NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 135-19-3
名称 ベタナフトール
物質ID m-nite-135-19-3_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。なお、可燃性 (ICSC (2005)) との情報がある。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団及び自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点が550℃ (ICSC (2005)) であり、常温で発火しないと考えられる。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値として、1,320 mg/kg (OECD TG401) (SIDS (2006)、1,960 mg/kg、1,980 mg/kg (環境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009)) との報告に基づき、区分4とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、ラット及びウサギのLD50値として、いずれも> 10,000 mg/kgとの報告 (SIDS (2006)) があるが、詳細不明のため、分類できないとした。なお、再分類では、情報源の見直しにより、区分を変更した。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分4


警告
H332 P304+P340
P261
P271
P312
ラットのLC50値 (4時間) (OECD TG403) として、2.2 mg/Lとの報告 (SIDS (2006)) に基づき、区分4とした。試験はエアロゾルで行ったとの記載に基づき、粉じん・ミストの基準値を用いた。なお、ラットのLC50値 (1時間) として> 0.77 mg/L (4時間換算値:0.1925 mg/L) との報告 (環境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009)) もある。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギを用いた皮膚刺激性試験 (OECD TG404) において、本物質500 mgを4時間、半閉塞適用した結果、ドレイズスコアは0であったとの記載がある (SIDS (2006))。以上より、区分外とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ウサギを用いた眼刺激性試験において、本物質 (100 mg) 適用により、結膜炎、角膜混濁、虹彩炎がみられ、重度の眼刺激性がみられたと報告されている (SIDS (2006))。また、本物質にばく露された作業者に結膜炎の発生率の増加がみられたとの報告がある ((環境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009))。以上より区分2Aとした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
モルモット10匹を用いたマキシマイゼーション試験 (OECD TG406 GLP準拠) において、本物質による感作性 (陽性率100%) が報告されている (SIDS (2006))。また、モルモットを用いた別の感作性試験においても陽性の報告がある (SIDS (2006))。職業ばく露においては、本物質を扱う労働者303人中21人に接触性皮膚炎がみられたとの報告 (SIDS (2006)、環境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009)) がある。以上より区分1とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。すなわち、in vivoでは、強制経口投与によるマウス骨髄細胞の小核試験で陰性 (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on November 2015)、SIDS (2006))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である (SIDS (2006))。なお、ガイダンス及び情報源の見直しにより、区分を変更した。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - 国際機関による分類結果もなく、データ不足のため分類できない。なお、雌マウスを用いた経皮適用による2段階発がん性試験において、本物質のプロモーター作用は検出されなかったとの記述 (SIDS (2006)) がある。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - ラットに本物質を雄は交配10週間前から交配期間を含めて98日間、雌は交配2週間前から交配、妊娠を経て哺育20日まで強制経口投与した1世代生殖毒性試験において、親動物には雌雄ともに40 mg/kg/day以上で自発運動の低下、流涎、鼻汁など症状発現がみられたが、高用量の160 mg/kg/dayまで交尾、妊娠、分娩に異常はみられず、また雌雄の生殖器官にも病理組織学的変化はみられなかった (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on November 2015)、環境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009))。ただし、160 mg/kg/dayでは母動物の哺育状態に明瞭な異常はみられなかったが、同群の児動物では出生率の低下傾向、生後4日の生存率低下、同腹児数の減少、生後21日までの成長軽度抑制がみられたと記述され、これは母動物への有害作用を介した影響でなく、出生児の発生・生後発達への影響がみられたと報告されている (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on November 2015)、環境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009))。このデータに対し、SIDSは160 mg/kg/dayでは母親動物に活動性低下がみられており、母親動物の哺育能を阻害した可能性が新生児死亡の原因と推察し、160 mg/kg/dayは母親動物に対して生殖影響 (哺育能低下) を示す用量と判断している (SIDS (2006))。すなわち、160 mg/kg/day での新生児死亡の原因が母親動物の哺育障害によるものかどうかについて、情報源により判断が異なる。この他、本物質の生殖影響に関して分類に利用可能なデータはなく、妊娠動物を用いた発生毒性試験データもない。よって、本項はデータ不足のため分類できない。なお、再分類では新たな情報源の追加により、区分を変更した。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1 (中枢神経系、血液系、腎臓)、区分3 (気道刺激性)



危険
警告
H370
H335
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
ヒトにおいては、本物質の経口摂取で吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、痙攣、溶血性貧血、腎障害、吸入ばく露で咳、咽頭痛、経皮ばく露で腎臓障害、角膜及び水晶体混濁、眼底充血が報告されている (環境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009)、HSDB (Access on November 2015))。
実験動物では、ラットの経口投与 (1320 mg/kg bw、区分2相当) で活動低下、衰弱、不規則呼吸、下痢、閉眼、ラットの吸入ばく露 (2.2 mg/L、区分2相当) で不規則呼吸、活動低下、運動・反射障害が認められている (SIDS (2006))。
以上より、本物質は気道刺激性のほか、中枢神経系、血液系、腎臓への影響があり、区分1 (中枢神経系、血液系、腎臓)、区分3 (気道刺激性) とした。なお、再分類では、ガイダンス又は情報源の見直しにより、区分を変更した。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (神経系、肝臓、腎臓、膀胱、血液系)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ヒトにおいて、詳細は不明であるが、1~200 mg/m3のばく露を受けた労働者303 人 (男性140 人、女性163 人) で排尿困難、ネフローゼ、膀胱の炎症を伴う腎臓機能障害がみられ、胃炎、慢性肝炎、神経系の障害、血液への影響 (網状赤血球数の増加、白血球数の減少など) の発生率の増加もみられたとの報告がある (SIDS (2006)、環境省リスク評価第7巻:暫定的有害性評価シート (2009))。
実験動物については、ラットに1から4ヶ月間吸入ばく露した試験において、肝臓及び腎臓の機能、血液凝固障害がみられたとの報告がある (SIDS (2006))。しかし、分類根拠とするには記載が不十分であった。
以上のように、詳細は不明であるが、ヒトにおいて主に腎臓に影響がみられたほか、膀胱、肝臓、神経系、血液系に対する影響も報告されている。
したがって、区分1 (神経系、肝臓、腎臓、膀胱、血液系) とした。
なお、再分類では、旧分類の分類根拠に用いた情報源において、腎臓のほかにも影響がみられたことが記載されていたこと、新たに追加された情報源においても同様の記載があったため分類結果を変更した。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(ヨコエビ)48時間LC50 = 0.85 mg/L(SIDS, 2006)であることから、区分1とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
急速分解性があり(2週間でのBOD分解度=68.4%、TOC分解度=73.0%、GC分解度=100%(通産省公報, 1976))、魚類(ニジマス)の27日間NOEC = 0.001 mg/L(SIDS, 2006)であることから、区分1とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - データなし 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
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