NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 12789-03-6
名称 工業用クロルデン
物質ID m-nite-12789-03-6_v1
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項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 引火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。純品は不燃性 (GESTIS (Access on May 2020)) との情報があるが、工業用では有機溶剤溶液のものがあり、可燃性を有する場合がある。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。純品は不燃性 (GESTIS (Access on May 2020)) との情報があるが、工業用では有機溶剤溶液のものがあり、可燃性を有する場合がある。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
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- - 液体状の物質に適した試験法が確立していないため、分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - フッ素及び酸素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素及び水素以外の元素と結合していないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分3


危険
H301 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(3) より、区分3とした。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 137~590 mg/kg (ATSDR (2018))
(2) ラットのLD50: 500 mg/kg (Patty (6th, 2012))
(3) ラットのLD50: 570 mg/kg (Patty (6th, 2012))
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(経皮) 区分3


危険
H311 P302+P352
P361+P364
P280
P312
P321
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2) より、区分3とした。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 530~840 mg/kg (ATSDR (2018))
(2) ウサギのLD50: 1,150 mg/kg (ATSDR (2018))
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1) の記載はあるが、データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1) 初期には本物質の使用による工場及び農業従事者の眼や皮膚への刺激が報告されていたが、問題とはなっていない (Patty (6th, 2012) )。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1) の記載はあるが、データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1) 初期には本物質の使用による工場及び農業従事者の眼や皮膚への刺激が報告されていたが、問題とはなっていない (Patty (6th, 2012) )。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2) より、遺伝毒性の懸念を示す知見があるものの、適切な知見がなく証拠の重み付けに基づき分類できないとした。

【根拠データ】
(1) in vivoでは、腹腔内投与によるマウスの優性致死試験において陰性を示したが、マウスの骨髄細胞を用いた染色体異常試験及び小核試験、ラットの肝臓を用いたDNA損傷試験において陽性の報告がある (ATSDR (2018)、IRIS Tox Review (1998))。
(2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験及び哺乳類培養細胞を用いる染色体異常試験において陽性、陰性の報告がある。 哺乳類培養細胞を用いる姉妹染色分体交換試験において陽性の報告がある (ATSDR (2018)、IRIS Tox Review (1998)、CEBS (Access on August 2020))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 発がん性 区分2


警告
H351 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(3) より区分2とした。

【根拠データ】
(1) 国内外の分類機関による既存分類では、IARCでクロルデン (CAS番号 57-74-9) がグループ2B (IARC 79 (2001))、EPAで本物質がL (likely carcinogen in humans) (IRIS Tox Review (1998)) に分類されている。
(2) ほとんどの疫学研究では、本物質、本物質の成分又は代謝物への職業的ばく露及び血清レベルと発がんリスクとの間に有意な関連性は認められなかったが、一部の研究では、本物質、本物質の成分又は代謝物の血清レベルと雄性生殖器のがん、非ホジキンリンパ腫及び膵臓がんのリスクとの間に有意な関連性が報告されている。また、症例対照研究では、自己申告による本物質の使用と直腸がんのリスク、農薬散布による本物質の使用と乳がんのリスクとの間に有意な関連性が認められた (ATSDR (2018))。
(3) マウスに本物質を混餌投与した発がん性試験では、雄で肝細胞腫瘍の増加が認められた (ATSDR (2018))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2) より、区分2とした。

【根拠データ】
(1) 雌ラットの妊娠6~19日に強制経口投与した発生毒性試験において、母動物に体重増加抑制がみられる用量において生存胎児の減少がみられている (IRIS Tox Review (1998)、ATSDR (2018))。
(2) 雌マウスの妊娠後期に7日間経口投与した試験 (用量: 0、1、2.5 mg/kg) において、新生児に神経行動学的影響 (条件回避反応の獲得抑制 (平均反応: 対照群13.1/16回、低用量群9.7/16回、高用量群9.7/16回)、痙攣閾値の上昇 (平均反応: 対照群90.1ボルト、低用量群108.6ボルト、高用量群134.9ボルト)、探索行動の亢進 (平均反応は対照群で93.9回、低用量群で88.4回、高用量群で137.7回であった)) がみられている (IRIS Tox Review (1998)、Al-Hachim, G.M. and A. Al-Baker. 1973.. Br. J. Pharmacol. 49: 480-483.)。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1 (中枢神経系)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2) より、区分1 (中枢神経系) とした。

【根拠データ】
(1) 本物質によるヒト及び実験動物の急性ばく露では、主要なエンドポイントは神経毒性であり、いずれでも振戦と痙攣がみられた (IRIS (1998))。
(2) 本物質によるヒトの事例では、経口摂取で痙攣、吸入ばく露で胸部の痛み、呼吸困難、息切れ、運動失調、頭痛、めまい、易刺激性、興奮性、錯乱、協調性の欠如、振戦、痙攣、昏睡を含む中枢神経系への影響が報告されている (ATSDR (2018))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (肝臓、腎臓)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
【分類根拠】
本物質のヒトでの反復ばく露に関する確実な報告はない。実験動物では、(1)~(3) より区分1の用量で肝臓、腎臓への影響がみられていることから、区分1 (肝臓、腎臓) とした。

【根拠データ】
(1) ラットの2~9ヵ月間混餌投与試験で、0.125 mg/kg/day (区分1の範囲) 以上で小葉中心性の肝細胞肥大及び肝細胞の細胞質内封入体がみられたとの報告がある (ATSDR (2018))。
(2) ラットの28日間経口投与試験で、0.25 mg/kg/day (区分1の範囲) 以上の雄で病理組織学的な腎病変所見、25 mg/kg/day (区分2の範囲) の雌雄で肝臓の肥大、雄で腎臓絶対重量増加、血中尿素窒素 (BUN) の増加、血清クレアチンキナーゼの減少、雌で肝細胞の核大小不同、病理組織学的な腎病変所見がみられたとの報告がある (ATSDR (2018))。
(3) ラットの13週間吸入ばく露試験 (8時間/日、5日/週) において、0.001 mg/L (90日間 (6時間/日) 換算値: 0.00096 mg/L、区分1の範囲) 以上で肝細胞の肥大や空胞化がみられたとの報告がある (ATSDR (2018))。

【参考データ等】
(4) 本物質への低濃度でのヒトの職業ばく露に関する複数の研究では、肝臓が本物質の標的臓器であることを示す報告はない (IRIS (1998))。一方で、本物質をシロアリ防除の目的で使用した住宅への居住等の本物質への継続的なばく露と黄疸の関連を示唆する報告がある (ATSDR (2018))。
(5) 家庭や職場で本物質のエアロゾルに3日~15ヵ月間 (平均5.84ヵ月間) ばく露された人について、ばく露後4ヵ月~10年 (平均2.4年) 後の検査で植物性マイトジェンに対する増殖反応が損なわれていたとの報告があり、本物質へのばく露と免疫不全の関連が示唆されている (ATSDR (2018))。
(6) 本物質を使用した農業従事者 (糖尿病患者372人、非糖尿病患者7,365人) で糖尿病リスクが高まったとの報告がある (ATSDR (2018))。
(7) ヒトの慢性及び急性ばく露において、神経毒性が本物質の毒性学的エンドポイントとなる可能性があるとの報告がある (IRIS (1998))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) -
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11 水生環境有害性 長期(慢性) -
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12 オゾン層への有害性 -
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分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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