NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 31218-83-4
名称 N-エチル-O-(2-イソプロポキシカルボニル-1-メチルビニル)-O-メチルチオホスホルアミド (別名:プロペタンホス)
物質ID m-nite-31218-83-4_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 引火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。旧分類で用いた引火点データは確認できなかったため分類結果を変更した。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 自己反応性化学品 タイプG
-
-
- - 分子内に自己反応性に関連する原子団として不飽和結合を含んでいるが、UNRTDGにおいてUN 3018 Class 6.1に分類されており、優先評価項目の自己反応性化学品には該当しないため、タイプGとした。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験法が確立していないため、分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 半金属 (P) を含むが、水溶解度が110 mg/L (20℃) (EPA Pesticides RED (2006)) というデータが得られており、水と急激な反応をしないと考えられるため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
13 酸化性液体 分類できない
-
-
- - 塩素及びフッ素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素及び水素以外の元素 (P) と結合しているが、データがなく分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分3


危険
H301 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(5) より、区分3とした。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 雌: 59.5 mg/kg、雄: 119 mg/kg (EU EMEA (1999)、食安委 動物用医薬品評価書 (2013)、HSDB (Access on June 2020))
(2) ラットのLD50: 雌: 75.9 mg/kg、雄: 98.8 mg/kg (食安委 動物用医薬品評価書 (2013))
(3) ラットのLD50: 雌: 96.4 mg/kg、雄: 116.1 mg/kg (EPA Pesticides RED (2006)、Patty (6th, 2012))
(4) ラットのLD50: 62.4 mg/kg (GESTIS (Access on June 2020))
(5) ラットのLD50: 75 mg/kg (HSDB (Access on June 2020))
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(経皮) 区分3


危険
H311 P302+P352
P361+P364
P280
P312
P321
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(5) より、区分3とした。

【根拠データ】
(1) ウサギのLD50: 486 mg/kg (EU EMEA (1999)、食安委 動物用医薬品評価書 (2013))
(2) ウサギのLD50: 486.4 mg/kg (EPA Pesticides RED (2006)、Patty (6th, 2012))
(3) ラットのLD50: 564 mg/kg (GESTIS (Access on June 2020))
(4) ラットのLD50: 雌: 564 mg/kg、雄: 1,282 mg/kg (食安委 動物用医薬品評価書 (2013))
(5) ラットのLD50: 雌: > 2,260 mg/kg (EU EMEA (1999)、食安委 動物用医薬品評価書 (2013))
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分3


危険
H331 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P311
P321
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2) より、安全側の値を優先して区分3とした。
なお、新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。
ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度 (2.2E-004 mg/L) よりも高いため、ミストとしてmg/Lを単位とする基準値を適用した。

