NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 5989-27-5
名称 (4R)-パラ-メンタ-1,8-ジエン(別名:d-リモネン)
物質ID m-nite-5989-27-5_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義による液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義による液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義による液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
6 引火性液体 区分3


警告
H226 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点48℃ (closed cup) (HSDB (2006), ICSC (2005), ICSC(J) (2005))に基づいて、区分3にした。
UNRTDG3III(UNRTDG, Rev.15. 2007)である。
平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義による液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関わる原子団、および自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点が237℃(HSDB(2006), ICSC(2005), ICSC(J)(2005))である。分類指針において発火点70℃以上は区分外である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義による液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。

平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属又は半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 酸素、フッ素または塩素を含まない有機化合物である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義による液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - ラットにおけるLD50値 雄 4.4g/kg, 雌 5.1g/kg(CICADs(No. 5, 1998))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない
-
-
- - ウサギにおけるLD50値 >5 g/kg(DFGOT(vol.1, 1991))に基づき、区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義による液体である。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
ヒト(パッチテスト)において、刺激性が72時間継続し、経皮暴露(2時間)によって火傷、そう痒、痛み、紫斑発疹がみられた(CICADs(No.5, 1998))。ウサギの試験(OECD TG 404)において、皮膚一次刺激指数が8ランク中3.5位を示した。以上の結果およびEU分類でR38(区分2または3相当)である(EU-Annex I, access on 12. 2008)ことから、区分2とした。
平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - ウサギにおいて、刺激性が認められている(CICADs(no.5, 1998))が、このデータだけでは区分が特定できないことから、データ不足のため分類できないとした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
ヒト(パッチテスト)において、10-15分で感作性がみられ(CICADs(No.5, 1998))、モルモットによるMaximization testにおいて感作性が認められた(CICADs(No.5, 1998))。以上の結果およびEU分類においてR43(区分1相当)(EU-Annex I, access on 12. 2008)、DFGにてSh(MAK/BAT(2007))であることから、区分1とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - 体細胞in vivo変異原性試験(マウススポット試験)で陰性である(IARC(vol.73, 1999))ことから区分外とした。in vitro試験では、マウスリンフォーマ試験、CHO細胞を用いた染色体異常試験、エームス試験にて陰性結果を示した(CICADs(No.5, 1998)), IARC(vol.73, 1999))。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
6 発がん性 区分に該当しない
-
-
- - IARCでGroup3(IARC Vol. 73,1999)に分類されており、ラット(F344/N)を用いた強制経口投与、生涯試験において、雄でのみ尿細管腺腫がみられ、雌に発がん性は認められなかった(CICADs No.5, 1998)。マウス(B6C3F1)を用いた強制経口投与、生涯試験(IARC vol.73, 1999)において、発がん性は認められなかった。ラット雄にみられた所見は、種および性依存性のものであると記述がある(CICADs No. 5, 1998)。したがって、ヒトに対する発がん性は疑われないことから区分外とした。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - ラットおよびマウスを用いた催奇形性試験において、母獣に一般毒性がみられる用量で胎児の臓器(胸腺、脾臓、卵巣)重量の減少、骨格変異(腰肋、肋骨の癒合)、化骨遅延がみられた(CICADs(No.5, 1998))が程度が不明であり、親の生殖能力に対する影響の情報がないため分類できない。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - ヒト8人による2時間吸入試験(10, 225, 450 mg/m3)において、高濃度群で軽微な肺活量の減退が見られたのみで中枢神経系に関連する異常は見られなかった(CICAD(No.5, 1998))。ボランティアによる経口試験(20g)において下痢、痛みを伴う収縮(painful constriction)およびタンパク尿が認められたが、肝臓(総タンパク、ビリルビン、コレステロール、酵素群)に異常は見られなかった(CICAD(No.5, 1998))。ラットの強制経口試験(0-1200mg/kg bw)において、肝トリグリセリド、microsomal proteins、肝チトクロームb5および薬物代謝酵素類に異常は見られなかった(JECFA(1993))。以上の結果、ヒトおよび動物において重大な変化が認められなかったことから経口、吸入経路では区分外相当であるが、経皮暴露のデータはなく分類できないとした。ラット(Sprague-Dawley)の単回投与試験(雌雄, 0-409mg/kg)にて、409mg/kg群で硝子滴が10を示した(対象群; 3)が、本物質とα2uグロブリンの関連性が記述されていることから、種および性依存性と判断し分類根拠には採用しなかった。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ラットによる16日間強制経口試験(0-6600mg/kg(90日換算:73-1173mg/kg))において1650mg/kg群およびそれ以下の投与群において毒性症状および本物質に起因する組織学的変化は認められなかった(JECFA(1993))。ラットによる30日間経口試験(0-2770mg/kg(90日補正: 92-923mg/kg))においては、雄の腎髄質の外側部位に顆粒円柱が認められた以外に臓器重量、尿、血液および生化学検査において変化は認められなかった(JECFA(1993))。以上の結果から経口経路では区分外相当であるが、経皮、吸入暴露のデータはなく分類できないとした。なお、ラット雄で見られた所見は、α2uグロブリンの影響が示唆されるため分類根拠には採用しなかった。 平成20年度(2008年度) ガイダンス(H20.9.5版)(GHS 2版)
10 誤えん有害性 区分1


危険
H304 P301+P310
P331
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(3)より、区分1とした。なお、新たな知見に基づき分類結果を変更した。旧分類からEUでGHS区分が追加されたため、誤えん有害性の項目を見直した(2022年度)。

【根拠データ】
(1)本物質は炭化水素化合物である。
(2)蒸気圧(25℃)1.98 mm Hg、及び密度(20℃)0.8411(HSDB in PubChem (Accessed Sep. 2022))より、動粘性率は2.35 mm2/s(25℃)と算出される。
(3)動粘性率の文献値として、本物質(D-limonene)では0.897(25℃)及び1.1 mm2/s(25℃)、L-limonene(CASRN:5989-54-8)では1.002 mm2/s(25℃)の報告がある(CLH Report (2018))。

【参考データ等】
(4)本物質は、EU CLHにおいて、区分1に分類されている。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 0.307 mg/L(EU CLP CLH, 2022)であることから、区分1とした。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BIOWIN)、藻類(ムレミカヅキモ)の72時間NOErC = 0.05 mg/L(環境省初期評価, 2021)から、区分1となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階(魚類)に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく、魚類(ファットヘッドミノー)の96時間 LC50 = 0.702 mg/L(EU CLP CLH, 2018、水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準の設定に関する資料, 2013)から、区分1となる。
以上の結果から、区分1とした。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


分類結果の利用に関する注意事項:
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  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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