NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 563-04-2
名称 トリ-3-トリル=ホスファート 【m-トリクレジルホスフェート】
物質ID m-nite-563-04-2_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 分類できない
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- - 融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない
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- - 半金属(P)を含むが、水に不溶(GESTIS(Accessed Sept. 2018))との観察結果があり、水と激しく反応することはないと考えられる。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義における固体である。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 分類できない
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- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物である。しかし、この酸素が炭素及び水素以外の元素(P)と結合しているが、データがなく、分類できない。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
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- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
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- - 融点が55℃以下の固体であるが、データがなく分類できない。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
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健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
ラットを含めげっ歯類のデータがなく、データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1)ウサギのLD50:> 3,000 mg/kg(EHC 110(1990)、環境省リスク評価第4巻(2005))
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における固体である。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
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- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。なお、(1)もあるが、詳細不明である。

【参考データ等】
(1)モルモットに対する皮膚刺激性は本物質では軽度、o-異性体(CAS:78-30-8)及びp-異性体(CAS:78-32-0)では中等度、異性体混合物(CAS:1330-78-5)では刺激性なしとの報告がある(環境省リスク評価第4巻(2005))。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。なお、(1)の報告もあるが、詳細不明である。

【参考データ等】
(1)高温環境下で蒸気になれば眼刺激性を示すおそれがあるとの記述がある。(HSDB(2013))。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1)皮膚炎が発生したヒト(67歳女性)に対するパッチテストでは本物質の0.5%溶液で陽性反応がみられたが、p-異性体(CAS:78-32-0)では5%溶液で反応が見られなかったとの報告がある(HSDB(2013)、Carlsen L, et al.(1986))。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
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- - 【分類根拠】
In vivoのデータがなく、データ不足のため分類できない。

【根拠データ】
(1)In vitroにおいて、細菌を用いた復帰突然変異試験結果は陰性であった(NTP DB(Accessed Sept. 2018))。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
-
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- - 【分類根拠】
発がん性に関して、利用可能なヒトを対象とした報告はない。
国内外の分類機関による既存分類はなく、動物実験についても、高純度の本物質を用いた試験報告はないため、データ不足のため分類できないとした。なお、(1)の異性体混合物をラット及びマウスに2年間混餌投与した発がん性試験では、両種の雌雄いずれにも発がん性の証拠はみられなかった。

【参考データ等】
(1)本物質21%、p-異性体4%、o-異性体1%未満含む純度79%の異性体混合物(りん酸トリクレジル(CAS:1330-78-5))を被験物質とし、ラット及びマウスに2年間混餌投与した発がん性試験では、両種の雌雄いずれにも発がん性の証拠はみられなかった(NTP TR433(1994)、環境省リスク評価第4巻(2005))。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)に基づき、異性体混合物は区分1Bと分類されている(平成20年度GHS分類結果)が、高純度の本物質を用いた試験報告はなく、データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1)本物質21%、p-異性体4%、o-異性体1%未満含む純度79%の異性体混合物(りん酸トリクレジル(CAS:1330-78-5))を被験物質としたマウスの連続交配による2世代試験において、F0世代に産児数の減少、精子への影響(精子の数・運動性低下、形態異常)、F1世代にも妊娠率低下、出生児数減少、精子運動性低下がみられたとの報告がある(環境省リスク評価第4巻(2005))。

平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
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- - 【分類根拠】
(1)、(2)のデータより、o-体は神経毒性がある物質であるが、m-体である本物質について、神経毒性を疑うべきヒト及び実験動物のデータは得られなかった。その他、神経系以外の標的臓器を特定可能なデータはなく、本項は分類できないとした。

【参考データ】
(1)りん酸トリクレジル(CAS:1330-78-5)の環境省リスク評価書に記述されているように、食用油からの摂取や職業暴露による神経毒性はo-異性体によるものとされている(環境省リスク評価第4巻(2005))。
(2)ヒトでの毒性及び神経毒性の強さは3つの異性体間で、p-異性体 < m-異性体 < o-異性体 の順に強く、成人の経口致死量はo-異性体で1~10 g、m-異性体及びp-異性体は実質的に無毒であり、神経の脱髄を生じないとの記述がある(PATTY(6th, 2012))。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
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- - 【分類根拠】
本物質のヒトでの影響に関しては神経系影響を含め分類に利用可能な情報はない。動物試験も高純度の本物質を用いた試験報告はない。よって、データ不足のため分類できない。なお、(1)(2)は、いずれも本物質投与による影響と言えず、分類に利用できない。

【参考データ等】
(1)本物質60~65%、p-異性体30~35%の組成比からなるりん酸トリクレジル(TCP(CAS:1330-78-5))を被験物質としたラット90日間強制経口投与試験では区分2の範囲で雌に貧血を窺わせる血液学的変化がみられたとの報告がある(環境省リスク評価第4巻(2005))。
(2)本物質21%、p-異性体4%、o-異性体1%未満を含む純度78%のTCPを被験物質としたラット及びマウスの13週間及び2年間混餌投与試験では区分2の用量で副腎皮質の変化(細胞質の空胞化など)がみられたとの報告がある(NTP TR433(1994))。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - 信頼性のある急性毒性データが得られていない。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性がないが(難分解、BODによる平均分解度: 37%(化審法DB: 1975))、信頼性のある急性毒性データが得られていないことから、分類できないとした。 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし 平成30年度(2018年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
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