項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 134-29-2 |
名称 | o-アニシジン塩酸塩 |
物質ID | m-nite-134-29-2_v1 |
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項目 | 情報 |
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危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | フッ素及び酸素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素はイオン結合であるので、酸化性に寄与しない。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
17 | 鈍性化爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 【分類根拠】 GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 |
警告 |
H341 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(5)より、区分2とした。 【根拠データ】 (1)ラットの膀胱組織を用いたDNA鎖切断試験(アルカリコメット法、経口投与、17 mg/kg、3回/週、4週間)において陽性の報告がある(IARC 127 (2021))。 (2)ラットの膀胱組織を用いた付加体形成試験(32Pポストラベリング法、経口投与、17 mg/kg、3回/週、4週間)において陽性の報告がある(IARC 127 (2021))。 (3)複数の細菌復帰突然変異試験で陽性又は陰性の報告がある(IARC 127 (2021))。 (4)o-アニシジン(CAS番号 90-04-0)は塩基性化合物だが、酸-塩基反応に耐えうる。o-アニシジンとその塩酸塩(本物質)とは体内でpH依存性の酸-塩基平衡が成立するはずである。したがって、両者は生体内では同様の生物反応を示すと考えられる(IARC 127 (2021))。 (5)o-アニシジンの本項は区分2である(政府によるGHS分類結果:2009年分類)。 【参考データ】 (6)EU CLP分類では、Muta. 2に分類している(CLP分類結果 (Accessed Sep. 2021))。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
6 | 発がん性 | 区分1B |
危険 |
H350 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 (1)~(6)より、区分1Bとした。 【根拠データ】 (1)国内外の評価機関における既存分類結果として、本物質及びo-アニシジン(CAS番号 90-04-0)に対して、IARCでグループ2A(IARC 127 (2021))、NTPでR(NTP RoC (14th, 2016))に分類している。 (2)ラットを用いた2年間混餌投与による発がん性試験において、雌雄に膀胱(移行上皮がん、移行上皮乳頭腫+がん)、雄に腎臓の腎盂(移行上皮がん)及び甲状腺(濾胞細胞腺腫+嚢胞腺腫+乳頭状嚢胞腺腫+濾胞細胞がん+乳頭状嚢胞腺がん)で腫瘍がみられたとの報告がある(MOE初期評価 (2021)、厚労省リスク評価書 (2009)、IARC 127 (2021)、EU RAR (2002)、ACGIH (2002)、産衛学会許容濃度の勧告等 (1996)、NTP TR89 (1978))。 (3)マウスを用いた2年間混餌投与による発がん性試験において、雌雄の膀胱(移行上皮がん、移行上皮乳頭腫+がん)のがんがみられたとの報告がある(MOE初期評価 (2021)、厚労省リスク評価書 (2009)、IARC 127 (2021)、EU RAR (2002)、ACGIH (2002)、産衛学会許容濃度の勧告等 (1996)、NTP TR89 (1978))。 (4)本物質の親化合物であるo-アニシジンは塩基性化合物だが、酸-塩基反応に耐えうる。o-アニシジンとその塩酸塩(本物質)とは体内でpH依存性の酸-塩基平衡が成立するはずである。したがって、両者は生体内では同様の生物反応を示すと考えられ、発がん分類は両者に適用可能であるとの報告がある(IARC 127 (2021))。 (5)o-アニシジンの作用機序を考慮した結果、いくつかのメンバー化合物が既知ヒト発がん物質に分類されている芳香族アミンのクラスと共通する作用機序を有するという強固な証拠がある。o-アニシジンはこのクラスの他のメンバー化合物と構造的類似性を有し、DNA反応部分に対する生体内活性化機構、遺伝毒性及び長期動物試験における発がん性の標的器官に関して、かなり一致している(IARC 127 (2021))。 (6)ヒトの発がんの証拠は不十分であるが、(2)~(5)より、o-アニシジン、本物質のいずれも発がん性分類はグループ2Aとされた(IARC 127 (2021))。 