項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 7631-95-0 |
名称 | モリブデン酸ナトリウム |
物質ID | m-nite-7631-95-0_v1 |
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項目 | 情報 |
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危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
2 | 可燃性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
3 | エアゾール | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 酸化性ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
5 | 高圧ガス | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
6 | 引火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
7 | 可燃性固体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 不燃性 (GESTIS (Access on September 2015)) である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
8 | 自己反応性化学品 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
9 | 自然発火性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
10 | 自然発火性固体 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 不燃性 (GESTIS (Access on September 2015)) である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 不燃性 (GESTIS (Access on September 2015)) である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分に該当しない |
- |
- | - | 水溶解度が測定されており、水と激しく反応しないと推定される。 水溶解度:650 g/L (20℃) (GESTIS (Access on September 2015)) |
平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
13 | 酸化性液体 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
14 | 酸化性固体 | 分類できない |
- |
- | - | 酸素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
15 | 有機過酸化物 | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | 無機化合物である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
16 | 金属腐食性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
17 | 鈍性化爆発物 | - |
- |
- | - | - | - | - |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分3 |
危険 |
H301 | P301+P310 P264 P270 P321 P330 P405 P501 |
ラットのLD50値として、250 mg/kgとの報告 (環境省リスク評価第10巻 (2012)) に基づき、区分3とした。 |
平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分に該当しない(分類対象外) |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。なお、ラットのLC50 (4時間) として、> 2,08 mg/Lとの報告 (GESTIS (Access on September 2015)) があるが、このデータのみでは区分を特定できない。被験物質が固体であるために、粉じん・ミストの基準値を用いた。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 |
警告 |
H315 | P302+P352 P332+P313 P362+P364 P264 P280 P321 |
本物質は皮膚に対して強い刺激性を示すとの記載 (HSDB (Access on September 2015)) や、適用24時間後に一次刺激性を示すが、72時間以内に回復したとの記載がある (PATTY (6th, 2012))。強い刺激性との記載から、区分2とした。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2 |
警告 |
H319 | P305+P351+P338 P337+P313 P264 P280 |
本物質は眼に対して刺激性を示すとの記載 (環境省リスク評価第10巻 (2012)、HSDB (Access on September 2015)) や、本物質の20%溶液の適用により結膜の発赤がみられたとの記載 (PATTY (6th, 2012)) がある。以上から区分2とした。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。なお、本物質は感作性は示さないとの記載がある (PATTY (6th, 2012))。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 |
警告 |
H341 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
In vivoでは、マウスの優性致死試験、マウス骨髄細胞の小核試験で陽性 (環境省リスク評価第10巻 (2012)、ACGIH (7th, 2003))、in vitroでは、ヒトリンパ球の小核試験で陽性である (環境省リスク評価第10巻 (2012)、ACGIH (7th, 2003))。マウス優性致死試験の陽性知見は不明確であることから、マウス骨髄小核試験の陽性知見に基づき、ガイダンスに従って区分2とした。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
6 | 発がん性 | 区分2 |
警告 |
H351 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
