NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 7439-96-5
名称 マンガン
物質ID m-nite-7439-96-5_v2
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。なお、塊状では不燃性であるが、粉状や顆粒状であると、粉じん爆発を起こすおそれがあるとの情報(ICSC (2003))がある。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点330℃(GESTIS (Accessed Sep. 2022))との情報より、常温で発火しないと考えられるため、区分に該当しない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 水反応可燃性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。なお、水とゆっくりと反応する、水蒸気および酸とかなり急速に反応する、引火性/爆発性ガス(水素)を生じるとの情報(ICSC (2003))がある。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 酸素、ハロゲンを含まない無機物である。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 無機物質である。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)ラット(雌)のLD50:> 2,000 mg/kg(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2022))
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1)ラットのLC50(4時間、粉じん):> 5.14 mg/L(REACH登録情報 (Accessed Sep. 2022)、AICIS IMAP (2018))
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、区分に該当しない。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した(2022年度)。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=3)を用いた皮膚刺激性試験(OECD TG 404、GLP、半閉塞、4時間適用、72時間観察)において、皮膚刺激性影響はみられなかった(紅斑・痂皮スコア:0/0/0、浮腫スコア:0/0/0)との報告がある(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2022))。
(2)In vitro 皮膚刺激性試験(OECD TG 439相当、GLP、EpiSkinモデル)において、平均細胞生存率R=100%(区分に該当しない範囲)との報告がある(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2022))。

【参考データ等】
(3)SkinEthicRHEを用いたin vitro 皮膚腐食性試験(OECD TG 431、GLP)において、T=3分 細胞生存率R=104.4%、T=60分 細胞生存率R=97.7%(非腐食性物質に相当)との報告がある(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2022))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した(2022年度)。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=3)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405、GLP、72時間観察)において、見られた影響は72時間以内に消失した(角膜混濁スコア:0/0/0、虹彩炎スコア:0/0/0、結膜発赤スコア:1/1/1、結膜浮腫スコア:1/1/1)との報告がある(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2022))。

【参考データ等】
(2)ウサギの眼に本物質500mgを適用したところ、軽度の刺激性がみられた(AICIS IMAP (2018))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
4 皮膚感作性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、区分に該当しない。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した(2022年度)。

【根拠データ】
(1)マウス(n=4/群)を用いた局所リンパ節試験(LLNA)(OECD TG 429、GLP)において、刺激指数(SI値)は0.79(2.5%)、1.16(5%)及び0.73(10%)であったとの報告がある(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2022))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

【参考データ等】
(1)In vivoでは、本物質の塩である硫酸マンガン(CAS登録番号:7785-87-7)ではラットを用いた優性致死試験(1~5日間強制経口投与)及びマウスを用いた相互転座試験(7週間混餌投与)はいずれも陰性、マウスの骨髄細胞を用いた染色体異常試験及び小核試験(3週間経口投与)はいずれも陽性であった。一方、塩化マンガンでは、ラットの骨髄細胞又は精原細胞を用いた染色体異常試験(180日間経口投与)はいずれも陰性であった(Canada CMP (2019))。
(2)硫酸マンガン又は塩化マンガン(CAS登録番号:7773-01-5)を用いたin vitro試験では、細菌を用いた復帰突然変異試験で陰性又は陽性、マウスリンフォーマ試験及びチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を用いた染色体異常試験の代謝活性化非存在下で陽性の報告がある(Canada CMP (2019))。

令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
6 発がん性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)より、EPAおよびACGIHは、本物質についての吸入を含む適切な知見が認められずヒト発がん性について評価できないとしていることから、分類できないとした。新たな知見に基づき分類し、区分を変更した。

【根拠データ】
(1)国内外の評価機関による既存分類として、EPAでマンガンに対しD(not classifiable as to human carcinogenicity)に(IRIS (1995))、ACGIHでマンガン及び無機マンガン化合物に対しA4(not classifiable as a human carcinogen)に分類されている。