【参考データ等】 (7)ヒトでは染料及び色素中間体の有機化合物を製造する工場に勤務し、o-アニシジンのばく露を受けた作業者3人が膀胱がんを発症した。しかし、3症例ともに他の既知膀胱がん誘発物質(o-トルイジン、タバコ)にも共ばく露されていたため、o-アニシジンばく露と膀胱がんとの因果関係について結論を導けなかった(IARC 127 (2021))。 (8)o-アニシジンについては、(1)以外に、EUではCarc. 1B(CLP分類結果 (Accessed Sep. 2021)、ACGIHではA3(ACGIH ( 2002))、日本産業衛生学会では第2群B(産衛学会許容濃度の勧告等 (1996))、DFGではCategory 2(DFG MAK (2020))に分類している。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(血液系) |
警告 |
H371 | P308+P311 P260 P264 P270 P405 P501 |
【分類根拠】 本物質自体のデータはなく、本項はo-アニシジン(CAS番号 90-04-0)のデータを基に分類するものとする。(1)、(2)より、区分2(血液系)とした。 【根拠データ】 (1)ラット(雄)及びマウス(雄)を用いた単回経口投与試験において、マウスの690 mg/kg(区分2の範囲)及びラットの690及び1,380 mg/kg(区分2の範囲)で投与後3~48時間後まで経時的に採血した結果、メトヘモグロビンの有意な上昇(投与前値に対しマウスで最大4.8%、ラットで最大15.4%の上昇)がみられたとの報告がある(EU RAR (2002)、厚労省リスク評価書 (2009))。 (2)ラットを用いた単回経口投与試験において、血液影響(メトヘモグロビンの増加、ハインツ小体)がみられたとの報告がある(DFG MAK (2005))。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(血液系) |
警告 |
H373 | P260 P314 P501 |
【分類根拠】 (4)より、(4)のo-アニシジンを被験物質とした試験において、区分2の用量範囲で血液系影響がみられることから、区分2(血液系)とした。 【根拠データ】 (1)ラット及びマウスを用いた混餌投与による7週間反復経口投与試験において、ラットの1%以上(10,000 ppm、90日換算:544 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)及びマウスの1%以上(10,000 ppm、90日換算:817 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で、脾臓の暗色化と腫大(ラットでは脾臓表面の顆粒状化を伴う)がみられたとの報告がある(MOE初期評価 (2021)、厚労省リスク評価書 (2009)、EU RAR (2002)、NTP TR89 (1978))。 (2)ラットを用いた混餌投与による103週間慢性毒性/がん原性併合試験において、1%以上(10,000 ppm、1,000 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で全例が死亡したが、非腫瘍性病変の明瞭な増加はみられなかったとの報告がある(MOE初期評価 (2021)、厚労省リスク評価書 (2009)、EU RAR (2002)、NTP TR89 (1978))。 (3)マウスを用いた混餌投与による103週間慢性毒性/がん原性併合試験において、0.5%以上(5,000 ppm、750 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で膀胱移行上皮の過形成の発生率に増加がみられたとの報告がある(MOE初期評価 (2021)、厚労省リスク評価書 (2009)、EU RAR (2002)、NTP TR89 (1978))。 (4)o-アニシジン(CAS番号 90-04-0)を被験物質とした、ラットを用いた強制経口投与による28日間反復経口投与試験において、80 mg/kg/day以上(90日換算:24.9 mg/kg/day、区分2の範囲)で、黄色尿、脾臓影響(腫大、暗色化、ヘモジデリン沈着、充血、髄外造血亢進)、骨髄の造血亢進、雌に赤血球数減少、肝臓相対重量増加がみられ、400 mg/kg/day(90日換算:124 mg/kg/day、区分に該当しない範囲)で流涎、うずくまり姿勢、歩行異常、腹部膨満、ヘモグロビン及びヘマトクリット値の減少、雄に肝臓及び腎臓相対重量増加がみられたとの報告がある(MOE初期評価 (2021)、EU RAR (2002))。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 【分類根拠】 データ不足のため分類できない。 |
令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 | 令和3年度(2021年度) | ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019) |
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