NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
 
項目 情報
CAS登録番号 75-00-3
名称 クロロエタン
物質ID m-nite-75-00-3_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分1


危険
H220 P210
P377
P381
P403
UNRTDG分類、UN.1037、クラス2.1である。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 区分に該当しない
-
-
- - 国連分類クラス2.1の可燃性/引火性のガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 液化ガス


警告
H280 P410+P403 臨界温度187℃ (HSDB (Access on August2015)) は65℃を超えているため、液化ガス (低圧液化ガス) とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 気体状の物質に適した試験方法が確立していない。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない
-
-
- - ラットのLC50値 (4時間) として、> 19,000 ppm (SIDS (2007)) 及びLC50値 (2時間) として、57,600 ppm (4時間換算値:40,305 ppm) (PATTY (6th, 2012)、DFGOT vol.3 (1992)、IARC 52 (1991))、57,600 ppm (4時間換算値:40,305 ppm) (環境省リスク評価第4巻 (2005))、60,632 ppm (4時間換算値:42,873 ppm) (ACGIH (7th, 2001))、57,600~60,632 ppm (NITE初期リスク評価書 (2005)) との報告がある。4時間値では区分を特定できないが、2時間値はいずれも区分外に該当するので、区分外とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
ラットに本物質を適用した結果、皮下組織に浮腫がみられたとの報告がある (SIDS (2007))。また、本物質の蒸気にばく露されたヒトで皮膚刺激性の報告がある (SIDS (2007)、NITE初期リスク評価書 (2005))。以上より、区分2とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ウサギの眼に本物質を適用した結果、角膜混濁がみられたとの報告がある (SIDS (2007)) が、刺激性の程度は不明である。本物質の蒸気にばく露されたヒトで眼刺激性の報告 (SIDS (2007)、NITE初期リスク評価書 (2005)) や、本物質は眼に刺激性を示すとの記載 (ACGIH (7th, 2001)) がある。以上より、区分2とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、ボランティア2名に本物質のパッチテストを行った結果感作反応がみられたとの報告がある (SIDS (2007)、ATSDR (1998)) が、詳細不明であるため区分に用いるには不十分なデータと判断した。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。すなわち、in vivoでは、マウスの骨髄細胞を用いた小核試験及び染色体異常試験で陰性、マウスの肝臓を用いた不定期DNA合成試験で陰性である (NITE初期リスク評価書 (2005)、環境省リスク評価第4巻 (2005)、SIDS (2007)、IARC 71 (1999)、ACGIH (7th, 2001)、ATSDR (1998)、PATTY (6th, 2012))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験で陽性、ラット及びマウスの肝臓の培養細胞を用いたDNA傷害、修復試験で陰性である (NITE初期リスク評価書 (2005)、環境省リスク評価第4巻 (2005)、SIDS (2007)、IARC 71 (1999)、ACGIH (7th, 2001)、ATSDR (1998)、DFGOT vol.3 (1992))。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 区分2


警告
H351 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
ヒトの発がん性に関する情報はない。実験動物ではラット、及びマウスに15,000 ppmを2年間吸入ばく露した発がん性試験において、ラットでは皮膚腫瘍頻度の軽微な増加 (雄)、及び稀な腫瘍である神経膠細胞の腫瘍の発生 (雌、少数例)、マウスでは肺胞/細気管支の腫瘍頻度の増加 (雄)、肝細胞腫瘍の頻度増加 (雌)、子宮がんの増加がみられた。この実験動物での発がん性試験結果に基づき、ACGIH は1995年にA3に分類した (ACGIH (7th, 2001))。一方、IARCは1999年に本物質のヒト発がん性を再評価し、ヒトで利用可能なデータがなく、実験動物では限定的な証拠として、グループ3に分類した (IARC 71 (1999))。この他、分類年は特定できないが、EUのCLP分類ではCarc.2 に分類されている (ECHA 2014 CMR Report (ECHA (Access on August 2015))。以上、実験動物での発がん性試験結果の解釈が評価機関により異なるが、ACGIHとEUの分類結果を採用し、本項は区分2とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 妊娠マウスに本物質の蒸気を 5,000 ppm (13,000 mg/m3) で妊娠6~15日に吸入ばく露した結果、母動物毒性はなく、胎児に頭蓋骨の骨化遅延、過剰肋骨の発生頻度に最小限の増加がみられた (SIDS (2007)、ACGIH (7th, 2001)) との報告がある。しかし、分類ガイダンス上で発生毒性影響として分類するには影響が軽微であること、他のラット、マウスを用いた吸入経路の発生毒性試験では胎児毒性がみられていない (SIDS (2007)) こと、一方で性機能、生殖能を評価した試験成績がなく、よって全体として分類に利用可能なデータがなく、分類できないとした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1 (呼吸器、心臓)、区分2 (肝臓)、区分3 (麻酔作用)



