NITE統合版 政府によるGHS分類結果

English



一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 33089-61-1
名称 3-メチル-1,5-ジ(2,4-キシリル)-1,3,5-トリアザペンタ-1,4-ジエン (別名:アミトラズ)
物質ID m-nite-33089-61-1_v2
Excelファイルのダウンロード Excel file

関連情報
項目 情報
分類ガイダンス等(外部リンク) ガイダンス一覧へ
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書へ
FAQ(よくある問い合わせ) よくある問い合わせへ
情報源のリスト(Excelファイル) 情報源のリストへ
用語のリスト(Excelファイル) 用語のリストへ
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortalへ

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。なお、可燃性という情報 (HSDB (Access on June 2020)) がある。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素、酸素及び塩素を含まない有機化合物であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
【分類根拠】
(1)~(5) より、区分4とした。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 400~938 mg/kg (Canada Pesticides (2017)、EU EMEA (1997))
(2) ラットのLD50: 400 mg/kg (GESTIS (Access on June 2020)、HSDB (Access on June 2020))
(3) ラットのLD50: 雌: 515 mg/kg、雄: 531 mg/kg (EPA Pesticides RED (1995))
(4) ラットのLD50: 600 mg/kg (JMPR (1999)、食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007)、HSDB (Access on June 2020))
(5) ラットのLD50: 雄: 800 mg/kg (HSDB (Access on June 2020))
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2) からは区分を特定できず、分類できないとした。

【根拠データ】
(1) ウサギのLD50: > 200 mg/kg (JMPR (1999)、EPA Pesticides RED (1995)、食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007)、GESTIS (Access on June 2020)、HSDB (Access on June 2020))
(2) ラットのLD50: > 1,600 mg/kg (Canada Pesticides (2017)、食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007)、HSDB (Access on June 2020))
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1) より、区分に該当しないとした。
なお、ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度 (3.2E-005 mg/L) よりも高いため、粉じんとしてmg/Lを単位とする基準値を適用した。

【根拠データ】
(1) ラットのLC50 (6時間): 65 mg/L (4時間換算値: 98 mg/L) (JMPR (1999)、EU EMEA (1997)、食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007))
(2) 本物質の蒸気圧: 2.0E-006 mmHg (25℃) (HSDB (Access on May 2020)) (飽和蒸気圧濃度換算値: 3.2E-005 mg/L)

【参考データ等】
(3) ラットのLC50 (ばく露時間不明): 2.4 mg/L (Canada Pesticides (2017)、EPA Pesticides RED (1995))
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(4) より、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) 本物質はウサギに対して皮膚及び眼に対して刺激性を示さない (JMPR (1999)、Canada Pesticides (2017))。
(2) 本物質はウサギに対して皮膚及び眼に対してごく軽度の刺激性を示す (Canada Pesticides (2017))。
(3) EPA OPP 81-5に準拠したウサギを用いた皮膚刺激性試験で刺激性を示さない (EPA Pesticides RED (1995))。
(4) ウサギを用いた皮膚刺激性試験で刺激性は認められなかった (食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007)、HSDB (Access on June 2020))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(4) より区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) 本物質はウサギに対して皮膚及び眼に対して刺激性を示さない (JMPR (1999)、Canada Pesticides (2017))。
(2) 本物質はウサギに対して皮膚及び眼に対してごく軽度の刺激性を示す (Canada Pesticides (2017))。
(3) EPA OPP 81-4に準拠したウサギを用いた眼刺激性試験で刺激性を示さない (EPA Pesticides RED (1995))。
(4) ウサギを用いた眼刺激性試験で軽微ないし軽度の刺激性を示した (食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
【分類根拠】
(1)~(4) より、区分1とした。なお、モルモット試験において陽性/陰性の結果が混在するが、試験法の感度の差を考慮し、区分1とした。

【根拠データ】
(1) 本物質はモルモットを用いた皮膚感作性試験 (ビューラー法) で感作性を示さない (JMPR (1999)、Canada Pesticides (2017))。
(2) 本物質はモルモットを用いた皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法) で感作性を示す (Canada Pesticides (2018))。
(3) EPA OPP 81-6に準拠したモルモットを用いた皮膚感作性試験で陰性と報告されている (EPA Pesticides RED (1995))。
(4) モルモットを用いた皮膚感作性試験でマキシマイゼーション法では顕著な陽性反応がみられたが、ビューラー法では陰性であった (食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007))。

