NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 41205-21-4
名称 N-(4’-フルオロフエニル)-2,3-ジクロロマレイミド(別名:フルオルイミド)
物質ID m-nite-41205-21-4_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 自己反応性に関連する原子団 (エチレン基)を含むが、データがなく分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素、塩素及び酸素を含む有機化合物であるが、このフッ素、塩素及び酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ラット(雄)のLD50:> 5,000 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2013))
(2)ラットのLD50:> 15,000 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2013))
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)マウスのLD50:> 5,000 mg/kg(食安委 農薬評価書 (2013))
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分3


危険
H331 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P311
P321
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2)より、区分3とした。

【根拠データ】
(1)ラット(雄)のLC50(4時間):0.57 mg/L(GLP)(食安委 農薬評価書 (2013))
(2)ラット(雌)のLC50(4時間):0.72 mg/L(GLP)(食安委 農薬評価書 (2013))
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=2/群)を用いた皮膚刺激性試験(24時間適用、3日観察)において、本物質10、100、1,000mgを殺菌蒸留水0.5mLで湿らせて適用したところ、1日後にわずかな紅斑がみられたが、2日後に消失したとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
(2)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(GLP、75%水和剤、4時間適用、7日観察)において、適用終了1時間後に非常に軽度な紅斑がみられたが、3~5日後には消失した(紅斑・痂皮スコア:0/0/0/0.8/0/1、浮腫スコア:0/0/0/0/0/0)との報告がある(農薬抄録 (2015))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
【分類根拠】
(1)、(2)より、区分1とした。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験において、本物質100mg投与群で角膜が白濁し、眼球内外に血管が出現し、14日後には失明の状況を呈した(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
(2)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験(GLP、75%水和剤を点眼、21日観察)において、24、48時間後に、虹彩細部が不明瞭及び不明なび慢性角膜混濁、び慢性の深紅色及び牛肉様赤色を呈した結膜、眼瞼の1/2及び1/2以上の閉鎖を伴う結膜浮腫が認められた。72時間後以降、反応は徐々に軽減したが、角膜混濁は1匹を除き、すべての動物で、21日後まで持続した(角膜混濁スコア:2/2/2/3/2.7/2.3、虹彩炎スコア:0/0/0/-/-/-、結膜発赤スコア:1.7/2.7/2.3/3/2.3/2、結膜浮腫スコア:3.3/3.3/3.7/4/3.3/3)との報告がある(農薬抄録 (2015))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
【分類根拠】
(1)より、区分1とした。

【根拠データ】
(1)マウス(n=4/群)を用いた局所リンパ節試験(GLP)において、刺激指数(SI値)は15.55(2.5%)、23.09(5%)、27.33(10%)であり、皮膚感作性は陽性と判断された(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(3)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)マウスの骨髄細胞を用いた小核試験(腹腔内投与)で陰性の報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
(2)細菌復帰突然変異試験で弱陽性(Salmonella typhimurium( TA98 、TA100 株))、陰性の報告があるが、より高用量まで実施された試験結果を含め総合的に判断して、結果は陰性であると考えられた。また、(1)のin vivoの陰性結果と合わせてフルオルイミドに遺伝毒性はないものと考えられた。(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
(3)ほ乳類の培養細胞を用いた染色体異常試験で陰性の結果が得られている(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 発がん性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
国内外の分類機関による既存分類結果はないが、(1)、(2)の試験結果より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた2年間混餌投与による慢性毒性/発がん性併合試験において、3,200 ppm(雄/雌:150/184 mg/kg/day)までの用量で検体投与により発生頻度の増加した腫瘍性病変は認められなかった。発がん性は認められなかった(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
(2)マウスを用いた2年間混餌投与による発がん性試験では、6,000 ppm(同942/1,120 mg/kg/day)までの用量で検体投与により発生頻度の増加した腫瘍性病変は認められなかった。発がん性は認められなかった(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 区分1B


危険
H360 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(5)より、区分1Bとした。なお、(1)では親動物に一般毒性影響がみられた用量であるが、児動物に同腹児数低下及び生存率低下など重大な影響がみられており、(2)では出生後の投与によりいずれの世代でも骨格異常がみられている。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた混餌投与による三世代繁殖試験において、2,000 ppmでP、F1、及びF2親動物に一般毒性影響(食道及び胃角質化、脾臓のヘモジデリン沈着等)、F1及びF2親動物に体重増加抑制(雌)、児動物に同腹児数低下、生後25日での生存率低下、食道及び胃角質化がみられた。また、親動物に体重増加抑制・摂餌量減少などがみられる最高用量でF1及びF2親動物の繁殖能に対する影響(交尾率・妊娠率低下)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
(2)(1)の追加試験として実施されたラットを用いた混餌投与による三世代繁殖試験において、F1及びF2親動物、F1、F2及びF3児動物に成長過程で骨格形態に異常が生じることを示唆する大腿骨、脛骨、腓骨の短縮、上腕骨の短縮、椎骨の異常(脊柱弯曲等)等がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
(3)ラットを用いた混餌投与による二世代生殖毒性試験において、繁殖能に対する影響は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
(4)ラットを用いた強制経口投与による発生毒性試験において、1,000 mg/kg/dayで親動物に体重増加抑制、摂餌量低下、児動物に低体重(雌雄)がみられたが、催奇形性は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
(5)ウサギを用いた強制経口投与による発生毒性試験において、催奇形性は認められなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(呼吸器)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
【分類根拠】
(1)より、区分1(呼吸器)とした。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた単回吸入ばく露試験(GLP、4時間)において、0.29mg/L(雄、区分1の範囲)以上および0.67mg/L(雌、区分1の範囲) 以上で死亡例がみられ、症状として自発運動量減少、不整呼吸、あえぎ、ラッセル音及び尿失禁がみられた。また、死亡例の剖検では肺全葉の赤色化、胸水貯留および気管内の黄色物貯留がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。

