NITE統合版 政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 7637-07-2
名称 三フッ化ほう素
物質ID m-nite-7637-07-2_v1
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関連情報
項目 情報
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 可燃性ガス 区分に該当しない
-
-
- - 不燃性である (ICSC (J) (1993))。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品ではない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 酸化性ガス 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 高圧ガス 液化ガス


警告
H280 P410+P403 沸点-100℃ (ICSC (J) (1993))、臨界温度-12.25℃ (ホンメル (1991)) であることから高圧液化ガスとした。UNRTDGにおいてUN 1008、クラス 2.3、副次危険性8とされている。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 可燃性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 自然発火性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 自己発熱性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - ガス状の物質についての試験法が確立していない。なお、水に溶解するといろいろな金属を溶かすとの情報がある (ICSC (J) (1993))。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
17 鈍性化爆発物 -
-
-
- - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
1 急性毒性(経口) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(経皮) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分2


危険
H330 P304+P340
P403+P233
P260
P271
P284
P310
P320
P405
P501
ラットのLC50値として、436 ppmとの報告 (ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 13 (1999)、PATTY (6th, 2012)) に基づき,区分2とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
ヒトの皮膚に重度の刺激性又は腐食性があるとの記載がある (ACGIH (7th, 2016)、ACGIH(7th, 2001)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (1979))。 また、本物質はEU CLP分類においてSkin. Corr. 1A H314に分類されている (ECHA CL Inventory (Access on May 2017))。以上より、区分1とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
ヒトの眼に重度の刺激性があるとの記載 (ACGIH (7th, 2016)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (1979)) に基づき,区分1とした。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
4 皮膚感作性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
6 発がん性 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。なお、フッ化物に対して、ACGIHはA4に分類している (ACGIH (7th, 2001))。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(呼吸器、心血管系)


警告
H371 P308+P311
P260
P264
P270
P405
P501
ヒトでは本物質は肺と粘膜を刺激し、重度のばく露では肺の炎症とうっ血、及び循環器系 (心血管系) の虚脱を生じるとの記載がある (HSDB (Access on May 2017))。実験動物ではラットを用いた区分1範囲の26.8 ppm、4時間の単回吸入ばく露試験で、ばく露24時間後に喉頭と気管の腹側軟骨の壊死、出血、腹側上皮の過形成、炎症性細胞の浸潤が認められたとの報告がある (HSDB (Access on May 2017))。以上より区分2 (呼吸器、心血管系) とした。HSDBがList 2の資料であるため、区分2とした。
  なお、旧分類はヒトで神経系への影響 (反射減弱、傾眠、失神、血圧低下、呼吸亢進及び抑制) の記載があるとの情報 (ICSC (J) (1993)、HSDB (2005)) に基づき、区分3 (麻酔作用) としていたが、ICSC (J) (1993) には上記の症状の記載はなく、HSDB (Access on May 2017) での上記の症状の記述は本物質ではなくフッ素化合物の経口摂取の影響に関するものであるため、採用しなかった。他に麻酔作用の根拠となる情報がないことから、分類結果を変更した。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(呼吸器、腎臓、骨)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ヒトについては、本物質に関する明確な情報はないが、ACGIH の「フッ化物」において、無機のフッ化物の職業ばく露によるフッ素沈着症に関連する骨の病変の報告がある (ACGIH (7th, 2001))。
  実験動物については、本物質については、信頼性のあるデータはないが、二水和物のデータが利用可能と考えられる。なお、ニ水和物 (エアロゾル) をラットに13週間 (6時間/日、5日/週) 吸入ばく露した試験において、区分1のガイダンス値の範囲である17 mg/m3 (90日換算値: 0.012 mg/L) でラッセル音、流涙、近位尿細管の壊死がみられたとの報告がある (NITE初期リスク評価書 (2008)、環境省リスク評価第14巻 (2016)、PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2016))。
  なお、この他、ヒトについては米国の製造工場において本物質及び他のフッ化物に1~27年間ばく露された小グループ (現在ばく露を受けているヒト7名、過去にばく露を受けたヒト6名) の1974年に開始された健康診断の調査結果では、現在ばく露されている7名中5名、過去にばく露を受けた6名中3名に肺機能 (肺活量及び1秒量) の低下の報告があるが、X線検査は陰性、尿中のフッ素の濃度は作業終了時の許容濃度である4 mg/Lを超えていないとの報告がある (HSDB (Access on May 2017))。また、本物質に10~15年間ばく露された労働者78人についてのソ連の報告書 (Summary Document) において、鼻粘膜の乾燥・出血、歯肉の出血、皮膚の乾燥・落屑、関節痛の報告があるが、具体的なばく露濃度が報告されておらず、また、同時にばく露されていたエチレン及びイソブチレンの濃度についても報告されていない (HSDB (Access on May 2017))。これらの情報については不十分な情報と考えられることから分類には用いなかった。
  したがって、区分1 (呼吸器、腎臓、骨) とした。
  旧分類でヒトに関する情報として用いたICSC (J) (1993) はList 3の資料であり、HSDB (2005) の記載については内容を確認した結果、上述のとおり不十分な内容であることから分類に用いず、IUCLID (2000) は現在確認ができないことから、分類結果が変更となった。
平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
10 誤えん有害性 区分に該当しない(分類対象外)
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- - GHSの定義におけるガスである。 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点 分類実施年度 分類ガイダンス等
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データなし 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データなし 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - データなし 平成29年度(2017年度) ガイダンスVer.1.1 (GHS 4版, JIS Z7252:2014)


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
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