NITE統合版 政府によるGHS分類結果

English



一般情報
項目 情報
CAS登録番号 1310-73-2
名称 水酸化ナトリウム
物質ID m-nite-1310-73-2_v1
Excelファイルのダウンロード Excel file

関連情報
項目 情報
分類ガイダンス等(外部リンク) ガイダンス一覧へ
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書へ
FAQ(よくある問い合わせ) よくある問い合わせへ
情報源のリスト(Excelファイル) 情報源のリストへ
用語のリスト(Excelファイル) 用語のリストへ
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortalへ

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品ではない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性(ホンメル(1996))である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性(ホンメル(1996))である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性(ホンメル(1996))である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 水溶解度は109 g/100mL(20℃)(ICSC(2000))で水に対して安定である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- - 酸素を含む無機物質であるが、データがなく分類できない。なお、ナトリウムの電荷が最も安定な1価なので、酸化性はないと考えられる。(事業者向けガイダンス参照)
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 無機化合物である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 分類できない
-
-
- - ウサギのLD50値325 mg/kg(SIDS, 2002)のデータのみで、げっ歯類のデータがないため、分類できないとした。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データなし。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
ブタの腹部に2N(8%)、4N(16%)、6N(24%)溶液を適用した試験で、大きな水疱が15分以内に現れ、8%および16%溶液は全表皮層に重度の壊死を生じ、24%溶液においては皮下組織の深部に至る壊死を伴う無数かつ重度の水疱が生じたとの報告(SIDS(2009))、およびウサギ皮膚に5%水溶液を4時間適用した場合に重度の壊死を起こしたとの報告(ACGIH(7th, 2001))に基づき区分1とした。なお、pH は12(0.05% w/w)(Merck(14th, 2006))である。また、ヒトへの影響では、皮膚に対して0.5%-4%溶液で皮膚刺激があり、0.5%溶液を用いた試験でボランティアの55および61%に皮膚刺激あったとの報告(SIDS(2009))がある。EU分類ではC、R35に分類されている。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
ウサギ眼に対し1.2%溶液ないし2%以上の濃度が腐食性濃度との記述(SIDS(2009))、pH は12(0.05% w/w)(Merck(14th, 2006))であることから区分1とした。ヒトの事故例で高濃度の粉塵または溶液により重度の眼の障害の報告(ACGIH(7th, 2001))や誤って眼に入り失明に至るような報告(DFGOT vol.12(1999))が多数ある。なお、皮膚に対しても腐食性を示し、EU分類ではC、R35に分類されている。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 区分に該当しない
-
-
- - 男性ボランティアによる皮膚感作性試験で、背中に0.063% - 1.0%溶液を塗布して誘導をかけ、7日後に0.125%溶液を再塗布したが、用量依存性の刺激増強はあったが、再塗布したパッチ面の反応の増強は認められなかった。したがって、水酸化ナトリウムには皮膚感作性がなかった。さらに、水酸化ナトリウムは長年広く使用され来ており、ヒトの皮膚感作症例の報告も無いことから水酸化ナトリウムは皮膚感作性物質とは考えられないという結論(SIDS(2009))に基づき、区分外とした。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - n vivo試験のデータとして、マウスに腹腔内投与による骨髄細胞を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)で小核の有意な増加は観察されず(SIDS(2009))、またマウスに腹腔内投与による卵母細胞を用いた染色体異数性誘発試験(生殖細胞in vivo変異原性試験)では染色体不分離の証拠は見出されていない(SIDS(2009))。これらの結果は体細胞及び生殖細胞を用いたin vivo変異原性試験の結果が陰性であることを示しているので区分外とした。なお、in vitro変異原性試験として、Ames試験で陰性(SIDS(2009))、CHO K1細胞を用いた染色体異常試験で偽陽性(SIDS(2009))の報告がある。



平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - ラットの経口投与12週間の発がん性試験で陰性(DFGOT vol.12(1999))などの報告があるがデータ不足で分類できない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(呼吸器)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
粉塵やミストの急性吸入暴露により粘膜刺激に続き、咳・呼吸困難などが引き起こされ、さらにばく露が強いと肺水腫やショックに陥る可能性がある(PATTY(5th, 2001))という記述により区分1(呼吸器)とした。なお、潮解性や極小の蒸気圧などの物理化学的特性から粉塵形成はあり得ない(SIDS(2009))との記述もある。そのほか、誤飲28症例で、推定25-37 %溶液50~200 mLにより上部消化管と食道の傷害が認められたとの報告(SIDS(2009))や、深刻な(誤飲)事故や自殺症例報告は多数あり口腔から食道までの重度の腐食を引き起こしたする記述(DFGOT vol.12(1999))もある。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - 経口、経皮、吸入またはその他の経路による反復ばく露の動物試験データはない(SIDS(2009))と記述され、また、ヒトに対する影響のデータもほとんどないので、データ不足で分類できない。また、ラットでのエアゾル吸入反復ばく露で肺に障害を与えたとの記述(ACGIH(7th, 2001))があるが、ばく露濃度が不明のため分類できない。なお、潮解性や極小の蒸気圧などの物理化学的特性から粉塵形成はあり得ない(SIDS(2009))との記述がある。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
甲殻類(ネコゼミジンコ)での48時間LC50 = 40 mg/L(SIDS, 2004, 他)であることから、区分3とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
-
-
- - 水溶液が強塩基となることが毒性の要因と考えられるが、環境水中では緩衝作用により毒性影響が緩和されるため、区分外とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

GHS関連情報トップページに戻る