NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 76-22-2
名称 しょう脳
物質ID m-nite-76-22-2_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品ではない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 可燃性固体 区分2


警告
H228 P370+P378
P210
P240
P241
P280
国連危険物輸送勧告でクラス4.1、III(UN No.2717)に分類されている。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性又は自己反応性に関連する原子団を含んでいない物質。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 自然発火性固体 区分に該当しない
-
-
- - 発火点460℃(ホンメル(1991))で、70℃を超えている。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない
-
-
- - 国連危険物輸送でクラス4.1PGIIIに分類されているため上位のクラス4.2には該当しないので区分外と考えられる。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属、半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素、塩素を含まず、酸素原子を含む有機化合物であるが、この酸素は炭素原子以外の元素と化学結合していない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - -O-O-構造を含まない有機化合物である。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 分類できない
-
-
- - データ不足で分類できない。なお、マウスのLD50値1310 mg/kg(HSDB(2005))のデータがある。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体である。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データ不足で分類できない。なお、ばく露時間が不明であるが、ラットのLC50値0.5 mg/L(RTECS(2008))の報告がある。なお、飽和蒸気濃度は5.3 mg/Lであることから蒸気と考えられる。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - 20%アルコール溶液としてボランティアの皮膚に適用した結果、皮膚の刺激感と痛みを生じたとの報告(HSDB(2005))があるが、分類にはデータ不足。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B
-
警告
H320 P305+P351+P338
P337+P313
P264
しょう脳は眼に対して重篤な損傷は報告されていないが、刺激性があるとの記載がある(ACGIH(2001)、PIMs(1988))。またACGIHでは「Eye irr」と分類されている(ACGIH-TLV(2005))ため区分2Bとした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - 慢性ばく露により接触性皮膚炎のほかにアレルギー反応も惹起される可能性があるとの報告もある(HSDB(2005))が、それ以上の情報はなく分類できない。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - 90日間経皮投与後のマウスの骨髄を用いた小核試験(体細胞in vivo 変異原性試験)で陰性の結果(NTP DB(Access on Apr. 2009))により、区分外とした。なお、腹腔内投与による姉妹染色分体交換試験(in vivo遺伝毒性試験)で陽性(HSDB(2005))、エームス試験(in vitro変異原性試験)で陰性(HSDB(2005))が報告されている。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
6 発がん性 区分に該当しない
-
-
- - ACGIHの評価でA4に分類されている(ACGIH-TLV(2005))ことから区分外とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - ヒトへの影響として、しょう脳は流産誘発に使われた経緯があり、胎児や新生児の死亡に関連しているとの報告(PIMs : Camphor(PIM 095))があるが、詳細は不明である。またラットおよびウサギの器官形成期に経口投与して催奇形性を示さないことは報告されているが(HSDB(2005))、親動物の性機能および生殖機能への影響についてはデータない。以上の情報だけではデータ不足のため「分類できない」とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1(中枢神経系)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
しょう脳の摂取により重篤な症状を呈し、死亡あるいは入院に至った症例が多数報告されている(PIMs(1988)),(HSDB(2005))。嘔吐、痙攣、昏睡、発作または大発作、てんかん状態、視力障害などが特徴的な症状であり、時には情緒不安、錯乱、譫妄が見られている(HSDB(2005))。本物質が中枢神経系の刺激と大脳の興奮もたらすとされており(PIMs(1988))、先の諸症状はその結果と考えられ、区分1(中枢神経系)とした。また、少量の摂取で腎障害を生じるおそれがあるとの記載(PIMs(1988))もあるが、ヒトでの症例報告または動物試験結果などにおける詳細なデータがないため分類の根拠としなかった。
平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(神経系、肝臓)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
一定期間ばく露を受けた後、昏睡と肝腫とともに臨床的にライ症候群類似の症状を呈した小児の症例報告(PIMs(1988)、HSDB(2005))がある。また、規則的に摂取していた女性では肝生検で肉芽腫、壊死、好酸球を認め肝腫が判明した(HSDB(2005))。一方、職業ばく露における症状として頭痛、呼吸困難、昏睡が報告されている(ACGIH(2001))。ばく露による影響としてライ症候群類似の症状、昏睡などが報告され、さらに肝腫、肝生検における肉芽腫、壊死、好酸球の所見と合わせて区分1(神経系、肝臓)とした。

平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
10 誤えん有害性 分類できない
-
-
- - データなし。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
魚類(ゼブラフィッシュ)での96時間LC50 = 35 mg/L(HSDB, 2005)であることから、区分3とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
-
-
- - 急速分解性があり(BODによる分解度:94%(既存点検, 1994))、かつ生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=2.36(PHYSPROP Database、2009))ことから、区分外とした。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 平成21年度(2009年度) ガイダンス(H21.3版) (GHS 2版, JIS Z 7252:2009)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
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