【参考データ等】
(2)ラットを用いた単回経口投与試験において、2,000~4,000 mg/㎏(区分2~区分に該当しない範囲)で症状および死亡例はみられなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
(3)マウスを用いた単回経皮投与試験において、5,000 mg/kg(区分に該当しない範囲)で症状および死亡例はみられなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(5)より標的臓器は腎臓である可能性が示唆されるが、区分2までの用量範囲で明瞭な影響はみられない。よって、経口経路では区分に該当しない。ただし、他経路では情報がなく、データ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた混餌投与による90日間反復経口投与試験において、1,000 ppm以上(57.7 mg/kg/day(雄)、62.5 mg/㎏/day(雌)、区分2の範囲)で腎絶対および比重量増加(雌)、肺絶対および比重量増加(雌)、小腸リーベルキューン腺萎縮(雌)がみられ、10,000ppm(577 mg/kg/day(雄)、656 mg/kg/day(雌)、区分に該当しない範囲)でALT増加(雄)、リンパ節リンパろ胞萎縮(雄)、大腸パネート細胞異常細胞分裂(雄)およびリーベルキューン腺萎縮、胃上部上皮細胞剥離(雄)、肝細胞混濁腫脹(雄)、小腸粘膜固有層水腫(雌)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
(2)ラットを用いた混餌投与による90日間反復経口投与試験において、500 ppm以上(51.9 mg/kg/day(雄)、57.8 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で腎尿細管上皮核濃縮、尿細管上皮結晶沈着、脾リンパろ胞壊死(雌)がみられ、1,000 ppm(111 mg/kg/day(雄)、116 mg/kg/day(雌)、区分に該当しない範囲)で副腎絶対および比重量増加がみられ、5,000 ppm(553 mg/kg/day(雄)、582 mg/kg/day(雌)、区分に該当しない範囲)でHt、HbおよびRBC減少、MCVおよびWBC増加(雄)、MCHC減少、脾絶対および比重量増加、脾赤脾髄充血(雄)、下痢がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
(3)マウスを用いた混餌投与による90日間反復経口投与試験において、1,000 ppm以上(123 mg/kg/day(雄)、141 mg/kg/day(雌)、区分に該当しない範囲)で体重増加抑制(雄)、摂餌量低下(雄)、小腸リーベルキューン腺萎縮(雌)がみられ、10,000 ppm(1,210 mg/kg/day(雄)、1,160 mg/kg/day(雌)、区分に該当しない範囲)で大腸リーベルキューン腺萎縮、骨髄造血機能減退、腎糸球体疎鬆化(雄)、尿細管ネフローシス(雄)、肝多核細胞出現(雄)、脳神経細胞変性(雄)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
(4)マウスを用いた混餌投与による90日間反復経口投与試験において、500 ppm(96.8 mg/kg/day(雄)、74.1 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)で腎尿細管上皮結晶沈着がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
(5)マウスを用いた混餌投与による2年間慢性毒性/発がん性併合試験において、2,000 ppm以上(279 mg/kg/day(雄)、371 mg/kg/day(雌)、区分に該当しない範囲)で角膜炎発生率増加(雌)がみられ、6,000 ppm(942 mg/kg/day(雄)、1,120 mg/kg/day(雌)、区分に該当しない範囲)で体重増加抑制、腎絶対、比重量および対脳重量比減少(雄)、角膜混濁増加、角膜炎発生率増加(雄)、HbおよびHt減少(雌)、脾臓絶対、比重量および対脳重量比減少(雌)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。

【参考データ等】
(6)イヌを用いたカプセル投与による2年間慢性毒性試験において、250 mg/kg/day(区分に該当しない範囲)で影響がみられなかったとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
(7)ラットを用いた混餌投与による2年間慢性毒性/がん原性併合試験において、800 ppm以上(37.2 mg/kg/day(雄)、45.9 mg/kg/day(雌)、区分2の範囲)でASTおよびALT増加(雄)、T.Chol減少(雄)がみられ、3,200 ppm(150 mg/kg/day(雄)、184 mg/kg/day(雌)、区分に該当しない範囲)でRBC、Ht減少(雄)、Hb減少、ALP減少、T.Chol減少(雌)、前胃浮腫、前胃粘膜浮腫、角化亢進およびびらん、前胃扁平上皮増生(雄)がみられたとの報告がある(食安委 農薬評価書 (2013)、農薬抄録 (2015))。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 0.883 mg/L(農薬抄録, 2015)であることから、区分1とした。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、藻類(ムレミカヅキモ)の72時間NOErC = 36.43 mg/L(農薬抄録, 2015)から、区分に該当しないとなる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 0.883 mg/L(農薬抄録, 2015)から、区分1となる。
以上の結果を比較し、区分1とした。
令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和2年度(2020年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


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