NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 123-77-3
名称 アゾジカルボンアミド
物質ID m-nite-123-77-3_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない
-
-
- - 爆発性に関する原子団(脂肪族アゾ化合物)を含むが、UNRTDG(UN3242)でクラス4.1PGIIに分類されているので区分外とした。なお、酸素収支は-55.13である。

平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 区分1


危険
H228 P370+P378
P210
P240
P241
P280
工業的純品であるアゾジカルボンアミドはUNRTDGで自己反応性に該当しないものとしてUN3242クラス4.1PGIIとされており、これにより区分1とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 タイプG
-
-
- - 爆発性に関わる原子団(脂肪族アゾ化合物)を含むが、工業的純品であるUN3242は自己反応性に該当しないのでタイプGと判断される。なお、アゾジカルボンアミドの組成物ではUN3232(タイプB)、UN3224、3234(タイプC)、UN3226、3236(タイプD)になるものもある。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
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-
- - UNRTDG(UN3242)でクラス4.1(PGII)に分類されていることから、上位の自然発火性固体4.2には該当しない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
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- - フッ素または塩素を含んでいないが、酸素を含み、この酸素は元素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - ラットLD50 = 6400 mg/kg(厚労省報告(2000))、5000 mg/kg bwで死亡なし(CICADs 16(1999))、6000 mg/kg bwで死亡なし(JECFA(1967))の結果に基づき区分外とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - ウサギLD50 > 2000 mg/kg bw(CICADs 16(1999))に基づきJIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5または区分外)とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHS定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
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- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分に該当しない
-
-
- - ラットLC50 = 6100 mg/m3/4h(6.1 mg/L/4h)(CICADs 16(1999))は区分外に該当する。なお、試験は乾燥エアゾールで行なわれており粉塵・ミストの基準値を適用した。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギの耳介部皮膚に24時間適用して刺激性なし(not irritating)との報告(IUCLID(2000))に基づき区分外とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギを用いた試験で刺激性なし(not irritating)との結果(IUCLID(2000))に基づき区分外とした。なお、ウサギに本物質90%とスルフィン酸、亜鉛塩10%の混合物を適用した試験では結膜の発赤と浮腫が見られたが3日以内に回復、角膜に影響はなかった(IUCLID(2000))。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 区分1


危険
H334 P304+P340
P342+P311
P261
P284
P501
職業ばく露に関連する喘息様症状が明確に本物質に起因するとする気管支誘発試験の報告(CICADs 16(1999))がある。その報告によれば、本物質の惹起に対する反応の遅れ、FEV1低下とそれに伴った気道過敏性の増加があり、同様の条件下の対照個体では反応が見られなかった。さらに、職業ばく露による本物質と喘息あるいは呼吸器症状との関連を示す証拠は数多く報告されている(IUCLID(2000))。以上のデータまたは情報を踏まえ、本物質の主要な毒性影響はヒトでの喘息誘発性であると結論付けられている(CICADs 16(1999))ことから、区分1とした。なお、EUではR42(EU-Annex I(access on July 2009))に分類されている。

平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
動物試験に関しては質的に不十分な試験データしかなく、確かな結論は得られない(CICADs 16(1999))が、本物質を含む発泡プラスチック製耳栓を使用し、耳の皮膚炎の再発を繰り返していた1人の男性織物工が、パッチテストで本物質のみに陽性反応を示し皮膚感作性の明確な証拠が得られた(CICADs 16(1999))こと、他にも職場で本物質のばく露を受けたとされる皮膚炎患者で本物質に陽性反応を示した事例報告がある(IUCLID(2000))こと、および本物質はヒトの皮膚感作性誘発物質と考えられると結論されていること(CICADs 16(1999))から、区分1とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
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- - マウスの腹腔内投与による骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)(CICADs No.16(1999))で陰性の結果にもとづき区分外とした。なお、in vitro試験としてAmes試験で陽性(NTP DB(access on Jul. 2009))、CHO細胞を用いた染色体異常試験で陽性(NTP DB(access on Jul. 2009))、マウスのリンパ腫(L5178Y細胞)試験で陰性(IUCLID(2000))の報告がある。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 分類できない
-
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- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - ラットに経口投与による一世代生殖毒性試験(OECD TG 415、GLP)において、親動物の一般毒性として雄に影響はなく、雌で授乳期間中に高用量群(1000 mg/kg)で腎盂腎炎様病変による死亡が発生したが、親動物の生殖指標、仔の生存率、成長、形態に悪影響は認められなかった(厚労省報告(2000))。しかし、催奇形性を含む発生毒性に関してはデータが不十分なため、データ不足で分類できない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
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- - ラット及びマウスとも経口投与により6000 mg/kgで有害影響が認められなかった(JECFA(1967))ことから、経口では区分外に相当するが、他経路のデータがないまたは不十分なため「分類できない」とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
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-
- - ラット及びマウスの13週間の経口投与試験におけるNOELは、ラット雌で1000 mg/kg/day、マウスで雄2500 mg/kg/day、雌2500 mg/kg/dayと報告されている(IUCLID(2000))。また、ラット及びマウスの13週間の吸入ばく露試験(エアゾール)では、最高用量の0.2 mg/Lまで毒性学的意義のある変化は見られなかったと報告されている(CICADs 16(1999))。その他の試験ではラットに100~1000 mg/kg/dayを8週間経口投与(90日換算:60~600 mg/kg)により悪影響は観察されていない(JECFA(1967))。以上の経口および吸入による各試験では、NOELまたは悪影響が観察されない用量がいずれもガイダンス値範囲区分2の上限以上であることから、経口及び吸入経路では区分外に相当するが、経皮ばく露のデータがないため「分類できない」とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分3
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H402 P273
P501
甲殻類(オオミジンコ) 48時間EC50 (遊泳阻害) = 11 mg/L (WHO CICAD: 1999, OECD SIDS: 2001)であることから、区分3とした。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分3
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H412 P273
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく (難分解性、BODによる分解度: 0% (化審法DB: 1977))、藻類 (Scenedesmus subspicatus) 72時間NOEC(生長速度)=7.2 mg/L(OECD SIDS: 2001)であることから、区分外となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく (難分解性、BODによる分解度: 0% (化審法DB: 1977))、甲殻類(オオミジンコ) 48時間EC50 (遊泳阻害) = 11 mg/L (WHO CICAD: 1999, OECD SIDS: 2001)であることから、区分3となる。
以上の結果から、区分3とした。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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