NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 151-21-3
名称 ドデシル硫酸ナトリウム
物質ID m-nite-151-21-3_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団及び自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点が310.5℃ (Sigma-Aldrich, 2015) というデータがあり、常温では自然発火しないと考えられる。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
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- - 水溶解度が測定されており、水と激しく反応しないと推定される。水溶解度:1 g/10 mL (Merck, 2013)。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 分類できない
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- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素、水素以外の元素 (S) と化学結合しているが、データがなく分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
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-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
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-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値として、1,200 mg/kg (OECD TG 401) (SIDS (2009))、2,730 mg/kg (EHC 169 (1996)) との2件の報告がある。1件が区分4に、1件が区分外 (国連分類基準の区分5) に該当するが、OECD TG 401準拠であり、かつLD50値の最小値が該当する区分4とした。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分2


危険
H310 P302+P352
P361+P364
P262
P264
P270
P280
P310
P321
P405
P501
ウサギのLD50値として、約200 mg/kgとの報告 (SIDS (2009)、EHC 169 (1996)) に基づき、区分2とした。旧分類のデータは希釈したもののデータであったため、純品のLD値を採用し、区分を変更した。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
ウサギを用いた皮膚刺激性試験 (OECD TG 404) において、本物質 (50%) を0.5 mL適用した結果、紅斑及び浮腫がみられ、観察期間中 (3日間) 持続したとの報告や (ECETOC TR66 (1995))、中等度の刺激性がみられたとの報告がある (BUA 189 (1996))。また別の報告では、本物質を4時間、半閉塞適用した結果、中等度から強度の刺激性がみられたとの報告があるが回復性の記載はない (SIDS (2009))。以上より、区分2とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
ウサギを用いた眼刺激性試験 (OECD TG 405) において、本物質 (25%水溶液) の適用により、非可逆的な影響がみられたとの報告がある (SIDS (2009))。また、別の眼刺激性試験の報告では本物質 (3%) の適用により、角膜混濁、結膜発赤、結膜浮腫などがみられたが7日目までに回復したとの報告がある (ECETOC TR48 (1992))。25%を適用した試験において、非可逆的な症状が観察されたことから、区分1とした。情報を追加し区分を見直した。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 区分に該当しない
-
-
- - モルモットを用いたマキシマイゼーション試験において陰性の報告がある (ECETOC TR77 (1999)、BUA 189 (1996))。また、マウスを用いたLLNA試験において、本物質適用による陽性結果が2報、陰性が1報報告されている (SIDS (2009))。ヒトについて感作性を示すとの報告はみあたらず、SIDS (2009) 及びECETOC TR77 (1999) は、 本物質は感作性の懸念がないと結論している (SIDS (2009)、ECETOC TR77 (1999))。以上より、区分外とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。すなわち、in vivoでは、マウスの優性致死試験、ラット骨髄細胞の小核試験、染色体異常試験で陰性である (SIDS (2009)、HSDB (Access on November 2015))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞のマウスリンフォーマ試験、染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験で陰性である (SIDS (2009)、NTP DB (Access on November 2015))。
