NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 2768-02-7
名称 ビニルトリメトキシシラン
物質ID m-nite-2768-02-7_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含まない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品ではない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分2


危険
H225 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点22℃(closed cup)(SIDS(2010))、沸点123℃(SIDS(2010))に基づいて区分2とした。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含まず、自己反応性に関連する原子団(不飽和結合)を含んでいるが、データがなく分類できない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - GHSの定義における液体である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
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- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。なお、水溶解度1,4400 mg/L(25℃)(推定値)(SRC(2013))があるが、推定値であるため採用しなかった。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 分類できない
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-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素、水素以外の元素(Si)と化学結合しているが、データがなく分類できない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
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- - データがなく分類できない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - ラットLD50値 7,120 mg/kg(雄)、7,236 mg/kg(雌)、7,954 mg/kg(雌雄)(いずれもSIDS(2010))、300-2,000 mg/kg(雌)(SIDS(2010)、厚労省既存化学物質毒性データベース(Access on July 2013)に基づき、最も多くのデータが該当する区分外とした。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - ウサギLD50値 約3,880 mg/kg(雄)、約3,259 mg/kg(雌)(SIDS(2010))に基づき、区分外とした。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分4


警告
H332 P304+P340
P261
P271
P312
ラットの4時間LC50値 2,773 ppmV(雌雄))(SIDS(2010))に基づき、区分4とした。なお、LC50が飽和蒸気圧濃度(20,263 ppmV)の90%より低いため、ミストがほとんど混在しないものとして ppmVを単位とする基準値を適用した。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分に該当しない
-
-
- - SIDS(2010)では、ウサギに未希釈の本物質を適用した3件の試験(OECD TG 405等)において、刺激性なしと評価してしていることから、区分外とした。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 区分1B


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
【分類根拠】
(1)、(2)より、区分1Bとした。なお、用いる知見を精査し、分類結果を変更した(2022年度)。

【根拠データ】
(1)本物質を98%以上含む製剤について、モルモット(n=20)を用いたBuehler試験(OECD TG 406、GLP、局所投与:原液)において、惹起30、54h後の陽性率はそれぞれ60%(12/20例)、55%(11/20例)であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018)、CLP Report (2017)、SIDS (2010)、REACH CoRAP Justification doc.(2013))。
(2)RACは、(1)及び(3)~(5)の知見のうち、(3)~(5)の陰性知見は最適な用量設定がなされていないことに鑑み、区分1Bとした(ECHA RAC Opinion (2018))。

【参考データ等】
(3)本物質を70~90%程度含む製剤について、モルモット(n=20)を用いたBuehler試験(OECD TG 406、GLP、局所投与:50%溶液 (アセトン))において、惹起終了24、48時間後の陽性率はそれぞれ5%(1/20例)、0%(0/20例)であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018)、CLH Report (2017))。
(4)本物質を98%以上含む製剤について、モルモット(n=9)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406、GLP、皮内投与:10%溶液 (コーン油))において、惹起終了24、48時間後の陽性率はともに0%(0/9例)であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018)、CLH Report (2017))。
(5)本物質を98%程度含む製剤について、モルモット(n=20)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406、GLP、皮内投与:5%溶液 (アセトン))において、1回目の惹起終了24、48時間後の陽性率はそれぞれ5%(1/20例)、0%(0/20例)であり、2回目の惹起終了24、48時間後の陽性率はともに0%(0/10例)であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018)、CLP Report (2017)、SIDS (2010)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2020))。
(6)EUではSkin Sens. 1Bに分類されている(CLP分類結果 (Accessed Oct. 2022))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
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-
- - 分類ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、マウス末梢血赤血球の小核試験で陰性(SIDS(2010))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性(厚労省既存化学物質毒性データベース(Access on July 2013)、SIDS(2010))、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験(hgprt遺伝子座)でいずれも陰性(SIDS(2010))、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陽性である(厚労省既存化学物質毒性データベース(Access on July 2013)、SIDS(2010))。これらのデータよりSIDS(2010)では本物質は遺伝毒性がないと結論している。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、厚労省既存化学物質毒性データベース(Access on July 2013)において、反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験のデータが得られ、1,000 mg/kg bw/day 群でのみ性周期の異常(交配前14日間の発情回数の低値、1,000 mg/kg bw/day 群:2.5±0.7、対照群:3.2±0.4)がみられたが交尾率、交尾所要日数に影響はみられておらず、生殖能、児にも影響はみられていない。また、1,000 mg/kg bw/day は親動物に死亡(雄で2/12例、雌で1/12例)及び体重の低値がみられる用量であったことから、この性周期の異常は一般毒性と関連したわずかな変動であり生殖毒性ではないと考えられた。しかし、同試験はスクリーニング試験であり、また、発生毒性に関する十分な情報がないことから分類できないとした。
平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(中枢神経系)、区分3(麻酔作用)



警告
H371
H336
P308+P311
P260
P264
P270
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
ラットの吸入ばく露(蒸気)でガイダンスの範囲内の用量(11.9-32.5 mg/L)で活動低下、運動失調、腹臥位、振戦、反射障害がみられた(SIDS(2010))ため区分2(中枢神経系)とした。また、ラットの経口投与(970-31,040 mg/kg)において回復性の不活発、立毛、歩行障害などがみられ(SIDS(2010))、ウサギの経皮ばく露(1,940-7,760 mg/kg)において回復性の不活発、歩行障害、衰弱がみられた(SIDS(2010))。以上の結果から区分3(麻酔作用)とした。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(膀胱)


警告
H373 P260
P314
P501
ラットに経口投与した反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験において、区分2のガイダンス値の範囲内の用量(62.5 mg/kg/day(90日換算値:29 mg/kg/day))で膀胱移行上皮の過形成が見られた(SIDS(2010)、厚労省既存化学物質毒性データベース(Access on July 2013))との記述がある。したがって、区分2(膀胱)に分類した。なお、ラットに本物質蒸気を14週間吸入ばく露した試験において、ガイダンス値範囲内の用量では分類を支持する所見はないが、区分外の用量(2.4 mg/L/6hr/day)で腎臓(腎乳頭壊死、間質の水腫、乳頭移行上皮の過形成)及び膀胱(膀胱炎)への影響が見られている(SIDS(2010))。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成25年度(2013年度) ガイダンスVer.1.0 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分に該当しない
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- - 藻類(ムレミカヅキモ)72時間ErC50 > 89 mg/L、甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 > 100 mg/L、魚類(メダカ)96時間LC50 > 92 mg/L(環境省既存点検結果, 2004)であることから、区分に該当しないとした。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
-
-
- - 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、藻類(Scenedesmus subspicatus)の72時間NOErC = 10 mg/L(SIAR, 2010)から、区分に該当しないとなる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階(魚類)に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく、魚類(メダカ)の96時間LC50 > 92 mg/L(環境省既存点検結果, 2004)であるが、難水溶性ではなく(水溶解度 = 504300 mg/L(SIAR, 2010))、生物蓄積性も低いと推定される(log Kow = -0.32(KOWWIN v1.68))ことから、区分に該当しないとなる。
以上の結果から、区分に該当しないとした。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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