本物質自体の発がん性に関する情報はないが、以下に示す通り、可溶性モリブデン化合物の情報が利用可能と考えられる。 ヒトではモリブデン化合物を21年間以上扱った作業者を対象とした症例対照研究において、モリブデンばく露と肺がん発生との相関を調べた結果、同時にばく露されたクロム及び鉱油に対してはばく露期間と肺がん発生との間に相関はなく、モリブデンばく露のみが用量-反応相関を示し、初めてモリブデンばく露による肺がんリスクの増加が報告された (ACGIH (7th, 2003))。 実験動物では可溶性モリブデン化合物である三酸化モリブデンをラット又はマウスに2年間吸入ばく露した発がん性試験において、雄ラットに肺胞/細気管支の腺腫とがんの合計の発生頻度の増加傾向、雄マウスに肺胞/細気管支がん及び肺胞/細気管支の腺腫とがんの合計の発生頻度の増加、雌マウスに肺胞/細気管支腺腫及び肺胞/細気管支の腺腫とがんの合計の発生頻度の増加が認められたことから、NTPは発がん性の証拠の重みづけに関して、雄ラットは不確実な証拠、雌雄マウスはある程度の証拠があると結論した (NTP TR 462 (1997))。国際機関による発がん性分類結果としては、ACGIHが可溶性モリブデン化合物が実験動物に対して発がん性を示すことは確実であるが、ヒト疫学研究における肺がんリスク増加の報告は1件のみでさらに検証の必要があるとして、可溶性モリブデン化合物に対し「A3」に分類している (ACGIH (7th, 2003))。この他、国際機関による分類結果はない。 以上、本物質は可溶性モリブデン化合物に該当することから、本項は区分2が妥当と考えられた。 |
平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
7 | 生殖毒性 | 区分2 |
警告 |
H361 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
ヒトの生殖影響に関する情報はない。実験動物では本物質の二水和物を雌ラットに6週間飲水投与し、一部はその時点で屠殺し、残りは未処置雄と交配させ、妊娠21日まで継続投与した試験において、6週間ばく露終了時に10 ppm (本物質換算: 3.4 mg/kg/day) 以上の群で性周期の延長がみられ、妊娠期まで投与した群でも10 ppm以上で母動物に体重増加抑制、胎児に胎児重量の低値、胎児数の低値傾向、吸収胚の増加、胎児の臓器発達遅延がみられた (環境省リスク評価第10巻 (2012)) との記述、本物質二水和物をラットに13週間混餌投与後、雌雄を交配させた結果、80 ppm (約 8 mg/kg/day) 以上の用量で受胎率の低下がみられ、不妊のペアーの雄を未処置雌と交配させたが、妊娠雌は得られず、精巣には組織学的に精細管の萎縮がみられた (環境省リスク評価第10巻 (2012)) との記述がある。この他、可溶性モリブデン (物質名は不明) をマウスに3世代にわたり、6ヶ月間以上の期間、飲水投与した試験において、投与群 (10 ppm) では、 F1、F3世代の児動物の若齢期死亡率の増加、F3母親動物の死亡率の増加、及びF3児動物の成長阻害がみられた (環境省リスク評価第10巻 (2012)、DFGOT vol. 18 (2002)) との記述もある。 以上、本物質を含む可溶性モリブデン化合物では実験動物を用いた試験結果より、概ね親動物に一般毒性影響がみられる用量でモリブデンによる生殖発生毒性がみられた。よって、本項は区分2とした。 |
平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3 (気道刺激性) |
警告 |
H335 | P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
本物質のエアロゾルは気道刺激性があり、吸入すると咳や咽頭痛、経口摂取で腹痛、吐き気、嘔吐、下痢の報告がある (環境省リスク評価第10巻 (2012))。以上より、区分3 (気道刺激性) とした。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1 (全身毒性、精巣)、区分2 (腎臓) |
危険 警告 |
H372 H373 |
P260 P264 P270 P314 P501 |
ヒトに関するデータはない。実験動物では、ラットにモリブデン酸ナトリウム二水和物 (CAS番号: 10102-40-6) を4週間混餌投与した試験で、死亡以外にはモリブデン投与による体内からの銅の排泄亢進が原因の極端な削そう、体重減少のみがみられ、剖検及び血液検査結果は正常範囲内であった。この試験の最低用量である0.05% (約25 mg/kg/day) (90日間換算値:7.78 mg/kg/day) で体重減少がみられている (環境省リスク評価第10巻 (2012))。ラットにモリブデン酸ナトリウム二水和物を13週間混餌投与した試験では、区分1の範囲である0.008% (8 mg/kg/day) の雄で精巣の精細管の変性がみられ (環境省リスク評価第10巻 (2012))、ラットにモリブデン酸ナトリウム二水和物を90日間強制経口投与した試験において、区分2の範囲である60 mg/kg/dayで体重増加抑制、近位尿細管のわずかなび漫性過形成がみられ、回復性がみられている (SIDS/SIAP (2013))。 以上のように、標的臓器を特定できない死亡や極端な削そう、体重減少は全身影響とし、これは区分1の範囲でみられた。また、精巣への影響が区分1、腎臓への影響は区分2の範囲でみられた。 したがって、区分1 (全身毒性、精巣)、区分2 (腎臓) とした。 |
平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
10 | 誤えん有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | 分類実施年度 | 分類ガイダンス等 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 甲殻類(マミズヨコエビ)96時間LC50 = 2650 mg Mo/L(環境省リスク評価第10巻, 2012)、魚類(ニジマス)96時間LC50 = 800 mg Mo/L(環境省リスク評価第10巻, 2012)であることから、区分外とした。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分に該当しない |
- |
- | - | 金属化合物で水中での挙動は不明であるが、単子葉植物(コウキクサ)の7日間NOEC(生長速度) = 24.7 mg Mo/L、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC(繁殖) = 50 mg Mo/L、魚類(ニジマス)の1年間NOEC(致死、成長) >= 17.0 mg Mo/L(いずれも環境省リスク評価第10巻, 2012)であることから、区分外とした。 | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし | 平成27年度(2015年度) | ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014) |
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