NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 13410-01-0
名称 セレン酸ナトリウム
物質ID m-nite-13410-01-0_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性である (GESTIS (Access on September 2016))。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性である (GESTIS (Access on September 2016))。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性である (GESTIS (Access on September 2016))。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 水溶解度58.5 g/100 g (R.Lide (2010)) との測定結果があり、水と激しく反応することはないと考えられる。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- - 酸素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - 無機化合物である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、ラットのLD50値として、1.6 mg/kg (環境省リスク評価第14巻 (2016)) との報告があるが、List 3のRTECS由来のデータであり、詳細不明のため、分類には用いなかった。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
In vivoでは、マウス骨髄細胞の小核試験、染色体異常試験で陽性、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験で陽性である (ATSDR (2003)、環境省リスク評価第14巻 (2016))。以上より、ガイダンスに従い区分2とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - セレン及びセレン化合物に対し、IARCはグループ3に分類した (IARC Suppl. 7 (1984))。また、EPAは硫化セレン (B2 (probable human carcinogen)) を除くセレン及びセレン化合物に対して、ヒト及び実験動物での発がん性の証拠は不十分であるとしてグループDに分類した (IRIS Summary (1991))。以上より、本項は分類できないとした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
ヒトでは高含量のセレンを含む食事の摂取により精子運動能の低下など精子の質に影響するとの報告がある一方、影響なしとする報告もある (ATSDR (2003))。セレン酸を含む飲料水を摂取したイタリアの女性で自然流産の増加傾向 (相対リスク [RR]=1.73; 95% CI=0.62-4.80) が窺われたが、統計的に有意な増加ではなかった。また、セレンばく露群の出生児はセレン非ばく露群の出生児と比較して体重、体長に差はなく、先天性異常発生率の増加もなかった (ATSDR (2003))。
実験動物ではマウスを用いた経口経路 (飲水投与) による3世代試験において、0.57 mg Se/kg/day でF3世代の約半数が繁殖できなかったとの記述 (ATSDR (2003))、及びラットを用いた経口経路 (飲水投与) での短期生殖毒性試験において、母動物毒性 (摂水量の顕著な減少など) 発現用量 (0.418 mg Se/kg/day) で雌に性機能・生殖能への有害影響 (黄体数の減少、腹当たりの着床数の減少、性周期の短縮) がみられたとの記述がある (ATSDR (2003))。また、セレン酸カリウムをラットに経口投与した2世代試験において、母親動物に体重増加抑制がみられた 0. 35 mg Se/kg/dayで、F2児動物の約半数が死亡し、1.05 mg Se/kg/day では受胎率の低下と児動物生存率の減少がみられたとの記述がある (ATSDR (2003))。
以上、実験動物への本物質又はセレン酸カリウムの経口投与により、概ね親動物の一般毒性用量で性機能・生殖能への影響が認められており、本項は区分2とするのが妥当と判断した。
平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお15歳の少女が、自殺企図による本物質約22 mg/kgの経口摂取後に下痢及び脳波の異常を呈し、また血中ビリルビン濃度とアルカリホスファターゼ活性の上昇がみられたとの報告が1例ある (ATSDR (2003)、HSDB (Access on September 2016))。1例のため、分類の根拠としなかった。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (皮膚、毛、爪、歯、中枢神経系、肝臓、腎臓、骨)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
実験動物では、ラットを用いた混餌投与による2年間発がん試験において、区分1相当の0.2 mg Se/kg/dayで骨の軟化、0.1 mg Se/kg/dayで肝臓の表面斑状模様、腎臓の腎症がみられ、マウスを用いた生涯にわたって飲水投与した試験では主要臓器のアミロイドーシスが認められた (ATSDR (2003))。
ヒトについては、本物質ではないが、食品のセレン濃度が高い中国湖北省恩施地域における脱毛や爪の形態変化を伴ったセレン中毒の報告 (環境省リスク評価第14巻 (2016)、IRIS Summary (1991)、ATSDR (2003)) があり、さらにヘモグロビンの低下、斑状歯、皮膚病変、中枢神経系への影響 (末梢の麻痺、肢端触覚異常、四肢の痛み) が報告されている (IRIS Summary (1991))。
本物質は水溶性であり、経口摂取により同様のセレン中毒を引き起こすと考えられた。
以上のうち、マウスでみられたアミロイドーシスについては実験に使用したマウスの系統 (Swiss) に好発する自然発生病変であり、ヒトへの外挿性は少ないと考えられたことから分類根拠としなかった。
したがって、区分1 (皮膚、毛、爪、歯、中枢神経系、肝臓、腎臓、骨) とした。
平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(ヨコエビ)96時間LC50 = 0.057 mg/L(環境省リスク評価第14巻, 2016)であることから、区分1とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
無機化合物につき環境中の動態は不明であり、甲殻類(Daphnia pulicaria)の28日間NOEC(繁殖) = 0.05 mg/L(環境省リスク評価第14巻, 2016)から、区分1とした。 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
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- - データなし 平成28年度(2016年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
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