NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 3710-84-7
名称 N,N-ジエチルヒドロキシルアミン【ジエチルヒドロキシルアミン】
物質ID m-nite-3710-84-7_v1
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項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない
-
-
- - 爆発性に関連する原子団 (NO) を含むが、酸素収支が-200より低い (-225) ので区分外とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
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-
- - エアゾール製品でない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分3


警告
H226 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点45℃ (方式不明) (GESTIS (Access on June 2015)) というデータがあり、所定の試験法において区分3に該当すると考えられる。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団 (NO) を含むが、データがなく分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
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-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 分類できない
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- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素、水素以外の元素 (N) と化学結合しているがデータがなく分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
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-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
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- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLD50値として、2,190 mg/kg (ACGIH (7th, 2013)) との報告に基づき区分外 (国連分類基準の区分5) とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分4


警告
H312 P302+P352
P362+P364
P280
P312
P321
P501
ウサギのLD50値として、1,300 mg/kg (ACGIH (7th, 2013)) との報告に基づき、区分4とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分4


警告
H332 P304+P340
P261
P271
P312
ラットのLC50値 (4時間) として、3,140 ppmとの報告 (ACGIH (7th, 2013)) に基づき、区分4とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (4,421 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - ウサギに本物質原液を4時間適用した試験 (49 CFR 173.240) において、全例 (6匹) に刺激性を示す明らかな症状はみられなかった (US EPA/HPV Challenge program (2005)) との報告や、ウサギに対して軽度の刺激性 (ACGIH (7th, 2001))、刺激性なし (ACGIH (7th, 2013)) との報告があることから区分外と判断した。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
ウサギを用いた眼刺激性試験 (ドレイズ法) の報告が2報において、本物質の原液0.1 mLをウサギの結膜嚢に適用した結果、刺激性は浮腫を伴わない結膜発赤に限られ24時間以内に完全に消失したとの報告や、中等度の結膜炎がみられたが72時間以内に回復したとの報告がある (US EPA/HPV Challenge program (2005)、ACGIH (7th, 2001))。以上の結果から区分2Bとした。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 区分に該当しない
-
-
- - モルモットを用いたビューラー試験 (EPA/OPP 81-6、GLP準拠) において、本物質の30%水溶液を適用した試験群および対照群とも惹起後24および48時間の皮膚反応を認めず、陽性率は両群とも0% (それぞれ0/10および0/5) であり、陽性対照群では惹起後24および48時間に全ての部位で紅斑を認め陽性率100% (10/10) であったことから、本物質の30%水溶液は感作性なしと結論されている (US EPA/HPV Challenge program (2005)、HSDB (Access on Jne 2015)、ACGIH (7th, 2013))。以上の結果から、区分外とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、ラットの優性致死試験で陰性及びambiguous (あいまいな結果)、マウス、ラットの骨髄細胞を用いる小核試験で陰性、マウス、ラットの肝不定期DNA合成試験で陰性である (US EPA Challenge program (2005)、ACGIH (7th, 2013))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験、染色体異常試験、不定期DNA合成試験で陽性である (NITE安全性試験 (2009)、US EPA Challenge program (2005)、ACGIH (7th, 2013))。以上より、in vitroで陽性結果があるが、in vivoの複数の試験系で陰性のため、区分2が妥当とは判断されなかった。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、本物質の経口経路 (飲水) によるプロモーター作用検出試験 (ベンゾピレンでイニシエーション) において、雌で胃の乳頭腫の発生率増加がみられ (雄は増加せず)、プロモーター作用の可能性についての記述がある (ACGIH (7th, 2013))。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 妊娠ラットの器官形成期 (妊娠6-15日) に強制経口投与した発生毒性試験において、母動物に体重増加抑制、摂餌量低下がみられる用量 (393、568 mg/kg/day) においても、胎児に発生毒性影響は認められなかった (ACGIH (7th, 2013)、U.S. HPV Challenge Program Test Plan (2005))。しかし、本物質の生殖能への影響に関して、マウスを用いた吸入経路でのニトロエタンとの併用ばく露よる3世代試験報告の情報がある (ACGIH (7th, 2013)) だけで、本物質の分類に利用可能なデータはなく、データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2 (中枢神経系)


警告
H371 P308+P311
P260
P264
P270
P405
P501
ヒトに関する情報はない。実験動物では、ラット、マウスの2,150 mg/kgの経口投与 (区分2超の用量に相当) で筋協調運動の失調、運動性低下 (ACGIH (7th, 2013)、US EPA/HPV Challenge program (2005))、ラットUDS試験の2,000 mg/kg (区分2相当の用量) 経口投与で立毛、嗜眠、マウス小核試験の1,500 mg/kg (区分2相当の用量) 経口投与で嗜眠、振戦 (US EPA/HPV Challenge program (2005))、ラットの11.45 mg/L (区分2相当の用量) 吸入ばく露で、活動低下、ウサギの1,300 mg/kg (区分2相当の用量) 経皮ばく露で、過敏、協調運動失調が認められている (ACGIH (7th, 2013)、US EPA/HPV Challenge program (2005))。以上の症状から、過敏や振戦が認められるため、本物質には中枢神経系影響があり、区分2 (中枢神経系) とした。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ヒトに関する情報はない。
実験動物では、ラットを用いた28日間強制経口投与毒性試験 (OECD TG 407、GLP) において、500 mg/kg/day (90日換算:155.5 mg/kg/day) で流涎、赤色眼脂、赤色鼻汁及び赤色尿がみられた (NITE安全性試験 (2009))。これらの所見は分類根拠とする影響ではなく、また区分2の範囲外の用量であった。
ラットを用いた4週間吸入ばく露試験 (84/449/EEC, B.8) において、1,500 ppm (ガイダンス値換算:1.21 mg/L) で上部気道の刺激に伴う一般状態の異常、被毛の汚れ、閉瞼、活動性亢進 (一過性で、FOB観察において有意な変化ではなかった)、爪先立ち歩行、円背位姿勢、体重増加抑制、摂餌量減少、白血球百分率の変化 (分節核好中球増加、リンパ球減少)、ALP・無機リン・胆汁酸・ALT増加、胸腺絶対・相対重量減少、肝臓絶対・相対重量増加、腸骨・膝窩リンパ節で髄質の形質細胞増加がみとめられた (US EPA Challenge program (2005)、ACGIH (7th, 2013))。これらの所見は区分2の範囲外の用量であるが上限 (1.0 mg/L) 近傍であった。
したがって、データ不足のため分類できないとした。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分に該当しない
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- - 甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 110.56 mg/L(IUCLID, 2000、HSDB, 2008)であることから、区分外とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
-
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- - 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。難水溶性ではなく(水溶解度=89000 mg/L、PHYSPROP Database, 2009)、急性毒性が区分外であることから、区分外とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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