【参考データ等】
(5) EU-CLP分類でSkin Sens. 1 (H317) に分類されている (EU CLP分類 (Access on August 2020))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(3) より、区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) in vivoでは、経口投与によるマウスの優性致死試験、ラットの肝臓を用いる不定期DNA合成試験において陰性の報告がある (食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007)、JMPR (1998))。
(2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験及び哺乳類培養細胞を用いる染色体異常試験において陰性の報告がある (同上)。
(3) 本物質は生体において問題となる遺伝毒性はないものと考えられるとの報告がある (食安委 農薬評価書 (2007))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 発がん性 区分2


警告
H351 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1) の既存分類結果及び (2)、(3) で認められた腫瘍発生に基づき区分2とした。大量ばく露によるものとして発がん性を否定する評価もされているが、ハザードに基づいて判断した。

【根拠データ】
(1) 国内外の分類機関による既存分類では、EPAでS (Suggestive Evidence of Carcinogenic Potential) (EPA Annual Cancer Report 2019 (Access on September 2020):2006年分類) に分類されている。
(2) ラットに本物質を2年間混餌投与した試験では発がん性は認められなかった。また、雌雄のマウスに本物質を2年間混餌投与した試験では、最高用量で雌に肝細胞腺腫及びがん、雄で肺腺腫の発生率が増加した。なお、18ヵ月の投与後に認められた体重増加抑制に基づき最高用量は最大耐量を超えたと結論され、最高用量でみられた腫瘍は毒性学的に有意ではないとみなされ、本物質は発がん性なしと結論された (Canada Pesticides (2017))。
(3) 雌雄のマウスに本物質を18ヵ月間又は2年間混餌投与した発がん性試験において、雌でリンパ/細網細胞系腫瘍 (lymphoreticular tumors)、肝細胞がん及び肝細胞腺腫の発生頻度増加が認められたが、明らかな毒性を示した高用量のみで認められ、遺伝毒性も認められていない (食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007))。

【参考データ等】
(4) EPAは、本物質の残留基準値設定に関する最近の評価において、マウスの発がん性試験で認められた肝臓及び肺における腫瘍は一般的にマウスでみられる腫瘍であり、他の悪影響がみられる過剰な用量でのみ認められたとしている (Federal Register Vol.78, No.54 (2013))。
(5) 雌雄のラット及びマウスに本物質を2年間混餌投与した慢性毒性/発がん性併合試験では、発がん性は認められなかった (食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 区分2、授乳に対するまたは授乳を介した影響に関する追加区分


警告
H361
H362
P308+P313
P201
P202
P260
P263
P264
P270
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(4) より、親動物毒性用量で、生殖影響、児動物、胎児への影響がみられたことから区分2とし、また、(1)、(2) より、授乳影響が考えられたため、「授乳に対する又は授乳を介した影響」を追加した。なお、新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) ラットを用いた混餌による3世代繁殖試験において、200 ppm投与群P世代において、発育及び摂餌量に僅かな一時的抑制が認められ、同群F1世代の哺育期間中に顕著な死亡率増加が生じた。このため、200 ppm投与群の試験はF1世代で終了とされている。50 ppm投与群では、腹数及び平均同腹児数に検体投与の影響は認められなかったが、全世代の児動物で死亡率の僅かな増加が認められ、有意差はないものの哺育21日目の同腹児数は対照群より少なかった (食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007))。
(2) ラットを用いた混餌投与による拡張1世代繁殖毒性試験において、P親動物に毒性がみられない用量 (1.5 mg/kg/day) において、児動物毒性 (生後21日での甲状腺/上皮小体重量増加 (雌))、F1世代の離乳後の影響 (生後90日でのT4減少 (雌)) がみられた。P親動物に毒性 (活動性低下、アルカリ性ホスファターゼ活性増加、接触時の発声、取り扱い時の反応亢進、体重減少等) がみられる用量 (7.5 mg/kg/day) で児動物毒性 (生後1~5日での死亡の増加 (哺育1日で痙攣を起こした母動物の6匹の児の喪失を含む)、生存率減少、生後21日の体重減少、生後7~21日の体重増加量減少、生後21日での海馬回と脳梁の厚さの減少 (雄)) がみられ、F1世代の離乳後の影響 (体重減少、取り扱いの反応亢進、立ち上がり減少、活動性低下、アルカリ性ホスファターゼ活性増加、AST、ALT及びGGT増加、ビリルビン増加、肝細胞空胞化、扁桃体の神経変性 (1例) 等)、生殖毒性 (F1出生児数のわずかな減少、子宮絶対重量減少、F1雌動物で発情間期の持続、発情前期増加、原始卵胞の増加等) がみられている (Canada Pesticides (2017))。
(3) 妊娠ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験において、母動物毒性 (15 mg/kg/day以上で体重増加抑制、摂餌量低下) がみられる用量で胎児に尿管拡張及び両側性の腎盂拡張が認められている (食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007))。
(4) 妊娠ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験において、母動物毒性 (12 mg/kg/dayで体重増加抑制) がみられる用量において、胎児に低体重が認められている (食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007))。