【根拠データ】
(1) ラットのLC50 (4時間): 雌: 0.69 mg/L、雄: 1.5 mg/L (EPA Pesticides RED (2006)、Patty (6th, 2012))
(2) ラットのLC50 (4時間): 雌: 3.02 mg/L、雄: 3.30 mg/L (食安委 動物用医薬品評価書 (2013))
(3) 本物質の蒸気圧: 1.43E-005 mmHg (20℃) (HSDB (Access on May 2020)) (飽和蒸気圧濃度換算値: 2.2E-004 mg/L)
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(3) より、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) 本物質はEPA OPPTS 870.2500に準拠したウサギを用いた皮膚刺激性試験で皮膚刺激性を示さない (EPA Pesticides RED (2006))。
(2) 本物質は皮膚刺激性を示さない (EU EMEA (1999))。
(3) 本物質のウサギを用いた皮膚刺激性試験で、適用24時間後に非常に軽度な紅斑がみられたのみであり、皮膚刺激性を有しないと評価された (食安委 動物用医薬品評価書 (2013))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(3) より、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) 本物質はEPA OPPTS 870.2400に準拠したウサギを用いた眼刺激性試験で刺激性を示さない (EPA Pesticides RED (2006))。
(2) 本物質は眼刺激性を示さない (EU EMEA (1999))。
(3) 本物質のウサギを用いた眼刺激性試験で、角膜の腫瘍化及び混濁、結膜の水腫は観察されず、虹彩及び結膜の状態は正常であったことから眼刺激性は示さないと評価された (食安委 動物用医薬品評価書 (2013))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 皮膚感作性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(3) より、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) 本物質はEPA OPPTS 870.2600に準拠したモルモットを用いた皮膚感作性試験で皮膚感作性を示さない (EPA Pesticides RED (2006))。
(2) 本物質のモルモットを用いた皮膚感作性試験 (ビューラー法) で皮膚感作性を示さない (EU EMEA (1999)、食安委 動物用医薬品評価書 (2013))。
(3) 本物質のモルモットを用いた皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法) で皮膚感作性を示し、陽性率は20%と報告されている (食安委 動物用医薬品評価書 (2014))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2) より、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) in vivoでは、ラット骨髄細胞を用いた染色体異常試験及びマウスの骨髄細胞を用いた小核試験において陰性の報告がある (食安委 動物用医薬品評価書 (2013))。
(2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞を用いた姉妹染色分体交換試験及びマウスリンフォーマ試験において陰性の報告がある (同上)。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 発がん性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
ラットでの発がん性を評価できる十分な試験結果は得られていないが、(1)~(3) に基づき区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) 国内外の分類機関による既存分類では、EPAでNL (Not Likely to be Carcinogenic to Humans) (EPA Annual Cancer Report 2019 (Access on September 2020):1998年分類) に分類されている。
(2) 雌雄のマウスに本物質を93週間混餌投与した慢性毒性/発がん性併合試験では、発がん性は認められなかった (食安委 動物用医薬品評価書 (2013)、EU EMEA (1999))。
(3) EMEAは、変異原性が陰性結果であること及び適切に管理されたマウスの試験において発がん性がみられなかったことを考慮し、本物質には発がん性はないと結論した (EU EMEA (1999))。

【参考データ等】
(4) 雌雄のラットに本物質を2年間混餌投与した慢性毒性/発がん性併合試験では、腫瘍発生率の明らかな増加はなかったが、生存率が低かったために本試験は発がん性の評価のためには十分ではなかった (食安委 動物用医薬品評価書 (2013)、EU EMEA (1999))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1) より、親動物毒性がみられる用量で生殖影響の報告がある。ガイダンスに従い区分2とした。なお、新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) ラットを用いた混餌投与による2世代繁殖試験において、親動物に毒性 (明らかな毒性徴候、体重増加抑制、血漿、赤血球及び脳のコリンエステラーゼ (ChE) 活性低下) が認められる用量 (75 mg/kg飼料、ガイダンス値換算:3.75 mg/kg/day) でF1雄に不妊症の証拠が認められた。この用量は出生児に対しても毒性を示し、同腹児数、児の生存率及び体重増加の減少、並びに血漿、赤血球及び脳のChE活性の有意な低下を引き起こした (EU EMEA (1999))。

