NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 64-19-7
名称 酢酸
物質ID m-nite-64-19-7_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分3


警告
H226 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
引火点39℃(密閉式)(Merck(14th, 2006)、ICSC(J)(1997))、および引火点43℃(開放式)(有機化合物辞典(1985))のデータから、区分3(GHS基準:引火点23℃以上、60℃以下)とした。なお、EUではC:R10(引火性である)に分類されている。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点427℃(ICSC(J)(1997))より区分外とした。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素または塩素を含んでいない。酸素を含むが、この酸素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有しない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データなし。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLD50値=3310、3530 mg/kg(PATTY(5th, 2001))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5)とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 区分4


警告
H312 P302+P352
P362+P364
P280
P312
P321
P501
ウサギのLD50値=1060 mg/kg(PATTY(5th, 2001))から区分4とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - ラットの LCLo=16000 ppm(PATTY(5th, 2001)は区分4あるいは区分外に相当することから分類できないとした。なお、飽和蒸気圧濃度の90%(20394.7ppmV * 0.90 = 18355ppmV)より低いので、分類にはガスの基準値を適用した。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
ウサギあるいはモルモットを用いた試験(PATTY(5th, 2001)、ACGIH(2004))において、刺激性の程度はばく露の濃度と時間に依存し、特に50~80%以上の濃度では重度の熱傷と痂皮形成が観察されている。かつ、EU分類ではC;R35であることから、区分1とした。なお、pHは1.0M=2.4(Merck(14th, 2006))、である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
ウサギ眼に氷酢酸を適用直後に破壊的損傷を生じた(ACGIH(2004))こと、別の試験で10%以上の濃度で永続的角膜損傷を伴う重度の刺激性を示した(IUCLID(2000))こと、ヒトで誤って眼に入れてしまった後直ちに洗浄したにも拘らず角膜混濁や虹彩炎を起こし、上皮の再生に何ヶ月も要し特に角膜混濁は永続的であったとの症例報告(PATTY(5th, 2001))もあり、区分1とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 酢酸による惹起に陽性反応を示した気管支喘息の患者や、アルコールまたは酢酸にばく露されI型過敏性反応類似の反応を呈したヒトが報告されている(PATTY(5th, 2001))。またエタノールにアナフィラキシー反応と酢酸に即時型アレルギーを示したとの報告もある(HSDB(2005))。しかし、以上の報告は極めて稀な症例であり、またその他にヒトに対しての報告や動物による試験報告などはなくデータ不足のため分類できない。なお、当該物質と喘息発作の関連性は否定できないため、取り扱いには十分な注意を要する。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivoの試験結果がないので分類できないとした。in vitro 変異原性試験ではエームス試験およびCHO細胞を用いた染色体異常試験でいずれも陰性の結果(PATTY(5th, 2001))が報告されている。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - 酢酸・無水酢酸生産工場の大規模な疫学調査(PATTY(5th, 2001))が実施され、労働者1359人のコホートで癌による死亡を評価の結果、前立腺がんでの増加(6例)を除き全ての癌による死亡が減少した。前立腺がんによる死亡の解釈は困難と結論されている(PATTY(5th, 2001))が、いずれにしてもデータ不足のため分類できない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - ラットを用い出産から18日齢までばく露した試験(PATTY(5th, 2001))およびマウスの器官形成期に経口投与した試験(HSDB(2005))授乳影響あるいは仔の発生に対する悪影響の記載はない。しかし、交配前からのばく露による親動物の性機能および生殖能に及ぼす影響に関してはデータがないので分類できない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(血液、呼吸器系)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
ヒトで氷酢酸または大量の酢酸を摂取後、播種性血管内凝固障害、重度の溶血、虚血性腎不全を起こした症例報告が複数あり(PATTY(5th, 2001)、ACGIH(2004))、区分1(血液)とした。また、ヒトで吸入暴露による鼻、上気道、肺に対する刺激性の記載(PATTY(5th, 2001))、「ヒトが蒸気を吸入すると気道腐食性, 肺水腫が見られることがある」との記述(ICSC(J)(1997))があり、実際に石油化学工場での事故によるばく露で気道閉塞と間質性肺炎を発症した報告(ACGIH(2004))があるので区分1(呼吸器系)とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ラットに3%の被験物質を6ヶ月間胃内投与した試験で食道粘膜の慢性炎症がみられ(PATTY(5th, 2001))、また、職業ばく露により、労働者が胸焼けや便秘などの消化器症状の訴え(PATTY(5th, 2001))、また、女性労働者117人の横断研究においてばく露を受けた労働者が対照に比べ慢性咳嗽、胸部ひっ迫、鼻カタル、副鼻腔炎の有病率が有意に高かったとの報告(ACGIH(2004))もあるが、いずれもデータ不足で分類できない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
甲殻類(オオミジンコ)での48時間EC50 = 65000μg/L(AQUIRE, 2010)であることから、区分3とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
-
-
- - 急速分解性があり(BODによる分解度:74%(既存点検, 1993))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=-0.17(PHYSPROP Database、2009))ことから、区分外とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
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