NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 74-87-3
名称 クロロメタン
物質ID m-nite-74-87-3_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分1


危険
H220 P210
P377
P381
P403
ICSC(1999)による爆発限界下限値は8.1vol%であり、「区分1」に該当する。国連危険物輸送勧告では区分2.1(国連番号1063)。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない
-
-
- - 国連危険物輸送勧告は区分2.1(国連番号1063)。可燃性ガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 低圧液化ガス


警告
H280 P410+P403 ICSC(1999)による沸点は-24.2℃、かつHSDB(2009)による臨界温度は143.10℃であり、低圧液化ガスに該当する。国連危険物輸送勧告では区分2.1(国連番号1063)。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 気体状の物質に適した試験方法が確立していない。なお、「アルミニウム、亜鉛、マグネシウムおよびそれらの合金を腐食する。」(ホンメル(1996))との記述がある。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値1800 mg/kg(SIDS(2003))、環境省リスク評価第3巻(2004))に基づき、区分4とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分4


警告
H332 P304+P340
P261
P271
P312
ラットのLC50値2566ppm、2700ppm(いずれもSIDS(2003))に基づき、区分4とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義によるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義によるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データなし。なお、液化ガス暴露により、接触部位で凍傷が起こることがある(HSDB(2009))。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - 本物質をガスとして用い、ウサギの眼に90秒間暴露した試験では、軽度の結膜充血がみられた(SIDS(2003))が、標準的な刺激性試験のデータは無いため分類できないとした。なお、液化ガス暴露により、接触部位で凍傷が起こることがある(HSDB(2009))。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - In vivo試験の結果がなく分類できない。なお、優性致死試験(IRIS Toxicological Review(2001);CICAD28(2000);IARC71(1999))の陽性結果については炎症作用によるものであることをList1の評価書でも述べており、分類には採用しなかった。in vitroでは全ての試験(ヒトリンパ球を用いた遺伝子突然変異試験および姉妹染色分体交換試験、シリアンハムスター胎児細胞(アデノウイルスSA7感染)を用いた形質転換試験(CERI・NITE有害性評価書(2006);NITE初期リスク評価書No.40(2005))、細菌を用いた前進突然変異試験および復帰突然変異試験(CERI・NITE有害性評価書(2006);NITE初期リスク評価書No.40(2005);NTP DB(access on June. 2009);CICAD28(2000))で陽性である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 区分に該当しない
-
-
- - IARC(1999)でGroup 3、ACGIH(2001)でA4、EPA(2008)でDに分類されていることから、区分外とした。なお、2年間吸入ばく露による試験がラットおよびマウスともそれぞれ2度実施され、ラットでは一つの試験で雄のみ甲状腺の濾胞状腺腫と濾胞状腺癌を合計した発生の増加、マウスの場合は、一つの試験で雄のみ高用量群で腎臓腫瘍の有意な増加ともう一つの試験で雌のみ細気管支-肺胞上皮腺腫の発生増加が認められたと報告されている。(NITE初期リスク評価書No.40、厚生労働省がん原性試験(1997)) 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 区分1B


危険
H360 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
ラットを用いた二世代生殖毒性試験では、親動物に一般毒性(体重増加抑制)がみられる用量で仔が得られず、親動物には精巣の精細管萎縮、精巣上体の肉芽腫がみられている(CERI・NITE有害性評価書(2006))。また、マウスを用いた2つの発生毒性試験では、親動物に影響のみられない用量で仔に心奇形(房室弁、三尖弁と二尖弁下の乳頭筋と腱索の欠損または減少、小右心室、球状心、左心室壁の白班)がみられている(CERI・NITE有害性評価書(2006))。以上の結果より、区分1Bとした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(神経系、心血管系、肝臓、腎臓)、区分3(麻酔作用)



危険
警告
H370
H336
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
ヒトについて、「吸入暴露による眩暈、虚弱、かすみ目、運動失調、嗜眠、不眠、錯乱、感覚異常、神経症及びうつ病様」、「経口摂取による、吐き気及び重度の頭痛、酩酊、錯乱、傾眠、運動失調、言語障害」、および「心電図の異常、頻拍及び心拍数の増加、血圧低下、心臓血管系疾患による死亡の相対リスク増加」の記述(CERI・NITE有害性評価書(2006))に基づき、区分1(神経系、心血管系)とした。また、実験動物を用いた6時間吸入ばく露試験の所見として、マウスでは1000ppm(4時間換算値:1225ppm)で「血尿、近位尿細管の変性と壊死、肝臓の壊死」(ACGIH(2001))、2200ppm(4時間換算値:2690ppm)以上で「肝臓及び腎臓毒性」(CICAD28(2000))、ラットでは3500ppm(4時間換算値:4287ppm)以上で同様の症状が記載され(ACGIH(2001))、マウスにおける用量がガイダンス値区分1相当することから、区分1(肝臓、腎臓)とした。また、ばく露後の症状として嗜眠、傾眠など(CERI・NITE有害性評価書(2006))の記載により、区分3(麻酔作用)とした。以上より、分類は区分1(神経系、心血管系、肝臓、腎臓)、区分3(麻酔作用)となる。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(肝臓、腎臓、中枢神経系)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ヒトについて、「肝臓、腎臓への影響として、黄疸、無尿、タンパク尿」(CERI・NITE有害性評価書(2006))、「肝硬変、腎障害、神経系機能不全」(IARC vol.71(1999))、「遠近調節が困難、複視など中枢神経系への影響」(ACGIH(2001))、「めまい、発話障害、震え、運動失調、精神錯乱、睡眠障害、視覚障害」(BUA No.114(1993))等の記述、他、肝臓、腎臓への影響を示した複数の症例報告(ACGIH(2001))があり、区分1(肝臓、腎臓、中枢神経系)とした。なお、マウスの吸入ばく露(6時間/日)試験でも90日間ばく露により750ppm以上で肝細胞の空胞化(CERI・NITE有害性評価書(2006))、2週間ばく露により1500ppm(90日換算値:233ppm)で小脳の変性(CERI・NITE有害性評価書(2006))、2年間ばく露により50ppmで神経線維の軸索膨化と変性(SIDS(2003))が報告されている。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義によるガスである。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分に該当しない
-
-
- - 甲殻類(オオミジンコ) 48時間EC50 = 200 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2005、SIAR, 2003)、魚類(Menidia beryllina) 96時間LC50 = 270 mg/L(CICAD, 2000、MOE初期評価, 2004、NITE初期リスク評価書, 2005、SIAR, 2003)であることから、区分に該当しないとした。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
-
-
- - 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:0%(METI既存点検結果, 1988))、急性毒性は区分に該当しないことから、区分に該当しないとした。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和3年度(2021年度) ガイダンスVer.2.0 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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