NITE統合版 政府によるGHS分類結果

English



一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 298-06-6
名称 ジチオりん酸 O,O-ジエチル
物質ID m-nite-298-06-6_v1
Excelファイルのダウンロード Excel file

関連情報
項目 情報
分類ガイダンス等(外部リンク) ガイダンス一覧へ
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書へ
FAQ(よくある問い合わせ) よくある問い合わせへ
情報源のリスト(Excelファイル) 情報源のリストへ
用語のリスト(Excelファイル) 用語のリストへ
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortalへ

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分4
-
警告
H227 P370+P378
P210
P280
P403
P501
引火点82℃ [開放式](Ullmanns(E)(6th, 2003))というデータがあり、所定の密閉式測定でも > 60℃ かつ ≦93℃になると判断できることから、区分4に該当するとした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点は121-122℃であり(15710の化学商品(2010))、常温で発火しないと考えられる。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 分類できない
-
-
- - フッ素および塩素を含まず、炭素、水素以外の元素と化学結合した酸素を含む有機化合物であるが、データがなく分類できない。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラット雌を用いた単回経口投与毒性試験(OECD TG 423、GLP)において、LD50値は300~2000 mg/kgと推定されている(厚労省報告(Access on Nov. 2010))ことに基づき、区分4とした。
平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分4


警告
H332 P304+P340
P261
P271
P312
ラットLC50値は1.64 mg/L/4h(RTECS(2010); 元文献:"HPV321 U.S. Environmental Protection Agency; High Production Volume(HPV)Challenge; O,O-diethyl Dithiophosphate. pdf http://www.epa.gov/HPV/pubs/summaries/viewsrch.htm): 2003")に基づき、元文献の記載を確認の上、区分4とした。なお、LC50値(1.64 mg/L)が飽和蒸気圧濃度(0.584 mg/L)を超えているので、粉塵・ミストの区分基準値を適用した。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギの皮膚に500 mgを24時間適用した試験で刺激性は軽度(mild)との評価(RTECS(2010):元文献 HPV321 U.S. Environmental Protection Agency; High Production Volume(HPV)Challenge; O,O-diethyl Dithiophosphate. pdf(http://www.epa.gov/HPV/pubs/summaries/viewsrch.htm), 2003)に基づき、元文献の記載を確認の上、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分3相当)とした。
平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ウサギの眼に0.1 mgを適用した試験で刺激性は重度(severe)との評価(RTECS(2010):元文献 HPV321 U.S. Environmental Protection Agency; High Production Volume(HPV)Challenge; O,O-diethyl Dithiophosphate. pdf(http://www.epa.gov/HPV/pubs/summaries/viewsrch.htm), 2003)に基づき、元文献の記載を確認の上、区分2Aとした。
平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験のデータがないので分類できない。なお、in vitro試験としては、エームス試験(OECD TG471、GLP)およびCHL/IU細胞を用いた染色体異常試験(OECD TG473、GLP)で陽性結果(厚労省報告(Access on Nov. 2010))が報告されている。
平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - ラットに経口投与による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG 422、GLP準拠)において、300 mg/kg群で雄親動物の精巣毒性による妊娠の不成立、仔動物で雌の生後4日生存率の有意な低値が認められたが、同用量は母動物が流涎、軟便、および体重増加抑制を示し、投与期間中に半数の動物が死亡した(厚労省報告(Access on Nov. 2010))強い一般毒性が認められた用量のため、分類の根拠としなかった。その他には生殖指標に対する本物質の影響は認められなかったが、仔の発生に関して妊娠末期の胎仔検査が行われていないので、データが不十分のため「分類できない」とした。
平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - ラットに経口投与により、300 mg/kg投与では、投与直後に流涎がみられ、剖検では異常は認められなかった。2000 mg/kgでは、投与後一日までに3例全例が死亡し、流涎、自発運動の低下、腹臥位、チアノーゼ及び緩徐呼吸、剖検では胃穿孔、腺胃粘膜暗赤色斑、腺胃粘膜肥厚、前胃粘膜肥厚及び腹水貯留が認められたとの記述があるが(厚労省報告(Access on Nov. 2010))、以上からでは標的臓器の特定は困難であり、その他、ガイダンス値範囲内で投与に関連した明確な所見もないため「分類できない」とした。なお、本物質は消化管粘膜に対して直接的な刺激作用を有し、この作用に基づく消化管障害により死に至ったと考えられたとの記述もあるが(厚労省報告(Access on Nov. 2010))、以上の消化管障害は局所刺激であるため分類の根拠としなかった。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(精巣)


警告
H373 P260
P314
P501
ラットに経口投与による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG 422、GLP準拠)において、300 mg/kg群の精巣と精巣上体重量が低下し、病理学的検査では、100および300 mg/kg(90日換算:46.7~140 mg/kg/day)群で精巣障害が観察された(厚労省報告(Access on Nov. 2010))。さらに、300 mg/kg群の組織像から精巣障害はセルトリ細胞障害に起因した変化であることが想定され、遅延性あるいは進行性病変と考えられたとの記述(厚労省報告(Access on Nov. 2010))に基づき、ガイダンス値区分2の範囲まで影響が認められていることから区分2(精巣)とした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 4.5 mg/L(環境省生態影響試験, 2003)から区分2とした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分2


-
H411 P273
P391
P501
急性毒性区分2であり、急速分解性がない(難分解、BODによる分解度:0%(既存点検, 1988))ことから区分2とした。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 平成22年度(2010年度) ガイダンス(H22.7版) (GHS 3版, JIS Z 7252:2009)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

GHS関連情報トップページに戻る