NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 50-18-0
名称 シクロホスファミド無水物
物質ID m-nite-50-18-0_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
-
-
- - リンを含む化合物であるが、水溶解度(40g/L)(Merck(14th, 2006))というデータがあり、水に対して安定であると考えられる。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- - 酸素がリンと結合している有機化合物であるが、データがなく分類できない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 融点が55℃以下の固体であるが、データがなく分類できない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分3


危険
H301 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
ラットLD50値は180 mg/kg(IARC 26(1981))であるとの報告に基づき、区分3とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足で分類できない。
なお、本剤は皮膚を刺激するとの記述(SITTIG(5th, 2008))があるが詳細は不明である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足で分類できない。なお本剤は眼を刺激し、重度の損傷を起こす可能性があるとの記述(SITTIG(5th, 2008))があるが詳細は不明である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 区分1B


危険
H340 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
マウス及びラットを用いた優性致死試験(生殖細胞in vivo経世代変異原性試験)で陽性の報告(IARC vol.26(1981))に基づき区分1Bとした。なお、チャイニーズハムスター及びマウスの精原細胞を用いた染色体異常試験(生殖細胞in vivo変異原性試験)で陽性の報告(IARC vol.26(1981))、マウス及びラットを用いた骨髄細胞及び末梢血を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)で陽性の報告(NTP DB(access on Oct., 2009))がある。また、シクロホスファミドによる治療を受けた非悪性疾患の小児及び慢性関節リウマチ患者の末梢血リンパ球、再発性卵巣及び子宮がん患者にシクロホスファミドを静脈内投与後3~24時間後のリンパ球、リンパ肉芽腫症患者にシクロホスファミドを投与後24~72時間後の骨髄及びリンパ節細胞において、いずれも染色体異常数の増加が報告されている(IARC 26(1981))。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 区分1A


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
IARCでGroup 1に分類されている(IARC 100A(2008))ことから、区分1Aに分類した。
なお、当該薬物の治療により、非悪性疾患の患者では少なくとも30例の悪性腫瘍(非リンパ性白血病、膀胱がん等)が報告され、さらに悪性腫瘍の患者では83例の二次悪性腫瘍(非リンパ性白血病、膀胱がん等)の報告(IARC 26(1981))がある。また、ラットの生涯にわたり経口投与した試験でも、ヒトと同様に膀胱に対する臓器特異的な影響が見られ、膀胱がんの発生が報告されている(IARC 26(1981))。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 区分1A、授乳に対するまたは授乳を介した影響に関する追加区分


危険
H360
H362
P308+P313
P201
P202
P260
P263
P264
P270
P280
P405
P501
シクロホスファミドは男女の生殖細胞に損傷を与え、不妊症を引き起こすとの報告(IARC 26(1981))、また妊娠中に本剤による治療を受けた女性からの出生児に母指、または中手骨および指節骨の欠損、口蓋裂、冠動脈欠損、眼及び耳の奇形、および多発奇形が報告されている(IARC 26(1981)、Birth Defects(3rd, 2000))ことから、区分1Aとした。また、乳汁中に分泌されていることが報告されているとの記載(医療用医薬品集(2010))があることから、授乳に対するまたは授乳を介した影響に関する追加区分とした。なお、実験動物ではシクロホスファミドはマウス、ラット、ウサギなどいくつかの動物種で催奇形性が見られる(IARC 26(1981))と記述されている。事実、ラット又はマウスを用いた試験(IARC vol.26(1981))で出生仔に眼の異常及び骨格欠損(手足、指)等種ーの奇形(IARC vol.26(1981)、Birth Defects(3rd, 2000))、ウサギを用いた試験では出生仔に口蓋裂及び顎欠損(Birth Defects(3rd, 2000))がそれぞれ報告されている。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(骨髄)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
本物質は抗腫瘍剤であり、重大な副作用として骨髄抑制(白血球減少、血小板減少などを起こす)の記載がある(医療用医薬品集(2010))ことから区分1(骨髄)とした。なお、マウス、ラットおよびイヌを用いた試験では白血球減少、血小板低下が報告されている(IARC 26(1981))。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(骨髄、心臓、肝臓、免疫系、全身毒性)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
本物質は抗悪性腫瘍剤であり、重大な副作用として骨髄抑制(汎血球減少、貧血、血小板減少、出血などを起こす)の記載(医療用医薬品集(2010))があり、さらに、心筋障害、心不全が0.1~0.5%未満の頻度で発現するとの記載(医療用医薬品集(2010))に基づき、区分1(骨髄、心臓)とした。一方、重大な副作用として頻度不明ながら肝機能障害、黄疸が記載されている(医療用医薬品集(2010))ことから、区分1(肝臓)とした。その他に本物質投与により、頻度不明ながらアナフィラキシー様症状、出血性膀胱炎、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)など、また、0.1~0.5%未満の頻度でイレウス、胃腸出血、間質性肺炎などが報告されている(医療用医薬品集(2010))が、これらの副作用症状には免疫系への関与が考えられ、あるいは標的臓器の特定が困難なため、区分1(免疫系、全身毒性)とした。以上より分類は区分1(骨髄、心臓、肝臓、免疫系、全身毒性)となる。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 オゾン層への有害性 -
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分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
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