【参考データ等】
(2) ラットを用いた強制経口投与による妊娠前及び妊娠初期投与試験 (Seg Ⅰ試験) において、雌雄の親動物及び胎児に対して、最高用量である2 mg/kg/dayまで影響はみられていない (食安委 動物用医薬品評価書 (2013))。
(3) 雌ラットを用いた強制経口投与による周産期及び授乳期投与試験 (Seg Ⅲ試験) において、母動物、胎児及び児動物に対して、最高用量である2 mg/kg/dayまで影響はみられていない (食安委 動物用医薬品評価書 (2013))。
(4) 雌ラットの妊娠7~17日まで強制経口投与した器官形成期投与試験 (Seg Ⅱ試験) において、母動物、胎児及び児動物に対して、最高用量である2 mg/kg/dayまで影響はみられていない (食安委 動物用医薬品評価書 (2013))。
(5) 雌ラットの妊娠6~15日まで強制経口投与した発生毒性試験において、3及び6 mg/kg/dayの母動物に明白な毒性徴候が認められ、6 mg/kg/dayで母動物の体重増加量が有意に減少した。いずれの用量でも催奇形性又は胎児毒性の証拠は認められなかった (EU EMEA (1999))。
(6) 雌ウサギの妊娠6~18日まで強制経口投与した発生毒性試験において、母動物では最高用量である8 mg/kg/dayで体重減少がみられ、胎児には影響はみられていない (食安委 動物用医薬品評価書 (2013))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1 (神経系)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
【分類根拠】
(1) のヒトのばく露例と、(2)~(4) の実験動物試験で神経系への影響がみられていることから、区分1 (神経系) とした。なお、新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) 本物質にばく露されたヒトで、呼吸困難、胸の圧迫感、息切れ、精神錯乱、吐き気、めまい、頭痛、嘔吐、眼の炎症等、235例報告されたとの記載がある (Patty (6th, 2012))。
(2) ラットの単回経口投与試験及び単回経皮適用試験 (いずれも投与量不明) において、自発運動減少、歩行失調、歩行困難等の中枢神経抑制症状、振戦、流涙、流涎、縮瞳、呼吸不整等がみられた (食安委 動物用医薬品評価書 (2013))。
(3) ラットの4時間単回吸入ばく露試験において、1,440 mg/m3 (区分2の範囲) ~7,290 mg/m3 (区分2超) で呼吸促迫、軽度の間代性痙攣、流涎、流涙、軟便の排泄、尿失禁がみられた (食安委 動物用医薬品評価書 (2013))。
(4) イヌ、ウサギ、ラット、マウスなどの実験動物において、抗コリンエステラーゼ及び神経毒性作用を示したとの報告がある (EPA Pesticides RED (2006))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (神経系)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
【分類根拠】
(1)~(5) より、区分1 (神経系) とした。新たな情報を用いて検討した結果、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) イヌを用いた6ヵ月間の混餌投与試験の結果、12/4 ppm (雄/雌: 0.089/0.083 mg/kg/day) 以上の雄で大脳コリンエステラーゼ (ChE) 活性の低下が、24 ppm (雄/雌: 0.692/0.702 mg/kg/day) の雌雄で赤血球ChE活性の抑制、雄で大脳ChE活性の低下、雌で白血球数の高値、無機リンの高値、大脳ChE活性の低下 (65%) がみられた (食安委 動物用医薬品評価書 (2013))。
(2) イヌを用いた52週間の混餌投与試験の結果、20 ppm (0.5 mg/kg/day、区分1の範囲) で肝重量増加、赤血球のChE活性低下が、100 ppm (2.5 mg/kg/day、区分1の範囲) で下痢、摂餌量低下、肝臓酵素及び肝重量増加、2例の肝臓に局所的な壊死、赤血球及び脳ChE活性低下がみられ、雄1例で虚脱状態のため安楽死処置された (食安委 動物用医薬品評価書 (2013)、EU EMEA (1999))。
(3) マウスの慢性毒性/発がん性併合試験において、1 mg/kg/day (区分1の範囲) 以上の雄で赤血球及び脳ChE 活性低下が、 6 mg/kg/dayの雄で骨髄過形成が、6 mg/kg/day (区分1の範囲) 以上の雄で摂餌量減少、雌で赤血球及び脳ChE活性低下、十二指腸粘膜の過形成が、21 mg/kg/day (区分2の範囲) の雌雄で活動性低下、雄で脳重量増加、神経細胞の空胞変性、雌で死亡率増加、摂餌量減少、神経細胞の空胞変性、骨髄過形成がみられた (食安委 動物用医薬品評価書 (2013))。
(4) ラットの慢性毒性/発がん性併合試験において、12 ppm (0.6 mg/kg/day、区分1の範囲) 以上で赤血球ChE活性低下が、12 ppm (6 mg/kg/day) で脳ChE活性低下がみられた。なお、死亡率が高いために、雄生存例は91 週間で安楽死処置された。対照群の死亡を含めてほとんどの死亡は慢性腎症によるものであった (食安委 動物用医薬品評価書 (2013))。
(5) ウサギを用いた3週間の経皮毒性試験において、0.5 m/kg/day (90日換算: 0.08mg/kg/day、区分1の範囲) 以上で血漿及び赤血球ChE活性低下がみられた (EU EMEA (1999))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 0.0033 mg/L(EPA OPP Pesticide Ecotoxicity Database, 2020)であることから、区分1とした。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく(BIOWIN)、急性毒性は区分1であることから、区分1とした。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


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