 mg/kg 体重(IUCLID,2000)に基づき、区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - ウサギのLD50値5730μL/kg(比重換算値4584 mg/kg)(PATTY 5th vol.5,2001)により、JISにおける区分外とした。また国連分類基準では区分5に相当する。
平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない
-
-
- - 飽和蒸気圧濃度は、蒸気圧111mmHg(換算値 14796Pa, 25℃)(HSDB,2003)より換算すると約146495 ppmとなる。ラットの30分吸入試験におけるLC50値が60000 ppm(PATTY 5th vol.5,2001)であり、飽和蒸気圧濃度の90%より低く「ミストがほとんど混在しない蒸気」として区分した。LC50値60000 ppmを4時間に換算すると21213 ppmとなり、区分外に該当する。
平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - IUCLID(2000)におけるウサギを用いた二つの試験(いずれもOECD TG404、GLP)で「刺激性なし」および「軽度の刺激性(slightly irritating)」とあり、JIS分類基準の区分外(国連分類の区分3)とした。
平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ヒトで、労働現場でのブチルアルデヒドによる角膜損傷が起きたが完全に回復した(HSDB,2003)とあり、IUCLID(2000)におけるウサギを用いた試験(OECD TG405、GLP)で「軽度の刺激性(slightly irritating)」とあるため区分2とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
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- - 体細胞 in vivo 変異原性試験であるマウスの末梢血小核試験(食品健康影響評価,2007)において陰性であるため区分外とした。なおin vitroでは、二つのエームス試験で陰性(PATTY 5th vol.5,2001 ; 食品健康影響評価,2007)、CHO細胞を用いた細胞遺伝学試験で陰性(IUCLID,2000)、ヒトのリンパ球を用いた姉妹染色分体交換試験で陰性(IUCLID,2000)、ヒト肝細胞を用いた不定期DNA合成試験で陰性(IUCLID,2000)であり、HGPRT試験で陽性(IUCLID,2000)、CHO細胞を用いた姉妹染色分体交換試験で陽性(IUCLID,2000)、CHL/IU細胞を用いた染色体異常試験で陽性(食品健康影響評価,2007)、ラット肝細胞を用いた不定期DNA合成試験で弱陽性(PATTY 5th vol.5,2001)である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
6 発がん性 分類できない
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-
- - ヒトへの影響において、「ブチルアルデヒドの暴露は労働者における気道上皮のがんと高温での処理に関する肺がんに関係しているかもしれないが、他の反応性の高いアルデヒド類の暴露可能性もあり、ブチルアルデヒド単独の反応かは不明である」(PATTY 5th vol.5,2001)とあり、分類できないとした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(呼吸器)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
ヒトで「粘膜や上部気道に極めて有害」(PATTY 5th vol.5,2001)とあり、げっ歯類の吸入試験(PATTY 5th vol.5,2001)において6000ppm(17.7mg/l:蒸気)以上で「気管支の浮腫と肺胞水腫」がみられるため区分1(呼吸器)とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
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- - ラットを用いた90日間強制経口投与試験(食品健康影響評価,2007)において「300 mg/kg 体重/日投与群で前胃/腺胃の境界縁または前胃に軽度の扁平上皮過形成が認められた。」および「1,200mg/kg体重/日投与群で前胃/腺胃における潰瘍性病変が、雄の300mg/kg体重/日以上の投与群及び雌の600mg/kg体重/日以上の投与群の鼻腔に炎症が観察された。」との記述があり、NOAELをそれぞれ100 mg/kg体重、150 mg/kg体重(雄)・300 mg/kg体重(雌)としている。このNOAEL値は、ガイダンス値の上限と一致またはガイダンス値の範囲外であるので区分外(経口)に該当するが、他経路のデータが十分でなくデータ不足で分類できないとした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
10 誤えん有害性 分類できない
-
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- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分3
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H402 P273
P501
魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50が13.4 mg/L(AQUIRE, 2008)から区分3とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
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- - 急性毒性区分3であるが、急速分解性があり(良分解性、BODによる分解度:100%(既存点検, 1979))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow= 0.88(SRC, 2005))ことから、区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
12 オゾン層への有害性 -
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分類結果の利用に関する注意事項:
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  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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