【参考データ等】
(5) 妊娠ウサギを用いた強制経口投与による発生毒性試験において、母動物毒性 (体重減少、流産、感染症の悪化) がみられる用量において、胎児に影響はみられていない (食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1 (神経系)、区分3 (麻酔作用)



危険
警告
H370
H336
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
【分類根拠】
(1)~(3) より、区分1 (神経系)、区分3 (麻酔作用) とした。なお、新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) 本物質 (原液50 cc) を摂取した17歳の男性農場労働者で、昏睡、呼吸低下、動脈性低血圧、徐脈がみられた (食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007))。
(2) ボランティア2人へ本物質 (0.25 mg/kg) を単回経口投与した結果、眠気、見当識障害、発話不明瞭、脈拍数、血圧低下がみられた (EPA Pesticides RED (1995)、JMPR (1999)、HSDB (Access on June 2020))。
(3) ラットの急性経口神経毒性試験において、最低用量 (50 mg/kg、区分1の範囲) 以上で、体重減少、運動活動低下がみられた。200 mg/kg (区分1の範囲) 以上で、腹部汚染 (soiled perioculus)、呼吸緩除、前肢握力低下、800 mg/kg (区分2の範囲) 以上で、過敏症、後肢握力異常、痙攣、歩行不能等がみられた (Canada Pesticides (2017))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (中枢神経系、肝臓)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
【分類根拠】
本物質のヒトでの反復ばく露に関する報告はない。実験動物では、(1)~(4) より区分1の用量から中枢神経系、肝臓への影響がみられていることから、区分1 (中枢神経系、肝臓) とした。情報の再検討により、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) イヌの90日間カプセル経口投与試験では、1.0 mg/kg/day (区分1の範囲) 以上で中枢神経系の抑制、運動失調、回帰性の直腸温及び心拍数低下、肝細胞肥大がみられたとの報告がある (食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007)、JMPR (1988)、EPA Pesticides RED (1995))。
(2) ラットの2年間混餌投与試験では、50 ppm (ガイダンス換算値: 2.5 mg/kg/day、区分1の範囲) で神経過敏、興奮性及び攻撃性がみられたとの報告がある (食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007)、EPA Pesticides RED (1995))。
(3) マウスの2年間混餌投与試験では、25 ppm (ガイダンス換算値: 1.25 mg/kg/day、区分1の範囲) 以上の雌で肝臓の過形成性結節、好塩基性肝細胞変性及び斑状血管拡張、100 ppm (ガイダンス換算値: 5 mg/kg/day、区分1の範囲) 以上の雄で攻撃行動、400 ppm (ガイダンス換算値: 20 mg/kg/day、区分2の範囲) の雄で自発運動の亢進、立毛及び円背位の増加、肝腫瘤がみられたとの報告がある (食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007)、EPA Pesticides RED (1995))。
(4) ラットの21日間吸入ばく露試験では、0.1 mg/L (粉じん、区分2の範囲) 以上で呼吸困難、音に対する感受性低下、指診に対する過敏性、攻撃性がみられたとの報告がある (食安委 農薬・動物用医薬品評価書 (2007))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 0.035 mg/L(EPA RED, 1995)であることから、区分1とした。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
急速分解性がなく(BIOWIN)、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 0.0011 mg/L(ECOTOX, 2020、EPA OPP Pesticide Ecotoxicity Database, 2020)から、区分1とした。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

GHS関連情報トップページに戻る