項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 26087-47-8 |
名称 | チオりん酸S-ベンジル-O, O-ジイソプロピル (別名イプロベンホス) |
物質ID | m-nite-26087-47-8_v1 |
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項目 | 情報 |
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危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
6 | 引火性液体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 熱に対して150℃まで安定 (食品安全委員会農薬評価書 (2009)) であることから、常温の空気と接触しても自然発火しないと考えられる。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 半金属 (P) を含むが、水溶解度は0.54 g/L (食品安全委員会農薬評価書 (2009)) との測定結果が得られており、水と急激な反応はしないと考えられる。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
13 | 酸化性液体 | 分類できない |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素、水素以外の元素 (P) と化学結合しているが、データがなく分類できない。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
17 | 鈍性化爆発物 | - |
- |
- | - | - | - | - |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 | P301+P312 P264 P270 P330 P501 |
ラットのLD50値として、640 mg/kg (雄)、600 mg/kg (雌)、790 mg/kg (雄)、680 mg/kg (雌) (農薬抄録 (2009)、食品安全委員会農薬評価書 (2009)) の4件の報告に基づき、区分4とした。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分に該当しない |
- |
- | - | ラットのLD50値として、> 4,000 mg/kg (雌雄) (農薬抄録 (2009)、食品安全委員会農薬評価書 (2009)) の報告に基づき、区分外とした。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分に該当しない |
- |
- | - | ラットのLC50値 (4時間) として、> 5.15 mg/L (雄)、> 5.15 mg/L (雌)、0.34 mg/L (雌)、1.12 mg/L (雄) (農薬抄録 (2009)、食品安全委員会農薬評価書 (2009)) の4件のデータがあった。前2件のデータは2006年に、後2件のデータは1986年に実施されている。いずれの試験もGLPで実施されていたが、2006年の試験は8週齢の動物を用いて鼻部ばく露で実施されており、1986年の試験は6~8週齢の動物を用い全身ばく露で実施されていた。OECD TG403では鼻部ばく露が推奨されており、動物週齢は8~12週齢とされている。したがって、より新しい試験でありかつ試験方法として適している > 5.15 mg/L (雄)、> 5.15 mg/L (雌) を採用し、区分外とした。 また、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (0.0014 mg/L) より高いため、ミストの基準値を適用した。新たに入手した情報に基づき、区分を見直した。 |
平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、刺激性は認められず、本物質は皮膚刺激性なしと評価されていることから (食品安全委員会農薬評価書 (2009))、区分外とした。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B |
警告 |
H320 | P305+P351+P338 P337+P313 P264 |
ウサギを用いた眼刺激性試験において、ごく軽度であるが刺激性が認められたと報告されていることから (食品安全委員会農薬評価書 (2009))、区分2Bとした。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 |
警告 |
H317 | P302+P352 P333+P313 P362+P364 P261 P272 P280 P321 P501 |
モルモットを用いた皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法) において、中程度の感作性が認められたことから (食品安全委員会農薬評価書 (2009))、区分1とした。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。すなわち、in vivoでは、マウス骨髄細胞の小核試験で陰性、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陽性である (食品安全委員会農薬評価書 (2009))。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
6 | 発がん性 | 区分に該当しない |
- |
- | - | ラット、又はマウスに2年間混餌投与した発がん性試験において、発がん性は認められなかった (食品安全委員会農薬評価書 (2009))。すなわち、実験動物2種で発がん性が陰性であったため、区分外とした。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