【参考データ等】
(2)雄ラットに既知発がん物質のニッケル20 mg又はニッケル20 mg+マンガンダスト20 mgを単回筋肉内注射し、1年以上後に腫瘍の発生を調べた結果、ニッケル単独群では7/10例に、マンガン併用群では2/10例に腫瘍発生が認められた。マンガンはニッケルの発がん性を特異的に抑制した。この結果から、マンガンは発がん性を有さないと示唆された(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2022))。
(3)ラットに金属マンガン10 mgを2回/月で12ヵ月間経口投与、又はラット及びマウスに金属マンガン10 mgを1回/月で9ヵ月間筋肉内投与した試験で、いずれも発がん性は示されなかった(AICIS IMAP (2018)、REACH登録情報 (Accessed Sep. 2022))。
(4)マンガンについて、実験動物を用いた経口(混餌)投与及び腹腔内投与試験では、陰性/陽性の混じった結果が得られた。殆どの試験結果は陰性であったが、腹腔内投与した1試験では最高用量で肺腫瘍の増加が認められた(ACGIH (2013))。
(5)硫酸マンガン一水和物について、ラットとマウスを用いた2年間混餌投与による発がん性試験において、ラットの雌雄では発がん性の証拠は認められなかった。マウスの試験では甲状腺ろ胞上皮の腺腫発生頻度の僅かな増加及びろ胞上皮過形成の統計的に有意な増加が認められ、発がん性の不確かな証拠と結論された(NITE 初期リスク評価書 (2008)、ACGIH (7th, 2013)、食安委 清涼飲料水評価書 (2012)、Canada CMP (2019))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
7 生殖毒性 区分1B


危険
H360 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(4)より、区分1Bとした。

【根拠データ】
(1)職業ばく露環境下でのばく露を受けた男性では、マンガン症として知られる神経学的症候群とともに、リビドーの減少、インポテンス、性機能低下及び精子の質の低下が報告されたが、矛盾する報告もある。(AICIS IMAP (2018)、産衛学会生殖毒性物質の提案理由書 (2014)、ATSDR (2012))。
(2)マンガン合金製造工場の調査でばく露による血清プロラクチン濃度の上昇傾向(p = 0.06)がみられたとの報告、不妊外来を受診した男性の調査で、精子数や精子運動能と血中マンガン濃度とに有意な負の相関がみられたとの報告がある(産衛学会生殖毒性物質の提案理由書 (2014))。
(3)実験動物においては、無機マンガン化合物投与(主に経口投与)により、受胎率の低下と血清テストステロン濃度の減少、精子数減少、精子運動能の低下、1日精子産生量の増加とLH、FSH、テストステロンの上昇、出生直後の児の生存率の減少等が報告されている(産衛学会生殖毒性物質の提案理由書 (2014))。
(4)日本産業衛生学会において、マンガン及びマンガン化合物は生殖毒性物質第2群に分類されている(産衛学会生殖毒性物質の提案理由書 (2014))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2)より、吸入及び経口経路では区分に該当しない。ただし、他経路での分類に十分な情報がなく、データ不足のため分類できない。なお、旧分類における根拠データは、ばく露条件等が不明であり分類に判断し採用しなかった。新たな情報源を利用し分類結果を見直した。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた単回吸入ばく露試験(ダスト、4時間)において、5.14 mg/L(区分に該当しない範囲)で、ばく露後に死亡例はなく、円背姿勢、立毛、被毛湿潤がばく露中又はばく露終了後にみられたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Sep. 2022)、AICIS IMAP (2018))。
(2)ラットの単回経口投与試験では、区分2上限の2,000 mg/kg(区分2の範囲の上限)で死亡例も症状もみられなかったとの報告がある(Accessed Sep. 2022)、AICIS IMAP (2018))。

