NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 205-99-2
名称 ベンゾ[e]フルオラセン(別名:ベンゾ[b]フルオランテン)
物質ID m-nite-205-99-2_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。なお、可燃性との情報(GESTIS (Accessed Sep. 2022))がある。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 酸素、フッ素及び塩素を含まない有機化合物である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(3)より、区分2とした。なお、新たな情報源を利用し分類結果を見直した(2022年度)。

【根拠データ】
(1)In vivoでは、チャイニーズハムスターの骨髄細胞及びラットの肺、肝臓、末梢リンパ球、全血を用いた姉妹染色分体交換(SCE)試験で陽性、チャイニーズハムスターの骨髄細胞を用いた染色体異常試験では陰性の報告がある。ラットの肺、肝臓、末梢リンパ球を標的組織としたDNA付加体形成試験及びSCE試験、マウスの胃腸管上皮細胞を用いた核異常試験(Nuclear anomalies)、ラットの末梢血リンパ球を用いた小核及びSCE試験でいずれも陽性の結果であった。この他、マウスの皮膚を用いたDNA結合試験、及びDNA付加体形成/小核形成/不定期DNA合成試験で陽性の報告がある(EHC 202 (1998)、DFG MAK (2012))。
(2)In vitroでは、細菌(ネズミチフス菌TA98、TA100)を用いた復帰突然変異試験で陽性、ラットの口腔粘膜上皮細胞及びヒト白血球を用いたDNA付加体試験で陽性の報告がある(EHC 202 (1998)、DFG MAK (2012))。
(3)多環芳香族炭化水素化合物のうち、本物質を含む15物質は明らかな遺伝毒性物質と考えられている(EFSA (2008))。

【参考データ等】
(4)DFGでは Muta. 3B に分類されている(List of MAK and BAT values 2020)。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 発がん性 区分1B


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)より実験動物で発がん性の十分な証拠があること、及び(2)の作用機序 のヒトへの妥当性を考慮し区分1Bとした。なお、(3)のようにACGIH、EPA、EU及びDFGが区分1B相当、他は区分2相当に分類している。

【根拠データ】
(1)マウスを用いた皮膚塗布による多くの二段階発がん性試験において、本物質の用量依存的なイニシエーター作用(皮膚乳頭腫の増加)が認められた。また、マウスの新生児に腹腔内投与した試験で雄の肺と肝臓に腺腫、雌に肺腺腫が誘発され、肺腫瘍好発系のA/J系マウスに腹腔内投与した試験で肺腺腫の用量依存的な増加が認められた。さらに、ラットの肺内埋込試験で肺の扁平上皮がんと肉腫の発生率の増加がみられた。以上より、IARCは実験動物では発がん性の十分な証拠があると結論された(IARC 92 (2010))。
(2)本物質は、代謝活性化によりジオールエポキシド体を形成しDNA付加体を形成するとともに、代謝物が変異原性、発がんイニシエーター活性を示すことが明らかにされている(IARC 92 (2010))。本物質の少なくとも11の代謝物がマウスの皮膚腫瘍をイニシエートする能力を有し、これらの試験も本物質がヒトに発がん性を示すことを示唆する(ACGIH (7th, 2001))。
(3)IARCではグループ2Bに(IARC 92 (2010))、ACGIHでA2に(ACGIH (7th, 2001))、EPAでB2に(IRIS (1990))、NTPでRに(NTP RoC 15th (2021))、日本産業衛生学会では第2群Bに(産衛学会許容濃度の勧告等 (2021):2016年提案)、EUでCarc. 1Bに(CLP分類結果 (Accessed Sep. 2022))、DFGでCategory 2に(List of MAK and BAT values (2021))、それぞれ分類されている。

【参考データ等】
(4)EUでは、IARCでグループ1に分類されるベンゾ[a]ピレン(CAS番号 50-32-8)、本物質を含む8種の多環芳香族炭化水素がCarc. 1Bとして分類され、制限対象物質候補となっている(EU REACH Restriction (2021))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分に該当しない
-
-
- - 甲殻類(オオミジンコ)24時間EC50 > 1.024 mg/L(HSDB, 2022、Wernersson AS and Dave G, 2016)であり、本物質は難水溶性であり(水溶解度 = 0.0015 mg/L(PHYSPROP Database (SRC, 2005)))、水溶解度までの濃度で急性毒性がみられないため、区分に該当しないとした。新たな情報の使用により、旧分類から分類結果が変更となった。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分4
-
-
H413 P273
P501
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。
難水溶性であり(水溶解度 = 0.0015 mg/L(PHYSPROP Database (SRC, 2005)))、水溶解度までの濃度で急性毒性がみられないものであって、急速分解性がなく(BIOWIN)、生物蓄積性があると推定される(log Kow = 5.78(> 4.0、PHYSPROP Database (SRC, 2005)))ことから、区分4とした。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
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