7 | 生殖毒性 | 区分2 |
警告 |
H361 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
ラットを用いた経口経路 (混餌投与) による2世代繁殖毒性試験のうち、1試験ではF0、F1親動物に赤血球コリンエステラーゼ活性阻害のみられる用量 (300 ppm) においても児動物に異常は認められなかったが、他の1試験ではF0、F1親動物に体重増加抑制、摂餌量減少、肝臓相対重量増加などがみられる用量 (1,500 ppm) でF1、F2児動物に体重増加抑制、F1児動物では加えて性成熟遅延 (包皮分離遅延、膣開口遅延) が認められた (食品安全委員会農薬評価書 (2009))。妊娠ラット、及び妊娠ウサギを用いた強制経口投与 (ラット: 妊娠7~19日、ウサギ: 妊娠6~18日) による発生毒性試験では、ラットでは母動物毒性 (流涎、肝臓絶対・相対重量増加) がみられる用量 (100 mg/kg/day) においても胎児に異常は認められなかったが、ウサギでは母動物毒性 (体重増加抑制、摂餌量減少) がみられる用量 (80 mg/kg/day) で着床後胚死亡の増加が認められた (食品安全委員会農薬評価書 (2009))。 以上、1件のラット2世代繁殖毒性試験において親動物に一般毒性影響が生じる用量で次世代に成長・発達抑制が認められたこと、並びにウサギの発生毒性試験において母動物毒性発現量で着床後胚死亡の増加が認められたことから、本項は区分2とした。なお、旧分類時以降の新しい情報源を基にしたため、分類結果が変わった。 |
平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1 (神経系) |
危険 |
H370 | P308+P311 P260 P264 P270 P321 P405 P501 |
本物質のヒトでの単回ばく露のデータはない。実験動物では、ラット及びマウスを用いた本物質の単回経口投与試験で、動作緩慢、腹臥、呼吸促迫、挙尾、痙攣、流涙を伴う眼瞼閉鎖、立毛が認められたが、生存例では投与後4日 (ラット) 又は3日 (マウス) には回復したとの記載がある (食品安全委員会農薬評価書 (2009)、農薬抄録 (2009))。これらの症状がみられた最小用量の記載はないが、試験の用量はラットで360~1,548 mg/kg、マウスで592~4,827 mg/kg、最小致死量はラットで518 mg/kg、マウスで769 mgと記載されている (農薬抄録 (2009))。したがって、影響がみられた用量は最小致死量付近の区分2の範囲と考えられる。吸入経路では、ラットの4時間単回吸入ばく露試験で、呼吸抑制、睡眠/昏睡、運動低下、立毛、行動抑制、弓なり姿勢、被毛のみだれ、うずくまり、振戦、衰弱、あえぎが認められたが、生存例ではばく露後13日には回復したとの記載がある (食品安全委員会農薬評価書 (2009)、農薬抄録 (2009))。これらの症状がみられた最小用量の記載はないが、試験の用量は0.25~1.48 mg/L、最小致死量は雄で0.80 mg/kg、雌で0.51 mg/kgと記載されている (農薬抄録 (2009))。したがって、影響がみられた用量は最小致死量付近の区分1の範囲と考えられる。本物質は有機リン系殺菌剤であり、有機リン系殺虫 (菌) 剤は一般的にヒトにおいて神経系に影響を及ぼすことが知られている (IPCS, PIM G001 (1989))。以上より区分1 (神経系) とした。旧分類から区分を変更した。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2 (神経系) |
警告 |
H373 | P260 P314 P501 |
ヒトに関する情報はない。 実験動物については、ラットを用いた混餌での90日間反復投与神経毒性試験において、区分2相当の1,000 ppm (雄:70 mg/kg/day、雌:80 mg/kg/day) で驚愕反射亢進又は亢進傾向、総運動量及び歩行運動量減少が認められ、ラットを用いた混餌による2年間反復投与毒性/発がん性試験において区分2相当の1.000 ppm (雄:36.8 mg/kg/day、雌:45.5 mg/kg/day) で赤血球及び脳コリンエステラーゼ活性阻害 (20%以上) 等が認められている(食品安全委員会 農薬評価書 (2009))。 したがって、区分2 (神経系) とした。 |
平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 | P273 P391 P501 |
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 0.859 mg/L(環境庁生態影響試験, 1997、環境省リスク評価第2巻, 2003)であることから、区分1とした。 | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分1 |
警告 |
H410 | P273 P391 P501 |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC(繁殖) = 0.1 mg/L(環境庁生態影響試験, 1997、環境省リスク評価第2巻, 2003)であることから、区分1となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、魚類(メダカ)の96時間LC50 = 3.36 mg/L(環境庁生態影響試験, 1997、環境省リスク評価第2巻, 2003)であることから、区分2となる。 以上の結果を比較し、区分1とした。 |
平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし | 平成28年度(2016年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
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