【参考データ等】
(3)本物質のダストとヒュームは眼と気道(粘膜)の刺激物であると報告されているが、このような気道への刺激反応は吸入粒子状物質全般に当てはまるもので、本物質の直接的な寄与かどうかは不明と指摘されている(AICIS IMAP (2015)、HSDB in Pubchem (Accessed Sep. 2022))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(神経系、呼吸器)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
【分類根拠】
(1)~(4)より、区分1(神経系、呼吸器)とした。

【根拠データ】
(1)粒子やダスト状の形態のマンガンへのばく露はマクロファージと白血球浸潤、粒子の貪食及び肺の局所的な浮腫領域により特徴づけられる肺の刺激と炎症と関連している。職業的な環境のみならず工場や採掘場所の付近の居住地域でもこのような報告がある。兆候や症状には咳、気管支炎、肺炎及び肺機能低下等が含まれる(AICIS IMAP (2018)、ATSDR (2012))。
(2)マンガンは吸入ばく露後に鼻腔粘膜、上気道及び肺に沈着する。マンガンの粒子サイズは吸入経路による吸収の主な決定因子である。下気道に進入が可能な小粒子(吸入画分:≦ 5 μmの大きさ)は、溶解し直接血液とリンパ液に吸収されるが、粘膜に蓄積する大きな粒子(吸引性画分)は嗅球神経連結路(olfactory neural connections)を介し嗅球(脳)に移行することが可能である(Canada CMP (2019)、AICIS IMAP (2018)、SCOEL (2011))。
(3)職業環境状況で起こり得るマンガンへの高ばく露は、全般的な認知及び運動機能障害(動作緩徐、広範囲の硬直、歩行障害、落下、ジストニア、後ろ向き歩行困難、言語障害など)により特徴づけられるマンガン中毒症(Manganism)と呼ばれる臨床神経学的病変を生じることがある。また、特に吸入によるマンガンへの低ばく露が微細運動スキル、眼と手の協調運動性と反応時間の低下など神経機能的な成績の悪化を生じる場合があるとする多くの研究報告がある。さらに、いくつかの疫学研究では飲料水中のマンガンばく露と子供の神経学的影響との関連性が示唆されている(Canada CMP (2019))。
(4)マンガン粉体について、ラットを用いた90日間吸入ばく露による反復投与毒性試験(OECD TG413、GLP)において、0.5 μg/L以上で雌雄に肺胞の組織球症(用量依存的)、雌に肺重量増加がみられた。5 μg/L以上では雄に細気管支-肺胞接合部の小肉芽腫、25 μg/Lでは雌雄に肺胞炎、雌に細気管支-肺胞接合部の小肉芽腫、雄に肺重量増加が認められた。この他肝臓・腎臓・胸腺重量に変動がみられたが病理組織変化を伴うものではなかった。以上の呼吸器への影響のうち、肺胞の組織球症は毒性影響ではなく、肺胞炎と小肉芽腫は粒子の過負荷に対する反応で毒性所見と判断されたとの報告がある(REACH登録情報 (Accessed Sep. 2022))。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
藻類(デスモデスムス属)72時間ErC50 = 4.5 mg/L(REACH登録情報, 2022)であることから、区分2とした。新たな情報の使用により、旧分類から分類結果が変更となった。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分2


-
H411 P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性に関する十分なデータが得られておらず、甲殻類(ニセネコゼミジンコ)の8日間NOEC = 1.7 mg/L(REACH登録情報, 2022)から、区分に該当しないとなる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階(藻類、魚類)に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性に関する十分なデータが得られておらず、藻類(デスモデスムス属)72時間ErC50 = 4.5 mg/L(REACH登録情報, 2022)から、区分2となる。
以上の結果を比較し、区分2とした。新たな情報の使用により、旧分類から分類結果が変更となった。
令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 令和4年度(2022年度) ガイダンスVer.2.1 (GHS 6版, JIS Z7252:2019)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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