項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 75-87-6 |
名称 | トリクロロアセトアルデヒド【クロラール】 |
物質ID | m-nite-75-87-6_v1 |
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項目 | 情報 |
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危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
6 | 引火性液体 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。なお、国連危険物輸送勧告では安定剤入りのものがクラス・区分6.1(国連番号2075)。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | フッ素を含まず、酸素および塩素を含む有機化合物であるが、これら酸素および塩素がそれぞれ炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
14 | 酸化性固体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。なお国連危険物輸送勧告では安定剤入りのものがクラス・区分6.1(国連番号2075)。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
17 | 鈍性化爆発物 | - |
- |
- | - | - | - | - |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 | P301+P312 P264 P270 P330 P501 |
ラットを用いた経口投与試験のLD50 480mg/kg(CICAD 25(2000))に基づき、区分4とした。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分4 |
警告 |
H312 | P302+P352 P362+P364 P280 P312 P321 P501 |
モルモットを用いた経皮投与試験のLD50 1,510mg/kg、15,000 mg/kg(CERIハザードデータ集2000-52(2001))のうち低い値1,510 mg/kgから区分4とした。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義による液体のため、分類対象外とした。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分1 |
危険 |
H330 | P304+P340 P403+P233 P260 P271 P284 P310 P320 P405 P501 |
ラットを用いた吸入暴露試験(蒸気)のLC50 2.12mg/L(4時間)(CERIハザードデータ集2000-52(2001))、0.44 mg/L(環境省リスク評価第3巻(2004)に基づき、小さい方の値を用いて区分する。0.44 mg/Lは換算係数を用いると73ppmが得られた。 飽和蒸気圧4.7 kPa(20℃)(CERIハザードデータ集2000-52(2001))における飽和蒸気圧濃度は47000ppmである。今回得られたLC50は、飽和蒸気圧濃度の90%より低い濃度であるため、「ミストがほとんど混在しない蒸気」として、ppm濃度基準値で区分1とした。 |
平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 |
警告 |
- | - | CERI・NITE有害性評価書 No.97(2004)のヒト症例の報告の記述に「抱水クロラールは皮膚及び粘膜刺激性があり、臨床用量で胃痛、吐き気、嘔吐を起こすことがある」とあることから、「皮膚刺激性を有する」と考えられるが、刺激性の程度のデータがないため、区分3とした。 なお、「トリクロロアセトアルデヒドは生体内では水と反応して速やかに水和物である抱水クロラールとなる。」(NITE初期リスク評価書 No.97(2005))との記載があるが、本物質の分類に際しては、評価書にトリクロロアセトアルデヒドを用いて試験を行ったとする明確な記述がある報告に限定し、それを分類の資料として採用した。 |
平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B |
警告 |
H320 | P305+P351+P338 P337+P313 P264 |
CERI・NITE有害性評価書 No.97(2004)のヒト症例の報告の記述に「抱水クロラールは皮膚及び粘膜刺激性があり、臨床用量で胃痛、吐き気、嘔吐を起こすことがある」とあることから、「皮膚刺激性を有する」と考えられるが、刺激性の程度のデータがないため、区分2Bとした。 なお、「トリクロロアセトアルデヒドは生体内では水と反応して速やかに水和物である抱水クロラールとなる。」(NITE初期リスク評価書 No.97(2005))との記載があるが、本物質の分類に際しては、評価書にトリクロロアセトアルデヒドを用いて試験を行ったとする明確な記述がある報告に限定し、それを分類の資料として採用した。 |
平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分1B |
危険 |
H340 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
