NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 513-78-0,93820-02-1
名称 炭酸カドミウム
物質ID m-nite-513-78-0_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関する原子団を含まない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 水に対して安定(水に実質的に不溶、Merck(13th,2001))。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 酸素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 有機化合物でない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットを用いた経口投与試験のLD50 438 mg/kg(RTECS(2005))から、区分4とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
本物質自体の利用可能なin vivoデータが得られなかったため、カドミウム化合物全般(カドミウムイオンCd2+として)の情報を対象とした。
(1)、(2)より、水溶性の塩化カドミウムでは生殖細胞及び体細胞で陽性の報告が得られている。本物質の水溶解度は低いが、体内に取り込まれた場合、塩化カドミウムと類似の有害性が生じる可能性があることから区分2とした。カドミウム化合物全般の知見ならびに本物質の水溶性を考慮し、区分を変更した。

【根拠データ】
(1)カドミウム(主に塩化カドミウム)投与後に、マウスの精母細胞とハムスターの卵母細胞に染色体異常、及びマウスの精子細胞における遺伝子発現の変化が生じたとの報告がある(ATSDR(2012)、IARC 58(1993))。
(2)塩化カドミウムをマウスに投与した結果、末梢血における用量依存的な小核誘発性、姉妹染色分体交換、染色体異常の頻度の増加が認められたとの報告、また、ラットに、一本鎖DNA切断の増加が認められたとの報告がある(EU-RAR(2007)、DFGOT vol. 22(2006)、NICNAS IMAP(Accessed Dec. 2018))。

【参考データ等】
(3)カドミウム(化合物は非特定)に職業的にばく露された作業者の末梢血リンパ球において小核頻度と姉妹染色分体交換頻度の増加が示されたとの報告や中国のカドミウム汚染地域の住民から採取したヒトリンパ球において小核頻度の増加、染色体異常の頻度と重度の異常例の割合の増加が示されたとの報告があるものの、相反知見も報告されている(ATSDR(2012))。
(4)In vivoでは、カドミウム(主に塩化カドミウム)を投与した優性致死試験は陰性であった(ATSDR(2012)、IARC 58(1993)、DFGOT vol. 22(2006))。
(5)In vitroでは、細菌を用いた復帰突然変異試験、哺乳類培養(CHO)細胞を用いた染色体異常および姉妹染色分体交換試験で陽性の報告がある(NICNAS IMAP(Accessed Jan. 2019))。
(6)本物質の水溶解度は、28 μg/L(IARC 58(1993)、DFGOT vol. 22(2006)) 3.2 mg/L(計算値)(REACH登録情報(Accessed Feb. 2019))である。
(7)EU CLPでは、本物質はMuta. 1Bに分類されている。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 区分1A


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
NTP(2005)でK(Cadmium and Cadmium Compoundsとして)、IARC(1993)でGroup 1(Cadmium and Cadmium Compoundsとして)、日本産業衛生学会で1(カドミウム及びカドミウム化合物として)と分類されていることから、区分1Aとした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。
なお、カドミウムの生殖毒性に関する情報として、塩化カドミウム、CAS:10108-64-2も参照されたい。
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(呼吸器)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
実験動物では「肺及び消化管の変色および出血」(HSDB(1999))、「ラッセル音、呼吸促迫」(ATSDR(1999))等の記述があることから、肺が標的臓器と考えられた。なお実験動物に対する影響は、区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。
よって、以上より分類は区分1(呼吸器)とした。
なお、カドミウム化合物のヒトでの急性毒性としては「吸入暴露では化学性肺炎と肺水腫、経口摂取では急激で重篤な悪心、嘔吐、腹痛」(EHC 134(1992))がみられた。
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - データなし。
なお、カドミウム化合物の慢性毒性としては「腎不全と肺気腫」(EHC 134(1992))、「高カルシウム尿, 血中燐酸濃度減少, 腎結石形成, 骨粗鬆症、骨軟化症」(CaPSAR(1994))がみられた。
平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分4
-
-
H413 P273
P501
水溶解度までの濃度で急性毒性が報告されていないが、金属化合物であり水中での挙動が不明であるため、区分4とした。 平成18年度(2006年度) マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版)
12 オゾン層への有害性 -
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分類結果の利用に関する注意事項:
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  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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