NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 53-16-7
名称 1,3,5(10)エストラトリエン-3-オール-17-オン (別名:エストロン)
物質ID m-nite-53-16-7_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品ではない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - 金属及び半金属 (B, Si, P Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
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- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
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-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義における固体である。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 区分1A


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
本物質 (別名: エストロン) はエストロゲンの一種であり、閉経後の女性の治療等に用いられる (医療用医薬品集2017 (2016)、HSDB (Access on August 2017))。ヒトでは、本物質単独ではないが、結合型エストロゲン (エストロン硫酸エステルナトリウム、エクイリン硫酸エステルナトリウム、17α-ジヒドロエクイリン硫酸エステルナトリウムの配合剤) を子宮摘出患者に対して投薬した場合や、結合型エストロゲンと黄体ホルモンを併用した女性が乳がんになる危険性が有意に上昇するとの報告がある (医療用医薬品集2017 (2016))。女性ホルモン製剤による閉経後エストロゲン療法では乳がん、子宮内膜がんのリスクの上昇が複数のコホート研究、症例対象研究で報告されており、IARCは閉経後エストロゲン療法に対しグループ1に分類している (IARC 72 (1999))。実験動物では本物質を去勢雄マウスに飲水又は混餌投与、無処置雄マウスに経皮投与又は皮下/筋肉内投与、去勢雄ラット又は卵巣摘出雌ラットに皮下/筋肉内投与した各試験において、乳腺腫瘍がいずれも高頻度に認められた (IARC 21 (1979)、IARC 72 (1999))。また、無処置雌雄ラットに皮下投与した試験で乳腺腫瘍に加えて、下垂体腫瘍が全例にみられ、去勢雄ハムスターに皮下/筋肉内投与した試験では腎臓の悪性腫瘍と下垂体腺腫がみられた (IARC 21 (1979)、IARC 72 (1999))。IARCはエストラジオールと本物質は実験動物で発がん性の十分な証拠があるとしている (IARC 72 (1999))。以上より、本項は区分1Aとした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 区分1A


危険
H360 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
本物質 (別名: エストロン) はエストロゲンの一種であり、閉経後の女性の治療等に用いられる (医療用医薬品集2017 (2016)、(HSDB (Access on August 2017))。
  ヒトでは、本物質単独ではないが、結合型エストロゲン (エストロン硫酸エステルナトリウム、エクイリン硫酸エステルナトリウム、17α-ジヒドロエクイリン硫酸エステルナトリウムの配合剤) は妊婦又は妊娠している可能性のある婦人 (妊婦・産婦・授乳婦) に対しては、安全性が確立されていないため禁忌とされている (医療用医薬品集2017 (2016))。実験動物では、妊娠ラットの妊娠早期 (受精卵着床前) に0.02 mg/匹、又は妊娠1~7日に0.0175 mg/kg/day を皮下投与した結果、妊娠が途絶したとの報告、妊娠ラットに0.02~0.05 mg/kg/day を妊娠2~4日に皮下投与した結果、用量依存的な受胎率の減少がみられたとの報告、妊娠ラットに0.4 mg/kg を妊娠8~11日のいずれかの日に単回皮下投与した結果、生存胎児数の顕著な減少及び分娩遅延がみられたとの報告、及び妊娠ラットに0.14 mg/kg を妊娠6~10日のいずれかの日に単回皮下投与した結果、着床数の減少、死亡胎児数の増加、胎児の成長異常がみられたとの報告がある (IARC 21 (1979))。この他、妊娠マウスに0.1ないし0.2 mg/匹を妊娠11~16日に皮下投与した試験では口蓋裂の発生頻度増加 (12.4% vs 1.1% (対照群)) がみられたとの報告がある (IARC 21 (1979))。
  以上、ヒトで本物質を含む合剤が妊婦等に対して禁忌とされており、動物実験で妊娠不成立、受胎率低下、胎児毒性、奇形など重大な生殖発生影響が生じることから、本項は区分1Aとした。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(血液凝固系、神経系、胆嚢)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
本物質 (別名: エストロン) はエストロゲンの一種であり、閉経後の女性の治療等に用いられる (医療用医薬品集2017 (2016)、(HSDB (Access on August 2017))。
  ヒトについて、本物質単独ではないが、結合型エストロゲン (エストロン硫酸エステルナトリウム、エクイリン硫酸エステルナトリウム、17α-ジヒドロエクイリン硫酸エステルナトリウムの配合剤) の重篤な副作用として、血栓症あるいは血栓塞栓症 (四肢、肺、心、脳、網膜等) が現れることがあるとの記載がある (医療用医薬品集2017 (2016))。また、ホルモン補充療法 (HRT) と冠動脈性心疾患の危険性、脳卒中の危険性及び認知症の危険性、胆嚢疾患危険性についての報告があり、結合型エストロゲンと黄体ホルモンの配合剤によるHRTでは、冠動脈性心疾患、脳卒中、アルツハイマーを含む認知症、胆嚢疾患危険性が有意に高くなるとの報告があり、並行して行われた子宮摘出者に結合型エストロゲン投与では、脳卒中 (主として脳梗塞) 及び胆嚢疾患の危険性が有意に高く、アルツハイマーを含む認知症の危険性が高い傾向がみられている (医療用医薬品集2017 (2016))。
  以上、ヒトについて血栓症あるいは血栓塞栓症のほか、神経系、胆嚢への影響がみられていることから区分1 (血液凝固系、神経系、胆嚢) とした。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
甲殻類(アミ)96時間LC50 >10 mg/L(NLM HSDB:2012、EPA AQUIRE:2017, Ghekiere,A.et al(2006))であることから、区分2とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BioWin)、魚類(ゼブラフィッシュ)の40日間NOEC(生存率)= 0.0000977 mg/L(EPA AQUIRE:2017, Holbech,H. et al(2006))であることから、区分1となる。
  慢性毒性データが得られていない栄養段階(藻類)に対しては、急性毒性データが得られていないため、分類できないとなる。
  以上の結果から、区分1とした。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
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  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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