NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 6423-43-4
名称 二硝酸プロピレン
物質ID m-nite-6423-43-4_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 分類できない
-
-
- - 爆発性に関連する原子団(硝酸エステル類)を含み、酸素収支は-29と判定基準の-200より高いが、データがなく分類できない。なお、加熱すると、激しく燃焼、または爆発することがある、衝撃や摩擦、振動により爆発的に分解することがあるとの情報(ICSC (2001))がある。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 引火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。なお、加熱すると、激しく燃焼、または爆発することがあるとの情報(ICSC (2001))がある。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 爆発性に関連する原子団(硝酸エステル類)を含むが、データがなく分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 自然発火性液体 区分に該当しない
-
-
- - 121℃で分解との情報(GESTIS (Accessed Aug. 2022))との情報により、121℃まで分解しないと推定でき、常温では発火しないと考えられる。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属(B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At)を含んでいない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
13 酸化性液体 分類できない
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素及び水素以外の元素(N)と結合しているが、データがなく分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における液体である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
17 鈍性化爆発物 分類できない
-
-
- - 爆発性に関連する原子団(硝酸エステル類)を含むが、データがなく分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分3


危険
H301 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2)より、区分3とした。なお、有害性の高い区分を採用し、分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1)ラットのLD50:250 mg/kg(ACGIH (7th, 2001)、Patty (6th, 2012)、HSDB in PubChem (Accessed Aug. 2022))
(2)ラットのLD50:480 mg/kg(ACGIH (7th, 2001))
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における液体であり、区分に該当しない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分を特定できないため分類できない。なお、ばく露濃度は飽和蒸気圧濃度(0.6 mg/L)より高いため、ミストと判断した。

【参考データ等】
(1)ラットのLC50(4時間、ミスト):> 1.35 mg/L(Patty (6th, 2012))
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ウサギを用いた皮膚一次刺激性試験において、刺激性はみられなかったとの報告がある(ACGIH (7th, 2001))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ウサギを用いた眼刺激性試験において、点眼直後に反応はなかったが、5分後に結膜の発赤がみられた。結膜発赤は次第に弱まり24時間以内に消失したとの報告がある(ACGIH (7th, 2001)、Patty (6th, 2012))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(循環器系、神経系)、区分2(血液系)


危険
警告
H370
H371
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
【分類根拠】
(1)より、ヒト知見において循環器系への影響がみられ、動物知見において区分1~2の範囲で神経系、区分2の範囲で血液系への影響がみられたことから、区分1(循環器系、神経系)、区分2(血液系)とした。なお、新たな知見に基づき分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1)ボランティアを用いた8時間の吸入ばく露実験において、重要な影響として、0.1 ppmで頭痛の発症により示される血管拡張が報告されている。0.2 ppmのばく露の4時間後には大部分のボランティアが頭痛と視覚誘発電位の変化がみられたとの報告がある(DFG MAK (2018)、US AEGL (2002))。
(2)サルを用いた単回吸入ばく露試験(6時間、蒸気~ミスト)において、0.5~0.7 mg/L(4時間換算:0.75~1.1 mg/L、区分1~2の範囲)で嘔吐、蒼白化、四肢の冷感、半意識喪失、間代性痙攣がみられたとの報告がある(US AEGL (2011))。
(3)ラットを用いた単回吸入ばく露試験(4時間、ミスト)において、1.35 mg/L(区分2の範囲)でばく露直後のメトヘモグロビンレベルが23.5%であったとの報告がある(US AEGL (2011))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(神経系)、区分2(血液系、肝臓、腎臓)


危険
警告
H372
H373
P260
P264
P270
P314
P501
【分類根拠】
(1)より、ヒト知見において神経系への影響が、(2)~(4)より、動物知見において区分2の範囲で血液系、肝臓、腎臓への影響がみられたことから、区分1(神経系)、区分2(血液系、肝臓、腎臓)とした。なお、新たな知見に基づき分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1)本物質の0.2 ppm以上を反復吸入ばく露したボランティアでは、被験者の大多数に視覚誘発反応の変化(alteration in the visual-evoked response)と頭痛を生じた。毎日0.2 ppmの8時間反復ばく露をボランティアに継続するうちに頭痛への耐性がみられた。一方、視覚誘発反応の変化は累積的に生じるようにみられた。 0.5 ppmのばく露では平衡感覚の著しい障害が6.5時間で明らかになり、1.5 ppmの40分間ばく露で眼の刺激が誘発された。これらの症状は、同一被験者の血中アルコール濃度が100~150 mg /10 mlに達した時にみられる運動失調に類似していた。また、0.5 ppmで8時間ばく露した正常血圧の被験者では、拡張期血圧が一貫して上昇していた。肺活量測定では、肺刺激の証拠はみられなかった。試験された濃度範囲(0.03~1.5 ppm)及び時間にわたって、これら男性ボランティアに有意な生化学的又は血液影響の証拠は示されなかった。との報告がある(ACGIH (7th, 2001)、Patty (6th, 2012))。
(2)サルを用いた90日間吸入ばく露試験(蒸気、24時間/日)において、0.236 mg/L(ガイダンス換算:0.944 mg/L、区分2の範囲)で肝臓、脾臓及び腎臓における鉄陽性沈着物を有する単核細胞浸潤・巣状壊死、メトヘモグロビンの一過性増加がみられたとの報告がある(US AEGL (2002))。
(3)イヌを用いた90日間吸入ばく露試験(蒸気、24時間/日)において、0.236 mg/L(ガイダンス換算:0.944 mg/L、区分2の範囲)でヘモグロビン及びヘマトクリットの減少(37、63%低下)、肝臓の巣状壊死を伴う重度ヘモジデリン沈着、脾臓と腎臓の鉄強陽性沈着物がみられたとの報告がある(US AEGL (2002)、ACGIH (7th, 2001))。
(4)ラットを用いた90日間吸入ばく露試験(蒸気、24時間/日)において、0.236 mg/L(ガイダンス換算:0.944 mg/L、区分2の範囲)で肝臓の巣状壊死(雌)、腎臓の急性尿細管壊死(雌)がみられたとの報告がある(US AEGL (2011)、ACGIH (7th, 2001))。。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 誤えん有害性 分類できない
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- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データがなく分類できない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データがなく分類できない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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