危険
警告
H370
H371
H336
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
本物質は気道刺激性がある (環境省リスク評価第4巻 (2005)、SIDS (2007)、ACGIH (7th, 2001)、IARC 52 (1991)、NTP TR 346 (1989)、ATSDR (1998))。ヒトにおいては、麻酔剤として過去に使用された。吸入ばく露により、麻酔作用、酩酊感、頭痛、悪心、嘔吐、眩暈、協調運動失調、意識消失、中枢神経系影響、反射低下、昏迷、胃痙攣、呼吸及び心障害、筋協調運動失調、不整脈、期外収縮、心室細動、心収縮不全、心筋抑制、心感作性、頻呼吸、呼吸麻痺、呼吸不全の報告がある (NITE初期リスク評価書 (2005)、環境省リスク評価第4巻 (2005)、SIDS (2007)、ACGIH (7th, 2001)、IARC 52 (1991)、NTP TR 346 (1989)、ATSDR (1998)、DFGOT vol.3 (1992)、PATTY (6th, 2012))。
実験動物では、モルモットの20,000 ppm吸入ばく露 (区分2相当) で、不安定歩行、低迷、眩暈、肺のうっ血・出血、肺水腫、肝臓のうっ血、肝浮腫、肝臓に対する病理組織学的変化 (生存例) が認められている (NITE初期リスク評価書 (2005)、ACGIH (7th, 2001)、ATSDR (1998)、DFGOT vol.3 (1992))。
ヒトにおける中枢神経系影響は麻酔作用に伴うもの (NITE初期リスク評価書 (2005)) であるため、中枢神経系は採用しなかった。
以上より、本物質は気道刺激性、麻酔作用のほか、呼吸器、心臓、肝臓に影響を与える。したがって、区分1 (呼吸器、心臓)、区分2 (肝臓)、区分3 (麻酔作用) とした。
なお、旧分類で記載された腎臓については区分2超の用量のため採用しなかった。

平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (神経系)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ヒトでは4ヶ月間、200~300 mL/dayの本物質を吸引乱用した女性で、神経症状 (運動失調、震え、言語困難、反射遅延、眼振、幻覚) 及び肝臓の腫張、圧痛がみられた (環境省リスク評価第4巻 (2005)、NITE初期リスク評価書 (2005)、PATTY (6th、2012) との記述、及び4ヶ月間毎日およそ100 mLの本物質を吸引した男性で、神経症状 (短期記憶喪失、幻視、下肢神経障害) がみられたが、肝臓影響の記載はない (環境省リスク評価第4巻 (2005)、NITE初期リスク評価書 (2005)、PATTY (6th、2012) との記述がある。一方、実験動物では、ラット、マウス、ウサギ、イヌに本物質を2~26週間吸入ばく露した試験報告があるが、区分2をはるかに超える用量 (4,000~19,000 ppm/6 hr) で、肝臓相対重量の増加がみられたのみで、標的臓器を特定可能な所見はない (環境省リスク評価第4巻 (2005)、NITE初期リスク評価書 (2005))。
以上、ヒトで本物質ばく露による神経症状の発症は確実と考えられるが、肝臓影響については1例のみの所見であり、標的臓器とするには情報不足と考えた。よって、本項は区分1 (神経系) とした。
平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 58 mg/L(SIDS, 2003、NITE初期リスク評価書, 2005)であることから、区分3とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分3
-
-
H412 P273
P501
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく(BODによる分解度:1%(通産省公報, 1991))、急性毒性区分3であることから、区分3とした。 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - データなし 平成27年度(2015年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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