旧分類に記載されたEHCの情報は確認できなかった。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - 本物質自体の発がん性試験報告はない。しかし、EPAはC12~C15のアルキル硫酸塩の2件の試験結果から、本物質は飼料中1.5% (15,000 ppm) の濃度で投与しても発がん性のポテンシャルを示す証拠はないとの見解を示した (EPA Final Registration (2010))。また、SIDSにはC12~C15のアルキル硫酸ナトリウム (CAS番号: 68890-70-0) を被験物質として、ラットを用いた2年間混餌投与試験が同一条件で2回行われ、2回の試験のいずれも高用量の15,000 ppm (約 1,125 mg/kg/day) では雌雄ともに体重増加抑制、摂餌/摂水量減少に加え、肝臓、腎臓等に非腫瘍性病変や血液毒性がみられているが、腫瘍発生率の増加はみられなかったと記述されている (SIDS (2009))。
以上、類似物質の発がん性試験結果からは、本物質も経口経路では区分外相当と考えられるが、他経路での本物質関連の発がん性情報はなく、国際機関による既存分類結果もない。したがって、本項はデータ不足のため分類できない。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - ヒトの生殖影響に関する情報はない。実験動物では本物質を雄マウスに10,000 ppmで2週間、又は1,000 ppmで6週間混餌投与後、無処置雌と交配したが、受胎率に有害影響はみられず、著者らは親動物に有意な体重増加抑制を生じる用量まで投与しても、受胎能への有害影響は示されなかったと報告したとの記述がある (SIDS (2009))。妊娠ラットに本物質を妊娠6~15日に強制経口投与した2件の発生毒性試験では、母動物に死亡例が生じた500 mg/kg/day (Wistarラット)、及び600 mg/kg/day (SDラット) のいずれも胎児に有害影響はみられていない (SIDS (2009))。また、妊娠マウスの妊娠6~15日、妊娠ウサギの妊娠6~18日に最大600 mg/kg/dayを強制経口投与した試験でも、 母動物に死亡例が発生した600 mg/kg/dayでは総胚吸収/同腹胎児損失の頻度増加がみられたが、300 mg/kg/dayでは母動物にマウスで1/20例、ウサギで1/13例が死亡し、ウサギでは体重減少、下痢などがみられているが、胎児に有害影響はみられていない (SIDS (2009))。
以上、マウスを用いた経口経路での受胎能への影響は雄マウス投与に対しては影響がないとの結果であるが、雌マウスに投与した場合の受胎能への影響については報告例がなく不明であり、よって本項はデータ不足のため分類できない。
なお、EPAは本物質の生殖毒性については、類似物質であるα-アルキルオレフィン硫酸塩をラットに経口投与した2世代生殖毒性試験結果に基づき、最高用量285 mg/kg/day相当量まで投与に関連した生殖毒性及び全身毒性影響を生じないとしてデータギャップを埋めた (EPA Final Registration (2010))。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1 (中枢神経系)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
ヒトにおけるデータはない。実験動物では、ラットの経口投与 (1,200 mg/kg bw、区分2相当) で下痢、自発運動低下、努力呼吸、呼吸数減少、昏睡、ウサギの経皮適用 (LD50=200 mg/kg、区分1相当) で振戦、強直間代性痙攣、呼吸困難が認められている (SIDS (2009))。
以上より、本物質は中枢神経系に影響を与え、区分1 (中枢神経系) とした。
旧分類に記載された気道刺激性のデータは認められなかった。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2 (肝臓)


警告
H373 P260
P314
P501
ヒトに関する情報はない。
実験動物では、ラットを用いた4週間混餌投与毒性試験において、区分2の用量である0.5% (90日換算:76.2 mg/kg/day) 以上の投与群の雌でALT及びアルカリホスファターゼ活性の増加、肝臓及び左側腎臓の重量増加がみられ、肝臓では肝細胞のわずかな肥大、分裂細胞の増加がみとめられた。また、区分2の範囲を超える用量である1% (152.4 mg/kg/day) 以上の投与群で尿円柱、尿細管上皮細胞の空胞変性、尿細管のPAS染色陽性物質、糸球体の萎縮がみられている (EHC 169 (1996))。
以上のように、肝臓に区分2の範囲で影響がみられた。
したがって、区分2 (肝臓) とした。
なお、旧分類では、腎臓の所見を区分2の範囲内として分類を実施していたが、確認した結果、区分2の範囲を超えていたため分類結果が変更となった。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(アカルチア)の96時間EC50/LC50 = 0.12 mg/L(SIDS, 2009)であることから、区分1とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分3
-
-
H412 P273
P501
急速分解性があり(14日間でのBOD分解度=85.0%、TOC分解度=99.3%(J-CHECK 2016))、甲殻類(ネコゼミジンコ)の7日間NOEC (繁殖) = 0.88 mg/L(SIDS, 2009)から、区分3とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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