NITE初期リスク評価書 No.97(2005)、NTP DB(Access on April 2006)、IARC 63(1995)の記述から、経世代変異原性試験なし、生殖細胞in vivo変異原性試験(小核試験)で陽性、であることから「区分1B」とした。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
6 | 発がん性 | 区分1B |
危険 |
H350 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
【分類根拠】 ヒトでの発がん性についての情報は、(7)に限られている。 本物質(クロラール)は水溶液中では速やかに抱水クロラールに変換されることから、抱水クロラールの情報を評価に用いた。 (1)のIARCの分類結果及び(2)~(6)の試験結果に基づき、区分1Bとした。IARCの2014年分類見直し変更に伴い、旧分類を見直した結果、区分を変更した。 なお、NTPは(3)、(4)の結果を発がん性に関して、それぞれ不明瞭な(equivocal)、いくらか(some)の証拠として分類を行っていないが、ガイダンスに従いIARCの評価を採用した。 【根拠データ】 (1) IARCは実験動物において本物質及び抱水クロラールの発がん性の十分な証拠があるとしてグループ2Aに分類している(IARC 106(2014))。IARC以外に国内外の分類機関による既存分類はない。 (2)雄マウスに抱水クロラール(CAS:302-17-0)を104週間飲水投与した2件の試験において、肝細胞腺腫および肝細胞がんの増加が認められた(IARC 106(2014))。 (3)雌マウスに抱水クロラールを2年間強制経口投与した試験において、悪性リンパ腫と下垂体腺腫の頻度増加が認められた。ただし、悪性リンパ腫については、実施機関であるNTPは、背景データの範囲内であることから発がん性の評価に使用していない(NTP TR502(2002)、IARC 106(2014))。 (4)雄マウスに抱水クロラールを2年間強制経口投与した試験において、肝細胞がんの増加が認められた(NTP TR503(2002)、IARC 106(2014))。 (5) ラットに抱水クロラールを104週間飲水投与した試験で、雄の低用量群で肝細胞がんの発生が背景頻度より高かった(IARC 106(2014))。 (6)抱水クロラールの生体内における吸収・分布・代謝の様式はヒトと実験動物で大きな類似性がある。また、抱水クロラールが遺伝毒性物質であると示唆する強力な証拠が得られている(IARC 106(2014))。 【参考データ等】 (7) ヒトでの発がん性について、米国の調査において、抱水クロラール処方とがん発症との間に有意な相関はみられなかった(IARC 106(2014))。 |
平成30年度(2018年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
7 | 生殖毒性 | 区分2 |
警告 |
H361 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
環境省リスク評価第2巻(2003)、CICAD 25(2000)、IARC 63(1995)の記述から、親動物の一般状態についての記載はないが、次世代に学習能の障害がみられていることによる。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器)、区分3(麻酔作用) |
危険 警告 |
H370 H336 |
P308+P311 P260 P264 P270 P321 P405 P501 P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 |
実験動物については、「強い麻酔作用、クララ細胞空胞化、肺胞壊死、上皮剥離及び肺胞浮腫」(NITE初期リスク評価書 No.97(2005))等の記述があることから、麻酔作用をもち、呼吸器が標的臓器であると考えられた。なお、実験動物に対する影響は、区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた。 以上より、分類は区分1(呼吸器)、区分3(麻酔作用)とした。 なお、「トリクロロアセトアルデヒドは生体内では水と反応して速やかに水和物である抱水クロラールとなる。」(NITE初期リスク評価書 No.97(2005))との記載があるが、本物質の分類に際しては、評価書にトリクロロアセトアルデヒドを用いて試験を行ったとする明確な記述がある報告に限定し、それを分類の資料として採用した。 |
平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため、分類できない なお、「トリクロロアセトアルデヒドは生体内では水と反応して速やかに水和物である抱水クロラールとなる。」(NITE初期リスク評価書 No.97(2005))との記載があるが、本物質の分類に際しては、評価書にトリクロロアセトアルデヒドを用いて試験を行ったとする明確な記述がある報告に限定し、それを分類の資料として採用した。 |
平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=112mg/L(CERI・NITE有害性評価書、2005)他から、区分外とした。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 難水溶性でなく(水溶解度=30000mg/L(PHYSPROP Database、2005))、急性毒性が低いことから、区分外とした。 | 平成18年度(2006年度) | マニュアル(H18.2.10版)(GHS 初版) |
12 | オゾン層への有害性 | - |
- |
- | - | - | - | - |
